【アイスホッケー】野球の始球式は見たことがあっても、アイスホッケーの始球式を見たことはありますか?
昨日配信した筆者の記事で触れたとおり、来年2月に開催される「ピョンチャン(平昌)オリンピック」への開幕まで、あと半年を切ったにもかかわらず、韓国国内での関心度は低調な様子・・・。
その上、世界的に注目度が高く、冬季オリンピックでは、全競技の中で最後の金メダルを懸けた戦いが繰り広げられる「男子アイスホッケー」には、NHLの現役選手が出場できず・・・。
それだけに、欧米のメディアやファンの盛り上がり度も、これまでに比べ、かなりトーンダウンしている感は拭えません。
▼アイスホッケー選手が野球場に
このような現状を打開しようと、一昨日に行われたKBO(韓国プロ野球リーグ)の「SKワイバーンズ vs 斗山ベアーズ」の試合で、こんなセレモニーが催されました。
アイスホッケー選手がバッテリーとして登場し、マウンド(の手前)からスティックでシュート。放たれた(ボールならぬ)パックをキャッチャー役のGKがキャッチしようとしたのですが、シュートが高すぎてワイルドピッチ(?)になってしまいました(苦笑)
▼さすがNHLのヘッドコーチ!
こういったセレモニーは、ホームスタジアムの近隣にNHLのチームがある MLBのチームでも見られます。
なかでもオタワ セネターズのギイ・ブシェ ヘッドコーチ(HC)は、タンパベイ ライトニングを率いていた際に、タンパベイ レイズのホームゲームに招かれ、ファーストピッチ(始球式)もとい、ファーストシュート(!?)にトライしたところ、、、
練習の甲斐あって、見事な「ストライク!」でした。
▼アイスホッケーの始球式は?
ところで、野球の始球式を目にされる機会は多いでしょうが、「アイスホッケーの始球式」をご覧になったことはありますか?
というより、「そもそもアイスホッケーに、始球式があるの?」との声が聞こえてきそうですが、アイスホッケーの試合でも始球式に相当するイベントがあるのです。
▼セレモニアルパックドロップ
アイスホッケーの試合では、ペナルティなどによりプレーが止まったあとは、必ずレフェリーやラインズマンが落とすパックを、スティックで争う「フェイスオフ」から再開されます。
試合開始の際や、各ピリオド(サッカーの前後半と異なり、アイスホッケーは3つのピリオドで争う)の開始時に加え、得点後はリンクの中央でフェイスオフが行われます。
そのうち試合開始のフェイスオフの前には、往年の名選手やゲストなどを招いて「セレモニアルパックドロップ」と呼ばれるイベントが催される試合も、珍しくありません。
▼「どうやればいいんですか?」
しかし、招かれたゲストの中には、アイスホッケーの試合を観戦したことのない人が多いため、勝手が分からないゲストも少なくありません。
実際に筆者がテレビ中継の実況を担当した試合で、セレモニアルパックドロップのゲストに招かれたプロ野球の内川聖一選手(当時は横浜ベイスターズ所属)から、このように尋ねられたことも。
「どうやればいいんですか?」
日本をはじめアジア各国での試合でも、セレモニアルパックドロップが行われる試合もありますが、目にする機会が少ないだけに、当然の質問だと言えるでしょう。
余談になりますが、KHLで唯一中国をホームタウンにしているクンルン レッドスターの試合では、パックドロップ役を仰せつかった方も、勝手が分からなかった様子で、、、
そそくさと帰っていってしまいました。
▼NHLはあの手この手のアイディア
対して、NHLをはじめとする北米のプロリーグでは、セレモニアルパックドロップを行う試合は珍しくありません。
とはいえ、野球の始球式にも増して、セレモニー自体には見どころがあるわけではないため、近年はいろいろな趣向を凝らしたセレモニアルパックドロップが見られます。
NHLなどで多く見られるのは、往年のプレーヤーを招いたり、
普段はフェイスオフをすることのないGKを登場させたり、、、
宇宙船からのフェイスオフというストーリーを作ったり、、、
あの手この手のアイディアで、ファンを楽しませようとしています。
▼アメリカのチームのトレンドは
またアメリカのメジャースポーツでは、紛争地に派兵されていた人や、退役軍人の方たちを称えるセレモニーが、近年は多く見られますが、NHLの試合も同様です。
たとえば、アリゾナ コヨーテスは、長年にわたってシーズンチケットを購入し続けている夫妻を招き、セレモニアルパックドロップ役を託したところに、、、
紛争地に派兵されていた息子がサプライズ帰国!
最近はトランプ大統領の過激な発言と北朝鮮の挑発行為といった話題が報じられていますが、このようなイベントは、さらに増えていくのでしょうか?