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「かなり焦った場面もありました」棋士編入試験第1局で里見香奈女流五冠に勝った徳田拳士四段コメント

松本博文将棋ライター
(記事中の画像作成:筆者)

徳田拳士四段「(51手目▲2六角と打ち、相手に△6二銀と打たせたあたりは?)そうですね。いや、あのあたりはよくわからなかったです。銀打たせて、と思ってたんですけど。やっぱり端(9筋の位)取られているのがけっこう大きいので。うーん、攻めていったんですけど、なんかちょっと、こちらも銀を打つようではちょっとおかしかったかな、っていう。こちらも銀を投資するようでは、攻めていったわりにはいまいちだったかな、というふうに思ってました。(71手目▲4四桂から相手の駒を取って駒得していった)取り切れれば、とは思ったんですけど。でもその瞬間、かなり危ないので。ちょっとただ、他の手もよくわからなかったので仕方なく打った感じです。(それ以降は)手堅くやったつもりなんですけど、ちょっと粘られてしまって、かなり焦った場面もありました。(108手目)飛車取られて、飛車おろされて(自陣に△2九飛と打ち込まれて)。(112手目、金取りに)△5七桂とか打たれて。もう1枚(相手に攻め駒が)あったらかなり危ない形だったので。うーん、ちょっと、そうですね。少し楽観しすぎてたかなというふうに、ちょっと反省していました。(どんな準備をしていた?)1局目なので、先後もわからなかったので。けっこう、なかなか、かなり先まで準備するというのは難しかったんですけど。そうですね。けっこう目の前の対局(公式戦)を一生懸命やりながら、今日に向けて、少しずつ備えてきた感じです。なかなかこれだけ新人でこうした注目されてる対局に携われることはなかなかないので。そういう経験ができて光栄に思います」

将棋ライター

フリーの将棋ライター、中継記者。1973年生まれ。東大将棋部出身で、在学中より将棋書籍の編集に従事。東大法学部卒業後、名人戦棋譜速報の立ち上げに尽力。「青葉」の名で中継記者を務め、日本将棋連盟、日本女子プロ将棋協会(LPSA)などのネット中継に携わる。著書に『ルポ 電王戦』(NHK出版新書)、『ドキュメント コンピュータ将棋』(角川新書)、『棋士とAIはどう戦ってきたか』(洋泉社新書)、『天才 藤井聡太』(文藝春秋)、『藤井聡太 天才はいかに生まれたか』(NHK出版新書)、『藤井聡太はAIに勝てるか?』(光文社新書)、『棋承転結』(朝日新聞出版)など。

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