新たな熱帯低気圧が発生し、週末に日本の南へ北上か
台風9号は熱帯低気圧に
九州の西海上を北上していた台風9号は、昨夜20日(火)午後9時、朝鮮半島の手前で熱帯低気圧に変わりました。しかしまだ侮れません。今後低気圧に姿を変え、際立った暖湿流を伴って、あす22日(木)夜からあさって23日(金)にかけて、北海道に近づく見込みです。北海道は大雨、強風、高波などに、十分な注意が必要です。
新たな熱帯低気圧が発生し北上へ
上図は、今夜21日(水)午後9時からあす22日(木)午後9時にかけての天気図の変化です。まず1の台風9号から変わった熱帯低気圧は温帯低気圧に変わり、先述した通り、北海道に近づくでしょう。一方、2の熱帯低気圧は沖縄や奄美地方で動きが遅くなり、3の熱帯低気圧は小笠原諸島付近へ南下する見込みです。今のところ、ともに台風へ発達するような計算はほとんどありません。
そして気になるのが、今夜21日(水)午後9時までにフィリピンの東で発生が予想される新たな4の熱帯低気圧です。あす22日(木)午後9時にかけて、ゆっくりと北上する見込みです。
週末に発達しながら日本の南へ北上か
参考までに、上図は、ECMWF(ヨーロッパ中期予報センター)のアンサンブル予報における計算結果です。赤い小さな丸が低気圧の中心を示していて、丸が大きくなるほど、相対的に低気圧が発達することを示しています。
これによると、新たにフィリピンの東で発生する熱帯低気圧とみられる低気圧が24日(土)午前9時には、全体的に北緯20度付近を越え、25日(日)午後9時にかけて、日本の南を北上する予想です。赤い丸がやや大きくなっているものも多く、全体として発達しながら北上する予想で、台風とみられるような勢力で北上する計算も多くなっています。
今後、新たな熱帯低気圧が発生した場合、気象庁から台風に変わる情報として発表される可能性がありますので、最新情報にご注意ください。
勢力やコース次第で荒天の可能性も
今後も不安定な天気が続き、急な激しい雷雨に要注意ですが、週末以降の傘マークは日本付近に秋雨前線が横たわるため、より雨の降りやすい傾向になると予想されます。しかも日本の東で夏の高気圧が強まるため、秋雨前線は南北走向となり、ほとんど動きがなくなってしまう可能性もあり、こんなところに熱帯低気圧が北上してくれば、より危険度の高い長丁場の大雨となる可能性も否定できません。
北上が予想される熱帯低気圧の勢力やコース次第では、荒天となる所があるかもしれません。