小室哲哉史上、まさかの最高傑作アルバムの完成!
【小室哲哉の音楽史におけるターニングポイントとなる作品】
小室哲哉、約2年ぶり話題のソロアルバム『DEBF3(Digitalian is eating breakfast 3)』が3月6日(水)にリリースされる。すでに、アルバム収録曲である全9曲が、3月1日(金)夜にYouTubeで先行公開され、その本格的グローバルポップなEDMサウンドが、SNS界隈で話題となっている。
本作のテーマであるEDMとは、日本ではまだ一般的な音楽ジャンルではないが、ビルボードを筆頭に欧米のチャートシーンを既に席巻しており、ヒップホップ以来、最大のユース・ムーブメントと呼ばれている。文字通りエレクトロなダンス・ミュージックを総称するアメリカ生まれのジャンル名であり、主に派手目なエレクトロ・ハウス、プログレッシブ・ハウス、ダブステップを指す言葉となっている。
しかし、今回小室哲哉は、海外のステレオタイプである享楽的なEDMではなく、シンセサイザーを弾き倒してきた、1984年デビューのTM NETWORK時代より、歴史を刻んできた自身のアイデンティティである、文字通り“エレクトロダンスミュージック”をやりきった1枚に仕上げてきた。
海外の一流シンガーやミキサーを、スカイプを駆使しながらワールドワイドに起用した世界照準なグローバルポップ仕様ながらも、せつなくメロウなTK節がメロディや構成、コード感、シンセの音使いから伝わってくるのが面白い。
いわゆる、黄金期である70年代のロックやダンスミュージックに傾倒し、洋楽で育った音楽マニアな小室哲哉が、J-POPマーケティングから解き放たれたとき、自身が一番作りたかった音と向き合い、そしてアウトプットしたのが本作なのかもしれない。
【全曲解説】『DEBF3(Digitalian is eating breakfast 3)』
1. WATCH the MUSIC feat. Capitol A, Alain Clark
ドープな出音からインパクトあるダブステップサウンド。タイトルは、ヴィジュアライズされた音楽の名称として、コンセプトメーカーであるTKが考えた最新キーワードでもある。なお、プロデューサーに英国出身のNick Woodを迎えているのも気になるところだ。
2. Piece Electro
ギターとエレクトロの融合。ある意味、TM NETWORK初期から軸となるコンセプトは変わらずとも、時代とともに進化し続けているTKサウンド。ギターはGreen Dayからのインスパイアと言われている。
3. Drive feat. Saffron Le Bon
ラジオで先行公開され話題となった世界照準なグローバルポップ・チューン。ヴォーカルはTM時代から親交のあったDuran DuranのSimon Le Bonの娘が参加。ミックスエンジニアには、David Guettaの楽曲をミックスしているフランス人Veronica Ferraroが参加。
4. Now1(TK Remix)
先行シングル楽曲を、自らリミックスした“TKらしさ”が素直にあらわれた作品。ある意味、自身が大きな影響を受けたプログレッシヴロックなテイストを感じる。
5. The Generation feat. Zeebra, DABO, SIMON
Zeebraチームとのコラボ。メロディアスなポップナンバー。英語と日本語が絶妙に解け合う気持ちよいサウンド感が、テン年代ならではの新しいポップセンスを醸し出している。
6. Human Illumination feat. Silvio Anastacio
TKのこれまでの作品テーマとして、テクノロジーとヒューマンの関係性を模索するコンセプトがいくつか存在したが、その集大成ともいえるナンバー。Nick Woodの代表作「Passion」のリードヴォーカルであるブラジル人Silvio Anastacioが参加。中毒性あるフレーズが耳から離れない。
7. Golden Highway feat. Miss Pooja, U-zhaan
ただ煌びやかなだけでは無い、TKらしさを感じる近未来世界イメージを、ワールドミュージックとの掛算で表現。インドのバングラのスーパースターMiss Pooja、そして縁あって日本のタブラ奏者U-zhaanが参加している。
8. Don't Stop Us Dancing feat. IAMX
元SNEAKER PIMPSのIAMXが参加した、80'sニューロマンティック感の強いポップチューン。深夜クラブ営業の問題などいろいろあるなか、TKからの“ダンスをやめないで”というメッセージソング。
9. Now1(Album Mix)
英国の歴史あるスポーツ“競馬”をイメージした、ファンファーレ風なシンセサウンドがアルバムのラストを華やかに締めくくる。