Yahoo!ニュース

【なぜ平成仮面ライダーは未来へ輝き続けるのか?】平成は終わらない!個性溢れる平成ライダー達の魅力とは

二重作昌満博士(文学)/PhD(literature)

みなさま、こんにちは!

文学博士の二重作昌満(ふたえさく まさみつ)です。

猛暑が続いておりますが、皆さまいかがお過ごしですか?

さて、今回のテーマは「平成」です。

「平成」とはご存知の通り、1989年に改元された日本の元号です。

昭和に代わって日本の新年号となった「平成」の時代、様々なことがありました。

大きな国際紛争に我が国が巻き込まれなかったという良いこともあった反面、

幾度も大災害が発生し、胸が張り裂けるような悲しみが日本を包んだのも事実。

2011年3月11日に発生した東日本大震災の記憶と教訓を伝え継ぐ「みやぎ東日本大震災津波伝承館」。当伝承館では、震災に関する情報や資料の展示が行なわれている(2021年筆者撮影)。
2011年3月11日に発生した東日本大震災の記憶と教訓を伝え継ぐ「みやぎ東日本大震災津波伝承館」。当伝承館では、震災に関する情報や資料の展示が行なわれている(2021年筆者撮影)。

しかし、そんな平和と混沌が入り交じった「平成」の時代ー。

新時代を精一杯生きる人々の心に寄り添うかのように、テレビや映画の世界では、たくさんの英雄達が誕生し、人々の希望を守っていきましたー。

その最たる例であったのが、後に「平成ライダー」と呼称される、平成生まれの仮面ライダーシリーズでした。

仮面ライダーシリーズは皆さまご存知、東映制作の国民的特撮ヒーロー番組であり、約60年に渡る歴史を誇ります。

今や親子三世代で愛されているほか、海外でも高い人気を誇る当シリーズの中で、現在も圧倒的な支持を誇るのが、平成仮面ライダーシリーズ。

平成仮面ライダーシリーズ第11作『仮面ライダーW(2011)』は放送終了後も高い支持を獲得し、『風都探偵』と題して「その後の物語」が漫画、舞台、アニメと他媒体で描かれ、新作映画の公開も予定されている。
平成仮面ライダーシリーズ第11作『仮面ライダーW(2011)』は放送終了後も高い支持を獲得し、『風都探偵』と題して「その後の物語」が漫画、舞台、アニメと他媒体で描かれ、新作映画の公開も予定されている。

「平成」という新時代の申し子である平成仮面ライダー達は、昭和の仮面ライダー達が守った「世界の平和」ではなく、みんなの笑顔や居場所、人々の夢や希望など、それぞれ守るもののために悪しき者達と戦い続けました。

今回はそんな平成仮面ライダーシリーズの魅力と、全ての平成仮面ライダーを巻き込んだ壮大な戦いについて触れていきたいと思います。

※本記事は「私、アニメや特撮にくわしくないわ」という方にもご覧頂けますよう、可能な限り概要的にお話をしておりますので、ゆっくり肩の力を抜いて、気軽にお楽しみ頂けたらと思います。

【昭和から平成へ】挑戦に次ぐ挑戦!新たなヒーロー像を確立した平成仮面ライダーシリーズの歴史とは?

さて、本記事では平成仮面ライダーシリーズの魅力について語っていきますが、その前に少しだけ、仮面ライダーシリーズについておさらいをさせてください。

『仮面ライダー(1971)』より仮面ライダー1号(写真左)と仮面ライダー2号(写真右)。彼らは元々敵対する悪の組織「ショッカー」の科学力で生まれた存在で、人間でなくなってしまった悲劇性を抱えていた。
『仮面ライダー(1971)』より仮面ライダー1号(写真左)と仮面ライダー2号(写真右)。彼らは元々敵対する悪の組織「ショッカー」の科学力で生まれた存在で、人間でなくなってしまった悲劇性を抱えていた。

仮面ライダーは、漫画家・石ノ森章太郎先生の原作で生み出された特撮ヒーローのことです。1971年にシリーズ第1作『仮面ライダー(1971)』の放送が開始され、主人公が悪の秘密結社ショッカーによって改造手術を施されて、バッタの能力を持った大自然の使者・仮面ライダーとなり、人間の自由と世界の平和を守るため、愛車であるバイク(サイクロン号)に乗り、毎週ショッカーが送り込む恐ろしい怪人達と戦う物語が展開されました。

『仮面ライダー(1971)放送終了後も、『仮面ライダーV3(1973)』をはじめとする後続の仮面ライダーシリーズの放送は続いていった(写真は東映ビデオより発売されたDVD及びBlu-ray Box)。
『仮面ライダー(1971)放送終了後も、『仮面ライダーV3(1973)』をはじめとする後続の仮面ライダーシリーズの放送は続いていった(写真は東映ビデオより発売されたDVD及びBlu-ray Box)。

その結果、『仮面ライダー(1971)』は国内で社会現象的な大ヒットを巻き起こし、次回作『仮面ライダーV3(1973)』や『仮面ライダーアマゾン(1974)』等、派生作品が次々に放送され、昭和の仮面ライダーシリーズとして定着していくことになります。

そしてシリーズ第9作『仮面ライダーBLACK RX(1988)』の放送中、我が国は大きな時代の転機を迎えました。

昭和にテレビ放送された仮面ライダーシリーズとして実質最後の作品となった『仮面ライダーBLACK RX(1988)』(写真は東映ビデオより発売された本作のBlu-ray Box)。
昭和にテレビ放送された仮面ライダーシリーズとして実質最後の作品となった『仮面ライダーBLACK RX(1988)』(写真は東映ビデオより発売された本作のBlu-ray Box)。

それは、元号が「昭和」から「平成」へと改められたことでした。

よって、昭和の仮面ライダーシリーズのテレビ放送は『BLACK RX(1988)』を最後に終幕することになり、平成仮面ライダーシリーズの放送開始はなんと約12年後の2000年まで待たなければなりませんでした。

平成という新たな時代に蘇った仮面ライダーは、超古代の力を宿した戦士だった。仮面ライダークウガは世界の平和ではなく、みんなの笑顔を守るという強い意志で、殺戮を楽しむ集団グロンギと戦った。
平成という新たな時代に蘇った仮面ライダーは、超古代の力を宿した戦士だった。仮面ライダークウガは世界の平和ではなく、みんなの笑顔を守るという強い意志で、殺戮を楽しむ集団グロンギと戦った。

平成仮面ライダーシリーズ第1作となったのが『仮面ライダークウガ(2000)』であり、本作で試みられたのが、仮面ライダーシリーズにおける「既成概念の破壊」でした。

つまり「仮面ライダー=改造人間」、「仮面ライダー対悪の秘密結社」、「奇声を放つ戦闘員の集団と、それを率いる悪の怪人」といった、昭和の仮面ライダーシリーズで定着していた概念、いわば「お約束」を破壊し、平成という時代に適合した新たな仮面ライダーを創造しようとしていたのです。

平成仮面ライダーシリーズ第2作『仮面ライダーアギト(2001)』。人類の進化を快く思わないアンノウン(怪人)を相手に、3人の仮面ライダーが己の信念のもとに戦い、対立し合い、苦悩する物語が展開された。
平成仮面ライダーシリーズ第2作『仮面ライダーアギト(2001)』。人類の進化を快く思わないアンノウン(怪人)を相手に、3人の仮面ライダーが己の信念のもとに戦い、対立し合い、苦悩する物語が展開された。

シリーズのバトンは『仮面ライダーアギト(2001)』や『仮面ライダー龍騎(2002)』といった後続の仮面ライダーシリーズに次々と受け継がれることとなり、元号が平成から令和に変わるまで放送された全20作の仮面ライダーシリーズは、「平成仮面ライダーシリーズ」として定着することになりました。

『仮面ライダークウガ(2000)』から『仮面ライダーディケイド(2009)』まで、毎週日曜朝8時の時間枠で放送され、各作品は繋がりを持たない独立した世界観が特徴であり、掲げたテーマも多種多様である。
『仮面ライダークウガ(2000)』から『仮面ライダーディケイド(2009)』まで、毎週日曜朝8時の時間枠で放送され、各作品は繋がりを持たない独立した世界観が特徴であり、掲げたテーマも多種多様である。

『仮面ライダーW(2009)』から『仮面ライダージオウ(2019)』。平成仮面ライダーシリーズは次の10年に突入し、テレビや映画だけでなく、ネットムービーやVシネ等、ライダー達は活躍の場を拡げていった
『仮面ライダーW(2009)』から『仮面ライダージオウ(2019)』。平成仮面ライダーシリーズは次の10年に突入し、テレビや映画だけでなく、ネットムービーやVシネ等、ライダー達は活躍の場を拡げていった

そんな約20年に渡る平成仮面ライダーシリーズの歴史ですが、シリーズを通じて共通して行なわれたのは、やはり先述した「既成概念の破壊」でした。ざっくりいえば「どこまでやれば仮面ライダーとして許されるのか?」といった、まるで世間の仮面ライダーに対するイメージを解体するような挑戦が続いていたのです。

昭和の仮面ライダーシリーズは、正義感の強い若者達が改造手術を施されて仮面ライダーとなり、彼らは悪の秘密結社相手に「世界の平和」を守るために戦うという物語構成を毎作繰り返してきたのに対し・・・。

平成仮面ライダーシリーズ第8作『仮面ライダー電王(2007)』は、とにかく非力でツキのない主人公・良太郎(左)がモモタロス(右)と一心同体となって電王となり、時の流れを破壊する怪人達と戦った。
平成仮面ライダーシリーズ第8作『仮面ライダー電王(2007)』は、とにかく非力でツキのない主人公・良太郎(左)がモモタロス(右)と一心同体となって電王となり、時の流れを破壊する怪人達と戦った。

平成仮面ライダーシリーズは、変わり者やお人好し、猫舌青年や古風な転校生といった個性豊かな若者達が突然仮面ライダーになる力を得て、理不尽な暴力から人々を守りつつ、己の信じるものを主張しながら戦うという、毎作異なるドラマが描かれました。

平成仮面ライダーシリーズ第13作『仮面ライダーフォーゼ(2011)』は、天の川学園高校の高校生・如月弦太朗が変身する仮面ライダーフォーゼと、彼を支援する「仮面ライダー部」の部員達との友情が描かれた。
平成仮面ライダーシリーズ第13作『仮面ライダーフォーゼ(2011)』は、天の川学園高校の高校生・如月弦太朗が変身する仮面ライダーフォーゼと、彼を支援する「仮面ライダー部」の部員達との友情が描かれた。

昭和仮面ライダーシリーズに親しんだ視聴者の目線から見れば、もしかしたら「平成仮面ライダーなんて仮面ライダーじゃない!」「ライダーとして認めない!」という旨の意見や、拒否反応も少なからずあったかと思います。

現在は親しみをこめて「平成ライダー」と呼称される平成の仮面ライダー達。

平成ライダーのデザインの振り幅は実に多種多様。写真は各平成ライダーがパワーアップを果たした、いわゆる「最強フォーム」であるが、金を基調とした装飾や全身に歴代仮面ライダーのカードを身に纏った者もいた。
平成ライダーのデザインの振り幅は実に多種多様。写真は各平成ライダーがパワーアップを果たした、いわゆる「最強フォーム」であるが、金を基調とした装飾や全身に歴代仮面ライダーのカードを身に纏った者もいた。

この平成ライダーの存在そのものの是非を問う論争ですが、なんと映画の題材として描かれるまでに発展しました。本作に登場する悪役達は平成ライダーの存在を否定するどころか、なんと「平成は醜い」と時代そのものまで消し去ってしまおうという暴挙にまで及んでしまいました。

しかし、そんな頑愚かつ視野の狭い理不尽な暴力から、平成を生きる人々を守るために立ち向かったのも平成ライダー達でした。次章からは、平成ライダー達と平成を消し去ろうとする謎の集団「クォーツァー」との戦いに焦点を当てていきます。

【お前たちの平成って、醜くないか?】思うとおりに生きる者達、平成ライダーの戦いと新時代への希望とは?

約20年に渡り積み重ねられてきた平成仮面ライダーシリーズの歴史ー。

西暦2019年、時代は「平成」から「令和」へと移行し、平成仮面ライダーシリーズもいよいよ、平成最後の仮面ライダーシリーズを飾る映画を世に送り出すことになります。その作品とは『劇場版 仮面ライダージオウ Over Quartzer』。

2019年7月26日公開の映画『劇場版 仮面ライダージオウ Over Quartzer』は、元号が「令和」へと移行した後に公開された(写真は東映ビデオより発売された本作のBlu-ray)。
2019年7月26日公開の映画『劇場版 仮面ライダージオウ Over Quartzer』は、元号が「令和」へと移行した後に公開された(写真は東映ビデオより発売された本作のBlu-ray)。

本作は平成仮面ライダーシリーズ第20作にして最終作『仮面ライダージオウ(2018)』の劇場版。「仮面ライダーの王」を目指す時の王者・仮面ライダージオウが、歴代の平成ライダー達と力を合わせ、歴史の管理者を名乗る謎の集団「クォーツァー」と戦う物語として、全国公開されました。

平成仮面ライダーシリーズ第20作『仮面ライダージオウ(2018)』は、2018年9月2日から2019年8月25日にかけて全49話が放送された(写真は東映ビデオより発売の本作のBlu-ray Box)。
平成仮面ライダーシリーズ第20作『仮面ライダージオウ(2018)』は、2018年9月2日から2019年8月25日にかけて全49話が放送された(写真は東映ビデオより発売の本作のBlu-ray Box)。

『仮面ライダージオウ(2018)』は主人公・仮面ライダージオウ(中央)と、未来から来て彼の友人となったゲイツ(左)、同じく未来から来た預言者かつ、いつもジオウを祝福するウォズ(右)が活躍する。
『仮面ライダージオウ(2018)』は主人公・仮面ライダージオウ(中央)と、未来から来て彼の友人となったゲイツ(左)、同じく未来から来た預言者かつ、いつもジオウを祝福するウォズ(右)が活躍する。

この「クォーツァー」のねらいは、平成ライダーの歴史を破壊し「平成」という時代を作り直すこと。その党首であるSOUGO(仮面ライダーバールクス)は、平成にまつわる全てを否定し、平成に誕生した人や物を全て消失させ、平成そのもののリセットを試みます。

「クォーツァー」は、党首であるSOUGO(仮面ライダーバールクス)を中心に、ザモナス(右)とゾンジス(左)が所属して平成の世を破壊。各人はそれぞれ平成ライダーになれなかったライダー達がモチーフ。
「クォーツァー」は、党首であるSOUGO(仮面ライダーバールクス)を中心に、ザモナス(右)とゾンジス(左)が所属して平成の世を破壊。各人はそれぞれ平成ライダーになれなかったライダー達がモチーフ。

細かい理屈や理論上の矛盾はともかく、SOUGOはとにかく自分達の望む形で、平成という時代をやり直そうとしたのです。

「お前たちの平成って、醜くないか?まるでデコボコで、石ころだらけの道だ。俺が平成という道を、綺麗に舗装し直してやろうっていうことを。」(SOUGO)

SOUGOがここまで平成のリセットに拘るのはなぜかー。その根本的な要因は平成仮面ライダーシリーズにありました。毎作世界観はバラバラで繋がりもなく、まとまりがない平成仮面ライダーの歴史を自分が美しく舗装してやりたいと考えたのです(身勝手を通り越して、なんとも言い難い理由ですが・・・)。

「クォーツァー」の党首であるSOUGO(仮面ライダーバールクス)は、昭和から平成にかけて放送された『仮面ライダーBLACK RX(1988)』に登場したライダーの力を使用して、ジオウを追い詰めた。
「クォーツァー」の党首であるSOUGO(仮面ライダーバールクス)は、昭和から平成にかけて放送された『仮面ライダーBLACK RX(1988)』に登場したライダーの力を使用して、ジオウを追い詰めた。

ここで「勝手にまとめるなよ!」と奮起したのが、ジオウをはじめとする平成仮面ライダー達。一度はSOUGO(バールクス)に捕らえられたジオウでしたが、牢屋の中で意気消沈した彼を奮起させたのは、とある「仮面ライダーになれなかった」男でした。

彼の名は「ノリダー(演:木梨憲武)」。

ノリダーは平成の時代、悪と戦った改造人間であるにも関わらず、仮面ライダーとして認められなかった人物でした。彼はジオウに「今平成仮面ライダーを背負っているのはお前だ」と叱咤激励し、姿を消します。

ジオウは「自分が王になりたかったのは、世界を良くするためだ」と自分の願いの原点に立ち戻り、「究極の姿」へと進化を遂げます。彼の登場と共に、「クォーツァー」の影響で消えていた平成仮面ライダー達は次々に復活し、ジオウに加勢していきます。

奮起した仮面ライダージオウは、未来の自分(オーマジオウ)のパワーを受け継いだ究極の姿、「オーマフォーム」へと覚醒。格闘技だけでなく、手から衝撃波を放つ等、その能力はまさに最強かつ無敵である。
奮起した仮面ライダージオウは、未来の自分(オーマジオウ)のパワーを受け継いだ究極の姿、「オーマフォーム」へと覚醒。格闘技だけでなく、手から衝撃波を放つ等、その能力はまさに最強かつ無敵である。

ジオウ(オーマフォーム)の覚醒と共に、姿を消していた平成仮面ライダー達が次々に復活。「クォーツァー」の配下達を追い詰め、それぞれ最強の姿となって党首であるSOUGO(バールクス)へと挑む。
ジオウ(オーマフォーム)の覚醒と共に、姿を消していた平成仮面ライダー達が次々に復活。「クォーツァー」の配下達を追い詰め、それぞれ最強の姿となって党首であるSOUGO(バールクス)へと挑む。

さらにテレビの世界だけでなく、「ネット配信」や「マンガ」、「舞台」の世界で活躍していた他媒体の平成ライダー達も溢れだし、「クォーツァー」を追い詰めていきます。

平成ライダーの歴史は、テレビや映画だけでは語れないー。「ネット配信」や「マンガ」、「舞台」等、他媒体で活躍した仮面ライダー達もジオウに加勢。その中には、スーパー戦隊の力を宿したライダー達もいた。
平成ライダーの歴史は、テレビや映画だけでは語れないー。「ネット配信」や「マンガ」、「舞台」等、他媒体で活躍した仮面ライダー達もジオウに加勢。その中には、スーパー戦隊の力を宿したライダー達もいた。

その歴史の豊潤さを見せつかるかのごとく、多種多様な数と戦力を結集させた平成ライダー達の団結で一気に形勢は逆転。残るは党首であるSOUGOのみ。ジオウ率いる20人の歴代平成ライダー達は、巨大化したSOUGO(バールクス)に「平成ライダーキック」を打ち込み、バールクスを葬ります。

SOUGO(バールクス)は巨大化。自身を液状化させる能力で平成ライダー達を苦しめるが、彼らの「平成ライダーキック」をバリアで防ぎきることは出来なかった。バリアには彼らが突き破った「平成」の文字が・・。
SOUGO(バールクス)は巨大化。自身を液状化させる能力で平成ライダー達を苦しめるが、彼らの「平成ライダーキック」をバリアで防ぎきることは出来なかった。バリアには彼らが突き破った「平成」の文字が・・。

ジオウは生き残った「クォーツァー」の面々を説得し、党首を失った彼らと和解し退散させます。平成の世に、再び安らぎの平和が戻ったのですー。

ジオウとその仲間達は新たな時代へのページを開いていくのでしたー。

上述してきた平成仮面ライダーシリーズ第20作『仮面ライダージオウ(2019)』の放送終了後、仮面ライダーシリーズは次なる時代「令和」においても活躍の場を広げていくことになります。

令和仮面ライダーシリーズ第1作『仮面ライダーゼロワン(2019)』は国内での放送終了後、米国でのBlu-ray Boxの販売の他、コミックスを通じた展開も行なわれ続けている(筆者撮影)。
令和仮面ライダーシリーズ第1作『仮面ライダーゼロワン(2019)』は国内での放送終了後、米国でのBlu-ray Boxの販売の他、コミックスを通じた展開も行なわれ続けている(筆者撮影)。

時代が令和に変わっても、昭和、平成ライダーの志を継承した令和ライダー達が活躍を続けている。左よりセイバー、ゼロワン、ガッチャード、ギーツ、リバイ。中央のガッチャードが2024年現在放送中。
時代が令和に変わっても、昭和、平成ライダーの志を継承した令和ライダー達が活躍を続けている。左よりセイバー、ゼロワン、ガッチャード、ギーツ、リバイ。中央のガッチャードが2024年現在放送中。

2024年9月に放送スタートの令和仮面ライダーシリーズ最新作『仮面ライダーガヴ(2024)』。彼のモチーフは「お菓子」。グミやチョコレート、ポテトチップスのゴチゾウ(左)と共に、お菓子の力で戦う。
2024年9月に放送スタートの令和仮面ライダーシリーズ最新作『仮面ライダーガヴ(2024)』。彼のモチーフは「お菓子」。グミやチョコレート、ポテトチップスのゴチゾウ(左)と共に、お菓子の力で戦う。

上記のいわゆる「令和ライダー」の活躍が国内外で続いている一方、平成ライダー達の活躍は現在も途切れることなく続いています。時に彼らの「その後の物語」が描かれたほか、令和ライダー達のピンチに平成ライダー達が駆けつけたこともありましたー。

平成仮面ライダーシリーズ第4作『仮面ライダー555(2003)』は、放送20周年を迎えた2023年に新作映画『仮面ライダー555 パラダイス・リゲインド』が制作され、主人公達の「夢の続き」が描かれた。
平成仮面ライダーシリーズ第4作『仮面ライダー555(2003)』は、放送20周年を迎えた2023年に新作映画『仮面ライダー555 パラダイス・リゲインド』が制作され、主人公達の「夢の続き」が描かれた。

令和ライダーシリーズ第5作『仮面ライダーガッチャード(2023)』では、仮面ライダーレジェンド(左)と呼ばれるライダーが登場。彼はもともと「ディケイド」と呼ばれる平成ライダーが救った少年だった。
令和ライダーシリーズ第5作『仮面ライダーガッチャード(2023)』では、仮面ライダーレジェンド(左)と呼ばれるライダーが登場。彼はもともと「ディケイド」と呼ばれる平成ライダーが救った少年だった。

昭和、平成、令和と連綿に紡がれてきた仮面ライダーシリーズの歴史。それぞれの時代を懸命に生きる人々の心に寄り添いながら、戦い続ける仮面ライダー達がこれからどんな進化を遂げていくのか、私も応援していきたいと思います。

最後までご覧頂きまして、誠にありがとうございました。

(平成仮面ライダーシリーズを配信で楽しむなら)
東映特撮ファンクラブ(TTFC)(外部リンク)
(みやぎ東日本大震災津波伝承館)
アクセス:〒986-0835宮城県石巻市南浜町2丁目1-56
展示見学に関するお問い合わせ(TEL:0225-98-8081)
宮城県公式サイト:https://www.pref.miyagi.jp/site/denshokan/index.html(外部リンク)

博士(文学)/PhD(literature)

博士(文学)。日本の「特撮(特殊撮影)」作品を誘致資源とした観光「特撮ツーリズム」を提唱し、これまで包括的な研究を実施。国内の各学術学会や、海外を拠点とした国際会議へも精力的に参加。200を超える国内外の特撮・アニメ催事に参加してきた経験を生かし、国内学術会議や国際会議にて日本の特撮・アニメ作品を通じた観光研究を多数発表、数多くの賞を受賞する。国際会議の事務局メンバーのほか、講演、執筆、観光ツアーの企画等、多岐に渡り活動中。東海大学総合社会科学研究所・特任助教。

二重作昌満の最近の記事