歯医者、弁護士、公認会計士と結婚したがる女性が不幸になる2つの理由
●今朝の100円ニュース:司法予備試験の出願者法科大学院志願者超え(中日新聞)
歯科医師との結婚を目指して婚活を続けている20代女性がいる。親が歯科医院を経営しているから跡継ぎを探しているのではなく、歯や歯茎に特別の興味があるわけでもない。高収入とハイステータスだけを求めているのだ。
二重の意味で愚かだと思う。一つ目はスペックだけで相手を評価すると、相手からも同じことを求められる点にある。その女性が提供できるスペックは若さと美貌だ。それは10年後20年後には劇的に衰えてしまい、若さと美貌だけを女性に求める夫からの愛情を失うことになる。
「結婚して子どもを作ればこっちのもの。お金さえあれば夫からの愛情など必要ない」
という反論が来るかもしれない。それが愚かさの二つ目である。歯科医師というだけで高収入が得られる時代はとっくに終わっている。虫歯治療数の激減を予防治療や矯正、ホワイトニング、インプラントなどで補えている歯科医院は一握りであり、いまや多すぎる歯科医師が少なすぎる患者を奪い合っている状況だ。医院の設備投資や人件費を回収できずに苦しんでいる歯科医師も少なくない。普通に生活していれば気づく現状(歯科医院の過剰)を認識できず、「歯医者=金持ち」という固定観念にとらわれている人は愚かと言わずにはいられない。
20年後、借金を抱えたまま医院を潰した夫との間に何が残るか。愛情もなく金もない。自分自身には仕事の能力も実績もなく、もはや若さもない。待っているのは「愛のない貧困」だ。
歯科医師ほどではないが、弁護士や公認会計士との結婚もリスクが高まっている。難関国家資格であるために取得のためにかかる時間と費用が他の比ではなく、ようやく弁護士や公認会計士になったときには「先生」しかできない社会人になっていることが多い。
今朝の中日新聞で、法科大学院の志願者を司法予備試験(法科大学院に通わなくても司法試験を受けられる)の出願者が上回ったという記事が出ていた。2~3年間も法科大学院に通うほど弁護士にはメリットがない、との認識が広がってきているのだろう。
供給より需要のほうが圧倒的に多い時代とは違って、若手の「先生」たちには一般並みの営業能力が求められるようになっている。営業ができずにプライドばかりが高い弁護士や公認会計士は仕事を失いかねないのが実情だ。
ここでいう「営業」とは、奇抜な名刺を作って飛び込み営業をしまくることではもちろんない。世の中における自分の価値や位置づけを念頭に置きながら、目の前にいる顧客に真摯に向き合い、期待以上の成果を出すことによって次の仕事につなげる、という基本姿勢を指す。先生なんて言われてふんぞり返っている暇はなく、謙虚かつ精力的に情報収集と自己鍛錬をし続けなければならない。
このような営業能力がしっかりと身についていれば、歯科医師や弁護士、公認会計士として成功するだろう。ただし、そのような人たちが現時点での収入や職業名だけで自分を評価するような女性と結婚する確率は極めて低い。結婚は仕事と同じぐらい人生の豊かさを左右するため、見た目ばかりが取り柄で「実力」のない女性と結ばれるのは同じく愚かな男性だけだからだ。