たったの5日間で世界最速更新!Threads1億人達成のネットワーク効果
KNNポール神田です。
Meta社がサービス開始した『Threads』の登録者が世界で1億人を超えた。その間、5日間であった。
『ネットワーク効果』の最大化といえばそれまでであるが、飛行機が普及するまでに68年間やクルマに62年間と比較すればするほどこの『伝わる速さ』の影響力は大きくなる。ChatGPTでさえ2ヶ月だったのが、Threadsはなんと5日間だった。
『5,000万人ユーザー獲得までにかかった時間』
https://news.yahoo.co.jp/byline/kandatoshiaki/20180910-00096323
■Threads、100万人ユーザー獲得には、たったの1時間!2023年7月6日(木曜日)
2023年7月6日木曜日にメタ社の『Threads』はサービスを開始した。
100万人ユーザー獲得には、かつてはNetflixで3.5年、AirBnbで2.5年、Twitterで2年間、Facebookで10ヶ月。それが、Instagramとなると2.5ヶ月、ChatGPTで5日間となった。しかし、『Threads』となると、2時間で200万人、しかもiPhoneのみだった。そこで、100万人ユーザー獲得を1時間と評価してみた。
そして、2日で7,000万人をカウントする。
『Threads』の公開日に、マークザッカーバーグCEOは、久々にTwitterにスパイダーマンの画像をアップし、どっちが本物のスパイダーマンか?という挑戦的なイラストをツイートした。
■公開1日,3,000万人から予測して、2日で5,000万人と評価
2023年7月6日の公開から約1日で、3,000万ダウンロードを突破とメタ社のマークザッカーバーグCEOが『Threads』上で発表した。
2018年のネットワーク効果での5000万人の最短記録は、『PokemonGo』の19日で長らく破られてはいなかったが、2022年、ChatGPTの1ヶ月で1億人ユーザーから15日と換算し、Threadsは2日間で5,000万人と評価してみた。
実際には開始2日間で7,000万人のサインナップであった。
■5日間で1億人サインアップを記録!
マーク・ザッカーバーグCEOは、『Threads』で100M(1億回)のサインナップを報告した。
2023年7月10日月曜日夕刻には1億人超えのアカウントが確認されている。
https://www.eyerys.com/
なんと1億人のユーザー獲得にかかった時間が5日間というのに驚く。
ポケモンGoでも一ヶ月、ChatGPTでも2ヶ月という時間が必要だった。
アンドロイドユーザーにもテスト版が配布開始
2023年7月10日(月曜日)
https://pc.watch.impress.co.jp/docs/news/1515115.html
■メタ傘下の『Instagram』の20億人ユーザー数の自然増加が理由
この『Threads』の『ネットワーク効果』による5日間で、1億人獲得のベースは、同じメタ傘下の『Instagram』世界20億人(2022年10月時点)のユーザーのアカウントがそのまま利用できたところにあるのは明確だ。『Facebook』は29億6,000万人だ。メタ社にとって、母数のIDと共通するサービスの立ち上げはユーザー数の底上げには役立つが、選択肢の増加は希薄化を生み出すのかもしれない。
画像中心のInstagramのユーザーと、テキスト中心のTwitterのユーザーとでは属性が大きく異なる。しかし、InstagramユーザーにTwitterのようなサービスが使えることによって、新たなSNSのカルチャーが登場する素養はある。
一瞬、『Threads』は、Twitterのクローンのようにも見えるが、文字数が500文字までだったり、動画や写真も10点までアップロードできたり、現在のところ完全無料というところで、Twitterよりもサーバー環境がリッチであり、Twitter側からの移住も促進する狙いがあるところが明確だ。
さらに、W3Cが確立したオープンソーシャルネットワークプロトコル「ActivityPub」と互換性を持たせる予定もあるので、MastdonやWordPressとの相互運用も考えられる。
Twitterとも棲み分けができるSNSとしての可能性もありそうだ。
何よりも、JASRACとの包括契約を締結してから初日のサービスに踏み込んだところを考えると、包括契約料金を支払い続けてでもユーザーを獲得する覚悟があることの証拠でもある。歌ってみた、演奏してみたとしてのプラットフォームとしての可能性も広がる。
ザッカーバーグCEOは、10億人レベルまで広告を考えないということでも、しばらくは、赤字覚悟の膨大な先行投資という手段だ。
1億人のサインナップを獲得したが、問題はこのあと、Instagramの活動量も下げず、Instagramアカウントの倍増効果を生み出せるか?そして、Twitterのユーザーの移住先として認知させられるかが大きな課題だ。
筆者も、InstagramアカウントでThreadsを運用しながら、課題を日々見つけていきたいと思う。