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ジャッジの「20本塁打一番乗り」は3度目。過去2度は50本以上&本塁打王。他の一番乗りの選手は…

宇根夏樹ベースボール・ライター
アーロン・ジャッジ/捕手はパトリック・ベイリー May 31, 2024(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 5月31日、アーロン・ジャッジ(ニューヨーク・ヤンキース)は、2打席目と3打席目に、シーズン19本目と20本目のホームランを打った。ここまで、20本塁打に到達している選手は、他にはいない。

 ジャッジは、2016年の夏にメジャーデビューした。2017年以降の各シーズンにおける、20本塁打の両リーグ一番乗りは、2017年がジャッジ、2018年がJ.D.マルティネス(当時ボストン・レッドソックス/現ニューヨーク・メッツ)、2019年がクリスチャン・イェリッチ(ミルウォーキー・ブルワーズ)、2020年がルーク・ボイト、2021年がブラディミール・ゲレーロJr.(トロント・ブルージェイズ)、2022年がジャッジ、2023年がピート・アロンゾ(メッツ)、2024年はジャッジだ。ここ8シーズンのうち、3シーズンがジャッジ。あとの5シーズンは、それぞれ違う選手となっている。

 彼らのうち、2017年のジャッジ(52本)、2020年のボイト(22本)、2021年のゲレーロJr.(48本)、2022年のジャッジ(62本)は、本塁打王を獲得した。

 2017年の両リーグ最多本塁打は、59本のジャンカルロ・スタントン(当時マイアミ・マーリンズ/現ヤンキース)だが、ア・リーグではジャッジが最も多かった。2020年は、新型コロナウイルスのパンデミックにより、シーズンが短縮され、20本塁打に到達したのは、ボイトしかいなかった。2021年は、ゲレーロJr.とサルバドール・ペレス(カンザスシティ・ロイヤルズ)の2人が、ア・リーグ本塁打王のタイトルを分け合った。

 一方、2018年のJ.D.はア・リーグ2位(43本)、2019年のイェリッチはナ・リーグ4位(44本)、2023年のアロンゾはナ・リーグ3位(46本)。いずれも40本塁打以上ながら、トップに5本以上の差をつけられた。彼らと同じリーグの本塁打王は、2018年がイニシャルKのクリス・デービス(48本)、2019年がアロンゾ(53本)、2023年はマット・オルソン(54本)だ。この3人とも、両リーグで最も多くのホームランを打った。

 2017~23年の各シーズンに20本塁打一番乗りの7人中、本塁打王は4人。ジャッジを除くと、5人中2人だ。

 ジャッジの20本塁打一番乗りは、2017年6月11日がヤンキースの60試合目(出場58試合目)、2022年6月3日が52試合目(出場50試合目)だ。今シーズン、ヤンキースは、5月31日が59試合目だった。ジャッジは、ここまで、すべての試合に出場している。

 なお、2017年は、6月11日に、20本目と21本目のホームランを続けて打った。2022年の21本目は、20本目の翌日だ。前半のホームランは、それぞれ、30本と33本に達した。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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