王道つぶあんにお盆とお彼岸限定の黒ごま「仙太郎」さんのおはぎ!おはぎをお供えするには理由があるんです
お盆休み、ゆっくり体を休めることができましたか?むしろ普段離れて暮らしている家族が帰省することにより、やれご飯支度だ来客用の布団を出して片付けてだ、暑い中お出かけやらとより一層負担が増えた…という方も沢山いらっしゃるかと思います。本当にお疲れ様です。
さて、お盆入りには思い思いのお供え物をご用意なさったかと思います。地域性もあれば、故人の好物をお供えするなど家庭によって実に様々。和菓子屋さんやスーパーでは、お迎え団子と申しましてみたらしのタレやあんこを纏わせた丸いお団子が販売されたり、お盆明けが近くなると真っ白な送り団子が店頭にならぶところも。
しかし、もうひとつよく目に留まる和菓子が「おはぎ」。
実はおはぎがお供え物として販売されるのには、いくつか理由があるのです。
まずひとつ。「落ち着き団子」「もてなし団子」と申しまして、ご先祖様や故人が滞在している間、ゆっくりしていってくださいねという意味を込めてお供えされます。
お団子に比べてボリュームがあり、沢山食べてくつろいでほしいということから、おはぎを用いることが多いようです。小豆の赤は魔除けの色とも申しますし、余計な妖などから家や御霊をお守りするという役割も兼ねているとも。
さらに、お砂糖が貴重品だった時代にはあんこたっぷりのおはぎは高級品ということもあり、そこからおもてなしという意味が含まれているという説もあります。
そうそう。今では通年通して「おはぎ(お萩)」として販売されることが多いものの、実はこちらは秋の名称。春は牡丹餅、夏は夜船(よふね)、冬は北窓(きたまど)とそれぞれ四季に見合った理由があり名づけられているのですが、今は夏。
これがまた日本の四季の曖昧な部分で、気象庁の観点からいえば今は夏。お盆休みは夏休みにあたりますし、夏季休暇とも言われます。夏を意識したCMや特集がまだまだテレビなどでも流れていますね。であれば、夏の呼び名である「夜船」が妥当?
しかし、暦の上では立秋を迎えとっくに秋。暑中ではなく残暑見舞いといわれるようになりました。つまり、和菓子の世界で大切にされている二十四節気などの暦の中では秋となり「おはぎ」となるのです。この曖昧な部分がややわかりづらいのですが、美点のひとつともいえるのでしょうね。
京都に本店を置き、都内でも高い人気を誇る「仙太郎」さんのおはぎをお供えして手を合わせてから、おいしく頂きました。
最後までご覧いただきありがとうございました。
<仙太郎・本店>
公式サイト(外部リンク)
京都市下京区寺町通仏光寺上る中之町576
075-344-0700
8時~18時(時期によって変動あり)
定休日 元旦