有原航平のように、ポスティングで出ていったのとは違う球団で「日本復帰」は珍しいのか
メジャーリーグ3年目を迎えることなく、有原航平は日本プロ野球へ戻るようだ。スポーツ報知など日本のメディアが、福岡ソフトバンク・ホークスに入団することを報じている。有原のツイッターのプロフィールには、「テキサスレンジャーズの有原航平です」と記されているが、有原はすでにFAとなっている。
2020年のオフに、有原はポスティング・システムを利用し、北海道日本ハム・ファイターズからテキサス・レンジャーズへ移籍した。メジャーリーグでは、2シーズンの計15登板(14先発)で60.2イニングを投げ、奪三振率5.64と与四球率3.56、防御率7.57を記録した。AAAの22登板(18先発)は、83.2イニングで奪三振率7.53と与四球率2.58、防御率5.59だ(他にAAで1登板)。この成績では、メジャーリーグ契約を得ることはできなかっただろう。ちなみに、メジャーリーグでもAAAでも、通算の勝敗は同じ。どちらも3勝7敗だ。
日本プロ野球(NPB)の球団から、ポスティングを経由してメジャーリーグ(MLB)の球団へ移り、再び日本プロ野球へ戻ってきた選手は、見落としがなければ、有原を含めずに10人を数える。
10人のうち、元の球団に復帰したのは4人。出ていったのとは違う球団に入団したのは6人だ。大阪近鉄バファローズ→ロサンゼルス・ドジャース→オリックス・バファローズと動いた中村紀洋は、後者に含めた。
報道のとおり、有原が福岡ソフトバンクに入団した場合も、珍しいケースではない。そもそも、北海道日本ハムに有原を呼び戻す気があるのか、あったとしても有原が納得するような契約を提示したのかどうかもわからない。
ただ、有原はまだ30歳と若い。これまでの10人のうち、日本復帰1年目のシーズン年齢(6月30日時点)が32歳未満だったのは、28歳の西岡剛だけだ。
なお、2020年の年末に、有原はレンジャーズと2年620万ドルの契約を交わした。ポスティング費として、北海道日本ハムはレンジャーズから124万ドルを得た。