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40代バツイチ男性の再婚が話題に!令和の「歳の差婚」のカタチ

植草美幸結婚相談所代表・恋愛・婚活ジャーナリスト 植草美幸
(写真:つのだよしお/アフロ)

■井戸田さん、浅野忠信さんも…モテる40代バツイチ男性の再婚が話題に

今月、スピードワゴンの井戸田 潤さん(49歳)がモデルの蜂谷晏海(はちや・あみ)さん(30歳)との再婚を発表されました。報道によると、9年前に合コンで出会い、交際期間は8年。井戸田さんは蜂谷さんの好きなところについて、「陽気で裏表がない性格であること、男気にあふれているところ、感動屋で涙もろいところ」と語り、長期にわたって愛をはぐくんできたからこそわかる微笑ましいエピソードを明かしていらっしゃいます。

8月末には、俳優の浅野忠信さん(48歳)も、女優・モデルの中田クルミさん(30歳)と再婚を発表されていました。共通の趣味であるDJ活動を通じて出会い、こちらも交際期間は8年にも及ぶことが報じられています。

まずは、お2組様とも、ご結婚おめでとうございます! ともに20歳ほどの歳の差婚で、男性はアラフィフ世代の再婚、交際期間が約8年という共通点があります。女性側は20代のほとんどを18~19歳年上の彼と過ごしてきたことになります。

こんなお2組の結婚事例から、最新の歳の差結婚事情について、婚活事例を交えてお伝えしていきます。

■男女ですれ違う「歳の差婚」への本音と、新しい「歳の差婚」のカタチ

今回のような芸能人のご結婚事例があると、若い女性を望むアラフィフ男性の入会希望が増える傾向にあります。

婚活現場では、40代後半や50代以上でご成婚される方は男女ともに多くいらっしゃいますが、特に再婚・再々婚の方がスムーズに婚活を進められる印象です。ただ、これは「40代以上だから・再婚だから」と無条件でモテるということではなく、人生経験が豊富であり、結婚生活の経験から夢見がちな恋愛観を持ち込まず、適切なお相手選びでマッチングできているという結果です。

逆に、40代以上の初婚男性の場合は、結婚生活に夢見がちで、年齢差があっても「愛されたい、与えられたい」と考える方もいらっしゃり、それでは30代初婚女性とのマッチングは難しいことを指摘します。女性側と同世代の男性をライバルにしたときに、魅力があると思われなければ、結婚相手には選ばれません。

結婚相談所の場合、相手が初婚であることにこだわらないと答える女性は約半数と言われています。ただし、「10歳以上も年上だとオジサンに見える」という30代女性の声は多く存在し、女性もアラフォーになれば、「恋愛経験がない40代未婚男性よりは再婚者のほうが良いけれど、同世代や年下で高条件の男性がいれば、そのほうがいい」というのが本音ですから、同世代と比較して余りある魅力がなければ、アラフィフ男性の「歳の差再婚」は叶わないのです。

別の観点で言えば、かつての歳の差結婚は、男性が精神的にも社会的ステイタスも含めてすべてが上で、包容力で包み込む「父と娘」のような関係性でしたが、昨今は20歳ほどの歳の差があっても精神的には対等で年齢差を感じさせない、遊び相手になれる友達のような絆をはぐくむ友達夫婦が増えています。

今回の芸能人カップル2組は、8年もの交際期間を共に過ごしていらっしゃいます。報道からも、まさに歳の差を感じない友達夫婦のような関係性をはぐくんでいらっしゃるとお見受けします。

婚活ではむしろ再婚者ほど短い婚活期間でご成婚される傾向ですが、一般的な恋愛結婚で再婚をする場合の交際期間は5年以上など長くなりやすいデータもあります。今回のケースでも女性側は女優やモデル業ですから、20代は非常に大事な時期。むしろ男性が女性の仕事や活躍を尊重する形で、良好な関係性を築いたことが報道からうかがえます。

一般的に、女性の精神年齢は男性よりも高いと言われますが、女性の社会進出が進んだことでキャリアや知識、経験を積み上げられるようになり、その成熟度が一層高まっているのも理由のひとつです。

また、都心部を中心に男女の給与差がなくなってきているため、キャリア女性ほど同世代の男性では、収入的に高条件の相手を探しにくくなりました。そのため、上方婚を望む場合、多少の年齢差があったほうが叶いやすくなります。

精神的にも経済的にも余裕がある「上方婚」をかなえながら、男女ともにパワーカップルで、関係性は友達夫婦のような絆がある……そんな“いいとこどり”のパワーカップルの現状が、令和の「歳の差再婚」に表れています。

■アラフィフの男性には3つのアドバイス

最後に、20歳年下の女性とマッチングしたい、結婚したいという40代以上、アラフィフの男性には3つのアドバイスをお送りします。

1. 「上司みたい」は誉め言葉ではないと心得て

婚活現場で歳の差のあるマッチングをすると、「上司みたいで結婚相手と思えない」と言われてフラれてしまう男性が多いです。

ある男性は、お見合い相手の女性に対して、「君のプロフィールはバリバリのキャリアウーマン気取りで鼻につく。僕はいいけど、これでは男が寄ってこないよ?」ととんでもないお説教を始めました。女性は、当然「なんでそんなことを言われないといけないのか」とご立腹。ほかにも店員さんに「ちょっと、ドリンクまだ? いつまで待たせるんだ!」と苦言を言い出して、一緒にいて恥ずかしい……と言われた方もいらっしゃいました。

聞いてもいないのに「教えたがる、叱る、ダメ出しする」というのは、年下女性に嫌われる男性の典型です。会社では部下が「さすが部長!」と太鼓持ちをしてくれるかもしれませんが、婚活相手にも同じような言動をしてしまう人は、年下の女性との再婚は難しいでしょう。

2. ヨイショや接待を求めるべからず!

マッチングできたとしても、20~30歳も年下の女性に対して、10分遅れてきただけで俺を待たせるのかと怒ってガミガミと叱ったり、「初対面なのに年上を立て、褒めたりおだてたりしないなんて、そもそも礼儀がなってない、態度が悪い」と言い出したりする人もいました。

接待業の若い女性は「○○さ~ん、会いたかった~! どうしてお店に来てくれなかったの? 今日も違う時計してて、おしゃれ~!」なんて様子で褒めてくれるのかもしれませんが、婚活現場はそうはいきません。真剣な出会いの場ですから、あくまで対等な立場だと心得て。婚活のお相手にまで、ヨイショや接待を求めるのはやめましょう。

3.年上アピールよりも年齢を感じさせないことが大事

良い意味で年齢を感じさせず、年下のお相手に合わせた行動や会話も重要です。一般的に、45歳以上になると、同世代と話す感覚で健康の話題が増えがちなのも注意が必要。ある男性は「健康診断でコレステロール値が……」と当たり前のように話したところ、ジェネレーションギャップでオジサン認定をされてしまいました。そもそも年齢よりも5歳10歳、若く見えるほど健康的に鍛え上げられていなければ選ばれないことを知っておきましょう。

■婚活事例:歳の差再婚には包容力×少年っぽさの両面を

マリーミーでは、49歳の男性医師と28歳の会社員女性がマッチングした事例があります。男性は2回の離婚歴がありましたが、だからこそ包容力がある方。仕事もプライベートも活力にあふれていて、20歳も年下の女性が行きたいところに行き、同じ目線で楽しめる方でした。デートでは「監獄をモチーフにしたレストランに行った」「サーフィンに出かけたら20代の男性たちが『カッコイイ! 教えてください』と列を成して誇らしかった」というエピソードを女性が語っていらっしゃいました。

ほかの事例では、経営者の68歳男性と派遣社員40歳の女性が、彼の豪邸でNintendo Wiiのテニスゲームをしたことがきっかけで意気投合し、再婚同士でご成婚された例もありました。もちろん、ただ遊び相手になったわけではありません。

この男性は、2人の娘がいましたが妻側に親権があったこともあり、「再婚したら彼女を自分の会社の役員にしたい。そして彼女の息子さんの教育費は自分が持つから、いずれ会社を引き継いでもいい」と言っていました。「シングルマザーとして頑張ってきただろうけれど、これからはやりたいことをやっていい、なんでもサポートするから」と、彼女を全面バックアップすることを誓ってくれたそう。

井戸田さんや浅野忠信さんは、年齢を感じさせない見た目のかっこよさはもちろんなのですが、本業で活躍しながらも、自由奔放な趣味人という一面が垣間見え、個性やカルチャーを感じさせます。精神的・経済的な余裕だけでなく、そういったある種の“少年っぽさ”が同居する大人男性は、年齢を感じさせず、年下のお相手とも同じ目線で楽しめるため、何度でもいくつになっても素晴らしいパートナーを得ることができるのでしょう。末永くお幸せに!

結婚相談所代表・恋愛・婚活ジャーナリスト 植草美幸

千葉県出身。青山学院大学卒業。結婚相談所マリーミー代表、恋愛・婚活アドバイザー。1995年に、アパレル業界に特化した人材派遣会社、株式会社エムエスピーを創業。そこで培ったコーディネート力を活かし、2009年、結婚相談所マリーミーをスタート。以後10年以上にわたり年間約1,000組の恋愛・結婚に対するアドバイスを行い、業界平均15%と言われる成婚率において、約80%の成婚率(※)を記録している。『結婚の技術』『婚活リベンジ!』など、著書は計14冊。メディア出演の他、地方自治体をはじめとした講演依頼も多数。(※) 成婚退会者数÷全体退会者数で算出。

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