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3/3、全米公開『CREED 3』

林壮一ノンフィクションライター/ジェイ・ビー・シー(株)広報部所属
(写真:Splash/アフロ)

 日本での公開情報はまだ伝わってこないが、『ロッキー』シリーズのスピンオフ、『クリード』の第3作が3月3日から全米で公開される。先日、制作のMetro Goldwyn Mayer Picturesからプレスリリースが送られてきた。

写真:Splash/アフロ

 ロッキー・バルボアのライバルだったアポロの息子、アドニス・クリード役はもちろん、マイケル・B・ジョーダンが演じる。そして今回は、演出もジョーダンが担当している。彼にとっては監督デビュー作となる。

写真:Splash/アフロ

 カリフォルニア州サンタモニカにほど近い、ヴェニス・ビーチでの撮影シーンからは緊迫感が伝わってくる。

 今回は、ロッキー、つまりシルベスター・スタローンの出演は無し。長い刑期を終えて出所したアドニスの幼馴染と、主人公との戦いになるらしい。

写真:Splash/アフロ

 ロッキー・バルボアのいないストーリーで、どこまでファンを惹きつけられるか。『ロッキー』シリーズのみならず、『レイジングブル』『チャンプ』『シンデレラマン』『ミリオンダラーベイビー』と、話題となるボクシング映画の主役は全てホワイトだ。興行での成功を収めたいのなら、それが必須条件となる。

写真:Splash/アフロ

 俳優としてハリウッドスターの仲間入りを果たしたジョーダンの出世作である『Fruitvale Station』は、白人警官に撃ち殺された黒人青年の哀しみを描いた実話を元にした作品だ。また、2019年に公開された『Just Mercy』では、冤罪であるにもかかわらず、白人女性を殺したとして死刑判決を受けた黒人男性を担当する敏腕弁護士を演じた。この作品もまた、ノンフィクションを映画化したものだ。

 ジョーダンがボクシングを題材に、いかなるテーマを掲げ、社会に切り込んでいくかに期待したい。

ノンフィクションライター/ジェイ・ビー・シー(株)広報部所属

1969年生まれ。ジュニアライト級でボクシングのプロテストに合格するも、左肘のケガで挫折。週刊誌記者を経て、ノンフィクションライターに。1996年に渡米し、アメリカの公立高校で教壇に立つなど教育者としても活動。2014年、東京大学大学院情報学環教育部修了。著書に『マイノリティーの拳』『アメリカ下層教育現場』『アメリカ問題児再生教室』(全て光文社電子書籍)『神様のリング』『世の中への扉 進め! サムライブルー』、『ほめて伸ばすコーチング』(全て講談社)などがある。

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