一塁にいた走者が、次打者の四球で三塁まで進む
今シーズン、ロナルド・アクーニャJr.(アトランタ・ブレーブス)は、11本のホームランを打ち、20盗塁まであと1に迫っている。
5月22日に記録した、直近の盗塁は、打者が打席にいない時に記録した。
5回裏、先頭打者のアクーニャJr.は、四球で出塁した。次のマット・オルソンも、四球だ。アクーニャJr.は、ゆっくりと二塁へ走っていった。そのスピードは、オルソンとあまり変わらなかった。
だが、二塁で止まることなく、アクーニャJr.は、二塁を回った直後から急加速した。
おそらく、三塁手のマックス・マンシー(ロサンゼルス・ドジャース)がベースから離れているのを、目にしていたのだろう。マウンドでボールを持っていたのが、ルーキーのギャビン・ストーンであることも、頭に入れていたのかもしれない。ストーンは、5月3日にメジャーデビューし、翌日にAAAへ降格した。この日、再昇格したばかりだった。
ストーンが気づいた時、アクーニャJr.は、すでに三塁まで半分の距離に達していた。そして、マンシーの前を通り過ぎるか過ぎないかのところでヘッド・スライディング。ストーンは送球することもできず、アクーニャJr.は三塁にたどり着いた。記録は、盗塁だ。
この日は、ブレーブスの47試合目。今後も、アクーニャJr.が同じペースでホームランと盗塁を積み重ねていくと、シーズン全体では、37~38本塁打と65~66盗塁となる。
単なる30-30ではないペースだ。それについては、こちらで書いた。
◆「早くも「10-10」に達した選手のゴールは史上5人目の「40-40」か史上初の「30-60」か」
なお、今シーズン、ホームランも盗塁も二桁の10-10に達している選手は、アクーニャJr.の他には、まだ誰もいない。一番近いのは、11本塁打と9盗塁のジョシュ・ロウ(タンパベイ・レイズ)だ。アクーニャJr.を除く、10盗塁以上の15人中、最もホームランが多いのは、7本の7人だ。