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この選手の3年連続「20-20」は継続中の最長。ここ6年で記録していないのは短縮シーズンだけ

宇根夏樹ベースボール・ライター
ホゼ・ラミレス(クリーブランド・ガーディアンズ)Aug 26, 2023(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 ホゼ・ラミレス(クリーブランド・ガーディアンズ)は、ここ3シーズンとも「20-20」を記録している。2021年が36本塁打&27盗塁、2022年が29本塁打&20盗塁。2023年は、現時点で21本塁打&21盗塁だ。

 3年連続「20-20」は、継続中では最も長い。短縮シーズンの2020年は、20本塁打以上も20盗塁以上も1人ずつ。22本塁打のルーク・ボイト(当時ニューヨーク・ヤンキース)は盗塁がなく、24盗塁のアダルベルト・モンデシー(当時カンザスシティ・ロイヤルズ/現ボストン・レッドソックス)は6本塁打だった。

 ここ3シーズンのいずれかに「20-20」を記録している選手は、2021年に「30-30」のセドリック・マリンズ(ボルティモア・オリオールズ)を含め、以下のとおり。2023年は、8月27日時点だ。

筆者作成
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 今シーズン、3年連続「20-20」となるのは、ラミレスだけではないかもしれない。ランディ・アロザレイナ(タンパベイ・レイズ)は、あと2盗塁でそうなる。トレイ・ターナー(現フィラデルフィア・フィリーズ)は、あと5本塁打だ。

 昨オフ、ロサンゼルス・ドジャースからFAとなったターナーは、フィリーズと11年3億ドル(2023~33年)の契約を交わし、USAのメンバーとして出場したWBCでは、準々決勝の逆転グランドスラムを含む、5本のホームランを打った。

 5月下旬に「WBC5本塁打の「スラッガー」が今シーズンはまだ4本塁打。本拠地でブーイングも当然!?」で書いたとおり、大型契約の1年目は不振に喘ぎ、7月末の時点では打率.242と出塁率.296、10本塁打だったものの、8月に入ってからの24試合は、打率.302と出塁率.340、5本塁打を記録している。盗塁のスランプはなく、シーズン全体で23盗塁を決め、失敗は一度もない。

 この3人のうち、アロザレイナとターナーの「20-20」は2021年が初めて――今シーズンに到達すると3度目――だが、ラミレスは違う。2018年は39本塁打&34盗塁の「30-30」を達成し、2019年は23本塁打&24盗塁。ここ6シーズンで「20-20」に達していないのは、短縮シーズンの2020年しかない。

 2020年も、60試合中58試合に出場し、17本塁打と10盗塁を記録している。162試合のシーズンであれば、「20-20」となるペースだった。

 今世紀に限ると、5度の「20-20」は3番目に多い。ボビー・アブレイユの7度(通算9度)とカルロス・ベルトランの6度(通算7度)に次ぎ、ハンリー・ラミレスイアン・デズモンドマイク・トラウト(ロサンゼルス・エンジェルス)の3人と並ぶ。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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