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アップル『iPhone XR』の予約が今日から開始。ソフトバンクの価格は驚きの10万円超

篠原修司ITジャーナリスト/炎上解説やデマ訂正が専門
10月19日より予約の始まったiPhone XR。Appleより

 アップルの最新スマートフォン『iPhone XR』の予約受付が、本日10月19日16時01分からApple Storeと大手3キャリアで始まりました。発売日は10月26日です。

『iPhone XR』は機能を削った廉価版

 『iPhone XR』は『iPhone 8』の後継となる液晶ディスプレイモデルです。『iPhone XS/XS Max』と比較すると、少し機能が削られています。

画面は有機ELではなく液晶ディスプレイ

 一番大きな違いは画面です。『iPhone XS/XS Max』は有機ELディスプレイですが、『iPhone XR』は液晶ディスプレイを搭載しています。

 この差は解像度に出ています。

 『iPhone XS』が5.8インチサイズで2,436×1,125ピクセルを表示できるのに対し、『iPhone XR』は6.1インチサイズで1,792×828ピクセルしか表示できません。

リアカメラ(背面)が1つだけ

 また、リアカメラが『iPhone XS/XS Max』が2つあるのに対し、『iPhone XR』は1つしかないのも大きな違いです。

 レンズが1つしかないため、光学ズームやデジタルズームの倍率、手ブレ補正の性能、ポートレートライティングのエフェクト数などが『iPhone XS/XS Max』と比較すると劣ります。

3D Touchがない、防水・防塵性能がIP67のままなど

 そのほか画面を強く押して反応させる3D Touch機能がない点、防水・防塵性能がIP67のままなこと、通信方式や対応バンドの通信性能が『iPhone XS/XS Max』より劣るといった細かな違いもあります。

6色のカラーバリエーション

 一方で『iPhone XR』にしかない特徴もあります。それはカラーラインナップです。

『iPhone XR』は6色展開とカラフル。Appleより
『iPhone XR』は6色展開とカラフル。Appleより

 『iPhone XS/XS Max』がシルバー、スペースグレイ、ゴールドの3色展開なのに対し、『iPhone XR』はイエロー、ホワイト、コーラル、ブルー、ブラック、(PRODUCT)REDの6色展開です。

 この多色展開が2013年に発売された廉価モデルの『iPhone 5c』を思い出させ、『iPhone XR』は廉価版と印象付けられています。

価格は9万円からの高級機

 しかしながら『iPhone XR』は、廉価版とは言い難い価格設定です。

 以下はアップル、ドコモ、au、ソフトバンクの価格表です。

『iPhone XR』の価格一覧表(税込)。筆者作成
『iPhone XR』の価格一覧表(税込)。筆者作成

 いずれも64GBモデルから9万円を超えており、ソフトバンクにいたっては10万円を超えています。ハッキリ言って高い。

 ただしこれは一括で購入する場合で、本体価格が割引される2年縛りプランの実質価格にすると手が出る価格になります。

『iPhone XR』の実質負担価格の一覧表(同)。いずれも3万円台から(auのみ新規・MNPが2万円台)と求めやすい金額。筆者作成
『iPhone XR』の実質負担価格の一覧表(同)。いずれも3万円台から(auのみ新規・MNPが2万円台)と求めやすい金額。筆者作成

10万円超で購入できなくなるユーザーも

 『iPhone XR』の価格で気になるポイントは、ソフトバンクの価格設定でしょう。

 スマートフォンの金額が10万円を超えると、分割で購入する場合に割賦販売法に基づいて審査が行われます。

 このためクレジットヒストリーが悪い場合は審査に受からず、分割購入の実質価格であれば手が出せる金額なのに、『iPhone XR』が購入できない事態になることが考えられます。

 この「審査落ち」の話は2017年の『iPhone X』や、今年9月に発売された『iPhone XS/XS Max』でもSNSなどで悲しみや怒りの声があがっていることを確認しています。

 『iPhone』にかぎらずスマートフォンのフラッグシップモデルの価格は今後も上昇を続けるとの見方が有力であり、一括購入できない人は今後iPhoneを購入できない時代がやってきそうです。

ITジャーナリスト/炎上解説やデマ訂正が専門

1983年生まれ。福岡県在住。2007年よりフリーランスのライターとして活動中。インターネット(SNS)で起きる炎上の解説、デマのファクトチェック、スマホやガジェットの話題、生成AIが専門。最近はYouTubeでも活動しています。執筆や取材の依頼は digimaganet@gmail.com まで

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