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シカゴ・ブルズの新監督にビリー・ドノバンが就任

林壮一ノンフィクション作家/ジェイ・ビー・シー(株)広報部所属
5季オクラホマシティで指揮を執ったドノバンが、ブルズと契約した(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 シカゴ・ブルズといえば、述べるまでもないが、マイケル・ジョーダンが黄金期を築いたチームだ。その後、NBAで最年少MVPを獲得したデリク・ローズも注目されたが、https://news.yahoo.co.jp/byline/soichihayashisr/20200310-00164582/ 低迷が続いている。

撮影:著者
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 このほど、ブルズ再建を託されたのは、2015年より5シーズンにわたってオクラホマシティ・サンダーを指揮したビリー・ドノバン(55)である。

 ドノバンは言う。

 「ブルズは、組織そのものがバスケットボール界の歴史であり、世界的に知られた存在だ。そんなNBAの象徴とも呼べるチームの再建に着手できることは心が躍る。多くの作業を行うことになるだろう。チームを作り上げることについて、準備は万全。いかに環境を整備していくかが鍵だ」

撮影:著者
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 ドノバンはまだ合流していないが、ブルズの選手たちは既に来シーズンを見据え、現在、ミニキャンプ中だ。ご存知のように今季はPlayOffを逃している。そればかりでなく、2015年以降、PlayOff進出を果たせていない。

 悲しいかな、常勝軍団だった頃の面影は無い。

 1987-88のシーズンにニューヨーク・ニックスでプレーしたドノバンは、大学の監督としてキャリアを重ねた。フロリダ大を率いて2006年、2007年にNCAA王者となり、その実績を買われてNBAで監督の椅子に座る。サンダーを毎年PlayOffに連れて行き、初年度には地区ファイナル(ベスト4)まで駒を進めた。

撮影:著者
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 ブルズの顔であるザック・ラビーンは、ドノバンを歓迎する。

 「現地時間24日にZoomで新監督と話して、彼の考え方を聞いた。俺にとってもチームにとってもプラスだと思う。ゲームを構成するために、今出せる全ての能力を発揮するよ。

 『得点したいからパスは選択せずに最高のシュートを放つ』なんて俺は言わないし、新監督も同じ考えだろう。でも、得点出来る局面では、迷わずシュートを打たなきゃいけない。そういった意思の疎通が可能な人じゃないかな。傑出した選手になりたければ、相応の教えを受けねばならない。だから彼がブルズに来るのは幸せだね。ワクワクする」

 さて、どんなチームに生まれ変わるか。ドノバンの仕事ぶりに注目だ。

ノンフィクション作家/ジェイ・ビー・シー(株)広報部所属

1969年生まれ。ジュニアライト級でボクシングのプロテストに合格するも、左肘のケガで挫折。週刊誌記者を経て、ノンフィクションライターに。1996年に渡米し、アメリカの公立高校で教壇に立つなど教育者としても活動。2014年、東京大学大学院情報学環教育部修了。著書に『マイノリティーの拳』『アメリカ下層教育現場』『アメリカ問題児再生教室』(全て光文社電子書籍)『神様のリング』『世の中への扉 進め! サムライブルー』、『ほめて伸ばすコーチング』(全て講談社)などがある。

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