アマゾンの売上高が初の1000億ドル超 ベゾスCEO退任へ、ウーバーはアルコール飲料宅配企業を買収
今日、筆者が注目した海外発の最新テクノロジーニュース3本をダイジェストで
[1]アマゾンの売上高44%増、初の1000億ドル超 ベゾスCEO退任へ
米アマゾン・ドット・コムは2月2日、2020年10〜12月期の決算を発表した。売上高は前年同期比44%増の1255億5500万ドル(約13兆1700億円)。四半期の売上高として初めて1000億ドルの大台を突破した。
純利益は同2.2倍の72億2200万ドル(約7580億円)で、こちらも過去最高を更新した。
直営のネット通販事業の売上高が同46%増の664億5100万ドル、出店者からの手数料および物流サービス収入が同57%増の273億2700万ドル。
「ホールフーズ・マーケット」などの実店舗の売上高は同8%減の40億2200万ドルだった。ただし、実店舗のオンライン販売(ピックアップサービス含む)の売り上げは直営ネット通販の項目に計上している。
また、クラウドサービス「AWS」の売上高は同28%増の127億4200万ドルだった。
アマゾンは創業者のジェフ・ベゾスCEO(最高経営責任者)が21年7〜9月期にCEOを退任して取締役会長となり、クラウド部門を率いるアンディ・ジャシー氏がCEOに昇格すると発表した。
[2]ウーバーがアルコール飲料宅配の米社を買収、「イーツ」に統合へ
米ウーバーテクノロジーズは2月2日、米国でアルコール飲料の宅配を手掛ける米ドリズリー(Drizly)を買収することで同社と合意したと明らかにした。
株式交換と現金を組み合わせた取引で買収額は11億ドル(約1150億円)。規制当局の承認を経て2021年上半期に手続きを完了する見通し。買収後はドリズリーのマーケットプレイスを料理宅配サービス「ウーバーイーツ」に取り込む計画。
ドリズリーの創業は2012年。全米1400都市でサービスを提供している。取扱高は過去1年で4倍超に増大したという。米CNBCは、コロナ禍で在宅が広がる中、ウーバーの中でイーツ事業が重要になっていると報じている。
ウーバーは20年7月、料理宅配大手の米ポストメイツを買収すると発表しており、21年1〜3月期に手続きを完了する見通し。一方、20年12月には、自動運転開発部門アドバンスト・テクノロジーズ・グループ(ATG)と、「空飛ぶタクシー」開発部門ウーバーエレベートの売却を発表している。
[3]アルファベット、広告回復で23%増収・43%増益 YouTube好調
米グーグルの持ち株会社である米アルファベットは2月2日、2020年10〜12月期の決算を発表した。
売上高は前年同期比23%増の568億9800万ドル(約5兆9700億円)、純利益は同43%増の152億2700万ドル(約1兆6000億円)だった。いずれも四半期として過去最高を更新した。
新型コロナウイルスの影響で20年4〜6月期は上場以来初の減収となったが、2四半期連続で増収を確保した。売上高全体の約8割を占めるグーグルの広告売上高は同22%増の461億9900万ドル。主力の検索広告が319億300万ドルと、同17%増加した。
YouTube広告の売上高は同46%増の68億8500万ドルで、グーグル広告事業の15%を占めた。今回初めて開示したクラウドサービスの営業損益は12億4300万ドルの赤字(前年同期は11億9400万ドルの赤字)。同事業の売上高は38億3100万ドルで、同47%増加した。