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脚本家・矢島弘一の仕事論「そこに愛はあるか」~矢島弘一×倉重公太朗対談~第3回

倉重公太朗弁護士(KKM法律事務所代表)

倉重:世間では今、働き方改革といわれていて、労働法的にいうと残業時間の上限を設定する流れになっています。そのように上限を決める世の中は、つまり働くことは悪いこと、あるいはつまらないことなのだと、例えばうちの娘が思ってしまったら嫌だと思っているのです。世間でいわれている範囲で結構ですが、そのような働き方改革についてどのように思っていますか? 

矢島:働き方改革ですか? 難しいですよね。皆さんどのように。倉重さんなどはそういったところの弁護をするほうですから。

倉重:そもそも矢島さんのように、自分の好きなことを好きなように、自分を誰に言われるまでもなく律するまでもなく自然に思いを持って働くということが、すごく大事なことだと思うのです。前回の対談でも出てきましたが、要するに働くとはお金のためだけにやっているかという話です。例えば、宝くじが3億円当たったなら働かないかというと、そうではないという人がこの対談に出ていただく方には多いと思います。多分、矢島さんもそういった人でしょう。では何のために働いていますかという話なのです。

矢島:根本的に僕は個人事業主になっているので、働き方改革に当てはまらないほうだと思います。そこで少し線を引いているというか、あまりそこに入っていないでしょう。

倉重:ただ労働者でなくてもいいのです。

矢島:労働者でなくても? 

倉重:働くという意味では、個人であろうが業務委託であろうが会社のサラリーマンであろうが、何か自分で体を動かしてお金をもらうという意味ではみんな同じかと思うのです。

矢島:難しいですね。「働く」とは何でしょう。

倉重:矢島さんはそういった思いで働いていますか? 

矢島:どういった思いで……。何も考えていませんでした。俺はどういった思いで働いているのでしょうか。

倉重:すみません。どうなのでしょう。

矢島:何か、それは僕には当てはまりません。僕は自分の思いというか頭の中を評価してもらいたいなり、自分の思いを伝えたいというだけです。それがイコール働いているということに見られている、収入をもらっているから働いているというだけなのです。そういった思いでやっています。

倉重:結局は好きでやっているということでしょうか。

矢島:もちろん、好きだからやっているのです。しかし、「働く」とは……。

倉重:ぜひ「働く」をテーマに1本書いてほしいです。

矢島:いや、そうですよね。何かいろいろなものが。働くこととはそもそも……。

倉重:働くとは何かと迷っている人が今はすごく多いと思います。好きなことも見つけられないし、けれども、やはり生きていくためには働かなくてはいけません。

矢島:では、どうしてこうなってしまったのでしょう? 

倉重:やはり日本経済自体が失われた何十年などといわれている中で、世界は非常に成長しているのに、昔ながらのやり方で成長できていないというのは、正直、社会全体としてあると思います。

矢島:倉重さんとしてはそう思うのですか? 

倉重:諸外国に対して、全くとはいいませんが、新しい産業が生まれる数が少ないのではないかとは思います。

矢島:なるほど。

倉重:それは過去の成功体験にとらわれているのでしょう。そして、昔、昭和の時代にうまくやっていたことの遺産でまだ何とか食っていけるからだと思います。

矢島:そうですね。

倉重:ただ今後20年、30年大丈夫という保証はどこにもありません。そうすると、やはり一人一人が強くないと、会社に頼っていると逆に危ない時代が来ると思っているのです。

矢島:多分どの時代でも、働くことに迷っていたやつなどはいくらでもいると思います。

倉重:なるほど。

矢島:今の時代といいますが、多分数はそれほど変わっていない気がするのです。

倉重:迷っている人の数ですか。

矢島:僕はそう思います。それが純粋に。この働き方改革も、そもそも欧米はこうだといったところから少しずつ変わっているわけでしょう。

倉重:全世界を見てもエグゼクティブ層などはめちゃくちゃ働いています。

矢島:そうですね。

倉重:あとは個人事業主的な人はどの国にもいますが、結局好きなことをやっている人は、客観的に見るとハードワークを全く意に介さず結果的にやってしまっています。

矢島:ですから、働かされているかということですね。

倉重:そうです。自律的にやっているのです。

矢島:自律的にやっているかの違いでしょう。そこに対して「働く」というワードが頭の中に出てくるかというところなのではないですか。

倉重:別に矢島さんは働かされているわけではありませんものね。

矢島:働いているなと思っていないのです。

倉重:そもそも思っていないのですか。それはすごいですね。

矢島:ですから、よく「ああ、今日は働いたな」とは思いません。

倉重:思わないのですか。

矢島:思いませんよ。よく考えれば一つも思ったことがないです。今、言われて思いました。

倉重:何となくかみ合わないと思ったら、そういうことですか(笑)。

矢島:そうなのです。「今日は働いた」というのはありませんね。

倉重:では「今日はいいのを書いたな」といった感じですか。

矢島:そうです。「ああ、せりふ出てこなかったわ」と。では、せりふが出てこなければ働かなかったのかというと違うでしょう。

倉重:そうですね。ずっと考えているわけですから。

矢島:あと、今はもう覚悟を決めましたが、やはり昔、運送屋をやっていたときには、例えば日中に映画や舞台に行くと、「おまえ、何を働かないでそんなところに行っているの」とよく思われてしまうのです。

倉重:「昼間からぷらぷらして」というようなことがありますね。

矢島:けれども、僕にとっては勉強なのです。

倉重:大事なインプットですね。

矢島:「これを見ておかなくては」というところがあります。僕の仕事はそこがすごく曖昧でしょう。

倉重:仕事なのか遊びなのかと。遊んでいないと、多分座学で本を読んでうまくなるかというと、そういった仕事ではありませんね。

矢島:ですから、本当に働いたというのは……

倉重:意識がありませんか。

矢島:意識はないかもしれません。

倉重:確かに「働く」というのは、時間で給料をもらっている人にありがちな感覚かもしれないです。今は時間でもらうという概念からは全く違う世界にいますものね。

矢島:僕の中では、本当に「書いたな」という言葉になるでしょうか。「今年は本当に書いたな」という。

倉重:自分の中で幾つ生み出したか、納得のいく本ができたかと、あくまでも評価軸が自分の中にあるのですね。

矢島:そうですね。「しんどいな、動いたな」というのは本当にないです。

倉重:それはかなり特殊ですね。そういった人が増えてほしいと思うのですが、どうすれば矢島さんのようになれるでしょうか。

矢島:どうすれば? 

倉重:みんなにそのように思ってほしいのです。こういった人が増えれば日本は強くなります。

矢島:確かにそうですね。

倉重:国民総矢島化計画です。

矢島:どうしたら、僕はどうだったのでしょう。みんなもそうなのか、結構多いかもしれませんが、僕は常にねたむ人なのです。

倉重:そうなのですか? 

矢島:そうです。先ほどの、最初に劇団を旗揚げした時に……

倉重:つまらないと言われて。

矢島:その時など、何か悔しい思いを糧に生きてきています。そちらに転換している人がいるといいと思います。

倉重:何くそというようなことですか。

矢島:あと、恥ずかしいことは。それこそ先ほども倉重さんに言われましたが、順風満帆に生きてきたというように見えますけれども。

倉重:見えますよね。

矢島:悔しい思いをたくさんしてきているのです。ですから、そういったことを純粋にかみしめて寝ればいいのではないでしょうか(笑)。

倉重:なるほど(笑)。これも世間から相当感覚が乖離(かいり)していますね。どうすればここにたどり着けるのかと思います。

矢島:自分でどうかは分からないです。

倉重:不安などを持っていた時期はないのですか? 

矢島:たくさんありますよ。

倉重:ありますか。

矢島:昨日も、不安で寝られないときなどもありましたし。それはあります。

倉重:ただ今はもう、何とかやっていく、食べていく不安のようなものはないでしょう。食べていく不安があった時期はありますか? 

矢島:別に言ってもいいでしょうか。それこそM&Aする前年などは本当に会社が苦しくて、個人的に何千万と借金をして会社に入れたので、その時にはやはり自己破産も考えました。どうやって生きていこうかと。

倉重:自己破産!数年前の話ですよね。

矢島:一昨年ではないでしょうか。

倉重:めちゃくちゃ最近の話ではありませんか。そうだったのですか。

矢島:『コウノドリ』を書きながら、TBSの緑山と税務署を行ったり来たりしていました。笑いました。

倉重:周りから見れば絶好調で駆け上がっているように見える時に、ですか。

矢島:緑山のスタジオで打ち合わせをしている時に、携帯には税務署からいつ払えるのかという電話ががんがん入っていました。

倉重:本当ですか。そのような状況だったのですね。

矢島:本当に2週間で何千万と集めなくてはいけませんでした。けれども、その時もやはり手を差し伸べてくれる先輩や友達がいて、「おまえには未来があるし、おまえみたいな才能をこんな何千万でつぶしちゃ駄目だ」と言ってくれたのです。いつでもいいからと言ってくれる人たちがほとんどでした。

倉重:そうして助けてくれた人もいたのですか。

矢島:助けてくれた人は本当に何十人もいて、みんな、本当に小さい金額ではないのに「少しでも助けられるだけでうれしい」と言ってくれる人もいました。その時、俺は本当に頑張らなくては、と思いました。一番信頼している先輩にも「おまえは見てもらっている規模が違うから」と言われたのです。僕がうれしくて涙を流しながら「本当にありがとうございます」と言った時、「今、目の前ではおまえが泣いているかもしれないけれども、逆をいえばおまえはテレビを通して何千万人を泣かせているのだから、これくらいで泣くな」と言ってくれました。

倉重:すごい話ですね。

矢島:やはり2年前にもそこが自信になったのです。

倉重:そのような状況だったのですか。

矢島:今はへらへらしていますけれども。

倉重:全く悟らせないですね。

矢島:そういったことは見せたくないのです。今では笑い話ですから言えますけれども。

倉重:当時なら言えませんよね。

矢島:当然まだ終わっていませんし、本当にまだ恩が返せていない人たちもいるのですが、本当にその友達たちも「俺たちは他には言わないよ」と、「お金のことは難しいから、俺だけの心に止めておく。おまえもこの人に借りましたということは絶対に言うな」と言ってくれました。ほとんどがそういう人たちだったのです。それはすごくうれしかったです。ですから、頑張らなければいけないのです。

倉重:その分、責任もありますね。

矢島:今こうして自分が恩返しできることはいい作品を書くことしかありません。

倉重:では、もうがんがん書きまくるしかありませんね。

矢島:ですから、働いているという感じはしないのです。

倉重:もう芸術家ですね。

矢島:やっていることは一応そうですね。

倉重:やはり自分のやりたいことに突き進むというのはすごく幸せな人生だと思います。

矢島:そうですね。

倉重:例えば、何の夢でもいいのですが、大学生の人や、あるいは社会人になりたての人で、やりたいことが見つからない若い人がいると思うのですが、そういった人に声を掛けてあげるなりアドバイスをするとしたら、どのような言葉になりますか。

矢島:何でもいいから恋をしてほしいですかね。

倉重:恋。いいですね。

矢島:それは恋愛なのか物なのか、好きなものをたくさん見つけてほしいです。水が好きなら、Vittelとevianのどちらが好きでもいいと思います。何かささいなことから好きなものを見つけていってほしいです。

倉重:矢島さんらしいですね。

矢島:そうでしょうか。

倉重:いい表現です。

矢島:そこからどんどん恋が膨らんで愛になるのかもしれませんし、その中から成就するのではないでしょうか。

倉重:いきなり愛ということはないでしょうからね。

矢島:そう思います。

倉重:まずは小さなことでも何でもいいから、いろいろと好きなものを見つけようということですね。

矢島:そうすれば、恋愛でも、この人が好きだなり、この人のために何かできることがあるかもしれません。この食べ物に恋をしたら、それを食べるために何かを頑張るのかもしれません。

倉重:pinoが好きでもいいではないかと。

矢島:そうすることで、いろいろなものが見えてくるのではないでしょうか。

倉重:そのためにはまずいろいろとやってみなければいけませんね。

矢島:そう思います。ささいなものでいいのです。

倉重:さすがですね。

矢島:いえ、分かりませんが、そうでしょうか。

倉重:例えば、前に外資系の人事の人とも話していたのですが、外資ではすごくその人の仕事が決められているので、契約書に書いていない仕事はやらない人が多い中で、出世する人はどのような人かと聞くと、誰がやるか分からない仕事を何でもやっておきましょうかと言う人だそうです。結局はそのように何でもやってみるといったマインドがある人が成長するという話で、外資でもそうなのかと思ったことがあります。やはりやってみないと最終的に好きかどうかは分からないですよね。特に若い人はそうでしょう。

矢島:けれども、この時代はいろいろやることにリスクがあるでしょう。今はそもそもリスクヘッジの時代で、みんなまずリスクを考えます。この人と仲良くなったときにはどういったリスクがあるのかなど、若い人たちはそのように教えられていると思うのです。けれども、恋にはリスクはないでしょう。

倉重:全体的に萎縮してしまっているということでしょうか。矢島さんは仕事をするときにリスクなど考えていないと思います。

矢島:考えていません。それでも、当然「この仕事をしたら……」というのはあります。この時期にこのドラマが来て、この後数カ月でやらなければいけないときに、これは絶対に面白いものができるわけがないと。

倉重:間に合わないということですか。

矢島:はい、でも受けてしまってやったときに案の定面白くなかったら、リスクは全部脚本家に来ます。

倉重:受けた以上はそうなりますよね。

矢島:ですから、そこのリスクは自分で守ります。

倉重:そういう意味のものですね。

矢島:マネジャーは受けたくても、やめましょうと言います。

倉重:自分なりのクオリティを担保できるかという話ですね。

矢島:そうです。

倉重:矢島さんの場合には、まず自分の好きなことをやっている前提があるでしょう。これを読んでいる読者の方にも、そのようなものを見つけられる人が一人でも増えるといいなと思います。

「いきなり愛は無理だから恋をしろ」というのはいいですね。これはタイトルになりますよ。

矢島:ありがとうございます。

倉重:何なら仕事にも。仕事にほれろというではないですか。本当に何もかも同じことです。

矢島:向こうから。最初から相思相愛はないのです。

倉重:確かに、1年目などは何のスキルがあるわけでもありません。脚本家も最初の1年目はそうでしょう。いきなりできたわけではないし、いきなり評価されたわけでもありません。けれども、つらい思いをし、あるいはダークフォースに落ちそうな自分の心と戦いながら。

矢島:やはりありますよね。

倉重:僕も司法試験をやったときは、かなり何くそと、「彼女いるやつ全員死ね」とまで言っていました。そういったダークな力は短期間なら強いというのはよく分かります。

矢島:強いですよ。

倉重:ずっとやっているとダークサイドに落ちてしまいますけれども。

矢島:そうですね。

倉重:そういった意味では、矢島さんはバランスの取り方がうまいのだろうと思います。

矢島:それは言われます。

倉重:ダークな力でガッとやるときと、あとは気分転換というか抜く、プラスの力になるとき、陽の時間というのは、意識してつくっているのですか? 

矢島:先ほども言ったように、僕はもうほとんど夜は仕事をしないと決めているので、友達と遊んだり、家に帰って家族と遊んだりということです。

倉重:そうやって明確に分けているのですね。

矢島:分けています。

倉重:ダークな自分を夜に持ち越さないということですね。

矢島:絶対ですね。

倉重:そういったことは多分一人で働く人には結構大事ですね。

矢島:大事です。あと、僕は自分に甘いので、必ず自分のご褒美をつくります。

倉重:例えば何ですか。

矢島:例えば、ホテルにこもっているとき、さすがに連ドラでやばいなというときは10時ぐらいまでは仕事をするのです。それでも10時なのですが、そこでやめて、銭湯へ行って汗を流して、バーでビールを飲んで、帰ってきて寝ます。

倉重:いいですね。ちょっとしたリフレッシュですね。

矢島:睡眠は大事にしているので、11時か12時前には寝て、4時ごろに起きます。

倉重:また4時からやるのですか。

矢島:それでも5時間は寝ていますよ。

倉重:5時間ではそれほど寝ていませんよね。

矢島:働いている人には3時間や4時間で平気だという人もいるでしょう? 

倉重:それは短民族の話なので普通の人は少し大変ですね。

矢島:本当ですか。5時間で起きて、5時ぐらいから書き始めて、昼まで書いたらお昼寝します。

倉重:お昼寝するのですね。

矢島:1時間ぐらい寝て、少し気分転換して、また2時から7時で書くのです。

倉重:すごい生活ですね。

矢島:自分の中のスケジュールは完全に管理していますね。

倉重:一人でやる人は、そのようにため込み過ぎずに少し抜くことをあえて入れていくのは大事かもしれません。

矢島:ため込まないでスケジューリングするのは重要です。

倉重:あとは、たまに中華料理屋に行ってチャーハンを食ったりなども。

矢島:そうそう、おいしいものを食べることは絶対に大事です。

【対談協力】

矢島弘一(やじま こういち)

劇団東京マハロ主宰・脚本家・演出家

2006年11月劇団「東京マハロ」旗揚げ。

「毒島ゆり子のせきらら日記」で全話の脚本を務め、第35回向田邦子賞を受賞。

関係者から“女性の気持ちを描ける男性劇作家”として注目を集めている。

これまで劇団公演にて描いてきた作品には、不妊治療や震災直後の被災地、いじめ問題に性同一性障害など現代社会が目を背けてはならないテーマが多く、さらにはコメディ作品にもチャレンジして脚本の幅を広げている。

テレビ初作品となったNHK Eテレ「ふるカフェ系ハルさんの休日」は現在も脚本を手掛けているほか、2017年5月スタートのNTV深夜ドラマ「残酷な観客たち」では、第1話、第2話の監督も務めた。

同年秋にはTBS金曜ドラマ「コウノドリ〜命についてのすべてのこと〜」の脚本も担当。

弁護士(KKM法律事務所代表)

慶應義塾大学経済学部卒 KKM法律事務所代表弁護士 第一東京弁護士会労働法制委員会副委員長、同基礎研究部会長、日本人材マネジメント協会(JSHRM)副理事長 経営者側労働法を得意とし、週刊東洋経済「法務部員が選ぶ弁護士ランキング」 人事労務部門第1位 紛争案件対応の他、団体交渉、労災対応、働き方改革のコンサルティング、役員・管理職研修、人事担当者向けセミナー等を多数開催。代表著作は「企業労働法実務入門」シリーズ(日本リーダーズ協会)。 YouTubeも配信中:https://www.youtube.com/@KKMLawOffice

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