【姫路市】月のような黄身、上品さ際立つ白身の烏骨鶏有精卵直売所。全国発送も。農園の鶏やヤギとは友達に
農園というと山間部に広がるイメージですが、姫路市書写の文教地区に存在しました。烏骨鶏有精卵をメインに直売と通信販売を行っている「けいこ農園」。農園には烏骨鶏がいて……。でもそれだけではありませんでした。
新鮮卵が評判を呼び農園設立へ
農園に車で入ると、黒、茶、白色の烏骨鶏がさーっと脇へ寄ってくれました。ありがとう。時々、鳴き声もします。コケコッコーというよりウッフォフォフォォーと聞こえました。ヤギもいる。
入り口の看板を再確認。
けいこのうえん、間違いない。
鶏とヤギに囲まれた慣れない環境に、へっぴり腰で取材を始めました。
経営するのは三浦景子さんです。「新鮮卵を自分たちで食べたくてまず鶏を4羽飼いました」。すると近隣住民をはじめ遠方に住む人にも評判となり、2年前に農園を設立。烏骨鶏60羽、ニワトリ100羽、地鶏6羽、ヤギ5頭を飼育しています。
うち、今回取材した農園にいるのは主に烏骨鶏と地鶏とヤギ。営業時間中なら自由に見学ができます。マナーは守りましょう。
放し飼いの烏骨鶏は元気いっぱい
鶏のエサは鹿肉、紅花、クラフトビール醸造後に出る搾りかすなど。「病気にならないように気を使っている」と話し、体に良い自然のエサも対策の一つ。小屋の掃除や消毒もこまめにしています。「もともと春から秋にかけては放し飼い、冬は平飼いにしていて丈夫なんですけどね」と景子さん。
烏骨鶏が卵を産むのは平均すると週に1個。貴重な卵が愛おしい。
産まれて1週間の赤ちゃん!
手のひらに包むようにのせたら、ふわふわん。半年後には卵を産むのですって。全員に名前を付けていて、産んだ卵の色や形からどの鶏のものかが景子さんには分かるそうです。千姫には、顔さえもみんな同じに見えるけど。
烏骨鶏の卵「書写の月」とニワトリの卵「栴檀双葉(せんだんふたば)」は直売所と通販サイトで。
●「書写の月」
黄身は想像以上に黄色く、上品な味わい。衝撃を受けたのは白身でした。すっきりとしています。
藁苞(わらつと)入りにすれば、粋なギフトになりますよ。
●「栴檀双葉」
黄身はオレンジ色で濃厚。やはり白身はさわやかさが際立ちます。
どちらも卵かけご飯にするのが人気。色に特徴があるのでお好み焼きやスポンジケーキに使うと普段とは違う仕上がりに。
10月8日、ヤギのベイビー誕生
「反芻(はんすう)している動物を見ると幸せ」という景子さん。ヤギも育てています。10月8日には小梅ちゃんが誕生しました。
パパはやんちゃな、あき君。
ママは雪子ちゃん。わがままだったけれど、母親の自覚が生まれ穏やかに。
あれ、小梅ちゃんの姿がない。景子さんが「雪子ちゃんは、知らない人の声がしたらベイビーに藁をのせて隠すのです」と解説。
しばらくすると雪子ちゃんが千姫に打ち解け、小梅ちゃんを見せてくれました。打ち解けるどころか、千姫のブラウスの裾を引っ張ってきた。距離を詰めるの早っ。
ヤギのおやつガチャが設置されていて、エサやりができます。
千姫は、だんだん鶏とヤギに馴染んできました。もはや友達になった気分。
生物ふれあい体験をした後にいただく新鮮卵は何物にも代えられません。