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人間関係リセット症候群が起こる時の「共通点」おちいりやすい人の共通点についても解説

精神科医しょう精神科医/メンタルドクター

こんにちは、精神科医しょうです。

今いる環境や人間関係に嫌気が差し、連絡先の消去やSNSをブロックしたり、誰にも告げずに引っ越しをしたりなどしてしまう行動を「人間関係リセット症候群」と言います。

「人間関係リセット症候群」という言葉は医学用語ではありませんが、心身に何らかの負荷がかかっている状態だと言えるでしょう。

仲良くしていた人とちょっとしたことで、意見が合わなくなりLINEをブロックしたり、気に入らないことがある度に転職を繰り返したりしているという場合は、注意が必要かもしれません。

人によって受け取り方や感じ方は一様ではないため、個人差があるかと思いますが、どのような時に人間関係をリセットしたくなるものなのでしょうか?

今回は「人間関係リセット症候群」について考えてみたいと思います。

人間関係リセット症候群が起こる時の「共通点」

年齢や性別、立場や状況などの影響により、さまざまな理由で人間関係をリセットしてしまいたいと感じることは、誰にでもあることかと思います。

時間をかけてよくよく考えた上での判断であれば、正しいこともあるかもしれませんが、一時期の感情だけで、今まで築き上げた関係を断ってしまうことは、後々後悔することが出てくるかもしれません。

では、人はどのような時に人間関係をリセットしてしまうのでしょうか?

いくつかあげてみたいと思います。

・大切にされていないと感じた時

自分が大切に思っていた人たち(友人や恋人など)から、実は大切に思われていなかったと気が付いた瞬間、二度と関わりたくないという強い気持ちが芽生えてしまうことがあります。

確かに信じていた相手から無下にされたり、裏切られたりするとこれ以上、傷つきたくないと、自分を守る行動から関係性を断つ行動に出てしまうことも仕方がないことかもしれません。

そのような状況下で冷静になることは難しいかもしれませんが、ご縁を切る前に一呼吸置き、もしかしたら勘違いやすれ違いの可能性があることを考えてみましょう。

・自分が成長できないと感じた時

一緒にいても成長できない相手、自己成長が難しい職場、自分にとって何のプラスもない環境…などに身を置くと、モチベーションが低下してしまいますよね。

このような状況を感じ取りやすい方は、成長欲求が強く、自己啓発能力が高い人だと言えるでしょう。

何事にも意味を見出すことで、自身を高めモチベーションを引き出し、生きる活力とする方がいます。

自己成長につながらないと感じた瞬間、今ある関係や環境を解消し、次のステップヘと進んでしまいます。

・大きな喪失感に直面した時

恋人との破局や離婚、ペットロスや死別など大きな喪失感に苛まれた時に、周囲に自分が不幸のどん底にいる状況を知られたくなくて音信不通になる場合と「どうでもいい!」と自暴自棄になり、これまでの人間関係を断ってしまう場合とがあります。

どちらの場合も、精神が不安定な状態ですので、本来であれば周囲のサポートが必要な状況です。

しかし、自分がつらい立場にある時に家族や友人がサポートをしてくれなかったとなれば、ますます心が傷つき、人間関係をリセットすることで、さらに孤立するという悪循環におちいります。

どのような人が人間関係リセット症候群におちいりやすいのか?

人間関係をリセットしたいと思うことは誰にでもあると先述しましたが、実際にはどのような人が人間関係リセット症候群におちいりやすいのでしょうか?

いくつかあげてみます。

・自己肯定感が低い

初対面の相手をいつもこわいと感じ、上手く関係性を築くことができないかもしれないとネガティブなことばかりを考えてしまいます。

また「どうせ短期間の浅い付き合いだ」と決めつけ、積極的に友好関係を築こうとしない傾向もあります。

・完璧主義

自分が成長できないと感じた時に人間関係をリセットしてしまう場合があることは、先述しましたが、主に妥協を許さず、完璧思考を求める人がおちいりやすい傾向にあります。

何事も上手くいっていないと気が済まないと思う方も多いため、少しでも気に入らないところがあると、人間関係をリセットしてしまうことがあります。

まとめ

今回は「人間関係リセット症候群」について解説をしました。

人間関係をリセットしてしまう時の状況としては、おそらく上手くいっていない時が多いのではないかと思います。

一つの理由だけではなく、複数のつらい出来事が重なり、追い詰められている状況とも言えるでしょう。

もしくは、周囲の人にすぐに相談をしたいのに都合が合わない、相談したのに余計に傷ついたなど、人間関係リセット症候群に拍車をかける出来事があるかもしれません。

もし、自分が人間関係リセット症候群におちいりそうだと感じた場合は、今回の記事を参考に、直面している悩みと課題を冷静に俯瞰することから始めてみましょう。

私のブログのテーマは、「他人軸でなく自分軸で気楽に生きる」です。

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精神科医/メンタルドクター

HSP気質とメンタルヘルスについて発信している精神科医。精神科外来で診療を行い大学で研究も行っている。instagramのフォロワー7万人以上。著書:頑張り屋さんのための心が晴れる本(KADOKAWA)、新刊:精神科医が教える笑顔うつから抜け出す方法(2023年8月16日発売)。私のブログのテーマは、「他人軸でなく自分軸で気楽に生きる」です。あなたはこんな悩みをお持ちではありませんか?「他人の顔色ばかりみてクタクタ」「自分の意思で生きられない」「いつも後悔ばかりでグルグル一人反省会」こんな他人軸の悩みでクタクタなあなたは、上記の私の名前をクリックして公式ブログから自分軸を目指しましょう♪

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