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記者会見で一触即発。WBC暫定スーパーミドル級タイトルマッチ

林壮一ノンフィクション作家/ジェイ・ビー・シー(株)広報部所属
Esther Lin/SHOWTIME

 現地時間2月2日、カリフォルニア州ロスアンジェルスで3月25日にセットされたWBC暫定スーパーミドル級タイトルマッチの記者会見が行われた。元WBCスーパーミドル級王者で、現在同暫定タイトルを保持するデビッド・ベナビデス(26)に、元IBF同級チャンプのケイラブ・プラント(30)が挑む。場所はラスベガス、MGMグランドガーデンアリーナだ。

Esther Lin/SHOWTIME
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 記者会見で顔を合わせた両者は闘争心を剥き出しにして罵り合い、2度にわたって警備員に引き離された。

Esther Lin/SHOWTIME デビッド・ベナビデス
Esther Lin/SHOWTIME デビッド・ベナビデス

 26勝(23KO)無敗のデビッド・ベナビデスは言った。

 「3月25日は、ケイラブ・プラントを6ラウンドまでにノックアウトしてみせる。5年前からこの試合を意識していた。これ以上のタイミングはない。精神的にも肉体的にも今が一番いい状態だ。ついにプラントと拳を交えることが叶う。長い間、彼と戦いたいと思っていたし、この試合の勝者はカネロ・アルバレス戦に繋がるだろう。そういう意味でも、やる気満々だ。

 血を流して倒れた時、ヤツは本物のファイターへの尊敬というものを学ぶだろう。俺は思った通りの人間だが、お前はカスだ。

 ファンはノックアウトを見たいのさ。俺の記録を見れば分かるよな。俺と戦った後の対戦相手の顔を見てみろ。俺は遊びはしない。プラントはこれまで戦ってきたファイターのレベルと変わらないよ。

Esther Lin/SHOWTIME
Esther Lin/SHOWTIME

 この試合は、俺のキャリアで最も重要なものだ。プラント戦後に、自分が望む場所に行けるような気がしている。どんなファイターにも、自分の良さを引き出す一戦がある。ヤツのことは好きじゃないが、自分の中にある"野獣"を引き出してくれた彼に感謝する。今まで以上にやる気が出てきたぜ。

 ファンに素晴らしいノックアウト勝利をプレゼントする日が待ちきれない。簡単な試合ではないことは分かっているが、準備万端だ。KOしてみせるよ。とにかく、ヤツを眠らせてやるさ」

 22勝(13KO)1敗のケイラブ・プラントも話した。

 「ボクシング界が必要とするビッグファイトだな。カネロ戦の後、私は可能な限り大きな舞台で戦いたいと発言してきた。だからこそ、2度王座に就いたアンソニー・ディレルとの挑戦者決定戦をこなしたんだ。ディレルとの試合前に、暫定王座に挑むのは自分だと分かっていた。つまり、デビッド・ベナビデスと戦う日がくることを理解していたよ。

 3月25日は、自分にとって初めての大舞台ではない。以前にも同じ規模のファイトを経験している。

 我々は同じ階級のトップ選手だ。どちらが優れているのか、色んな意見があるからこそライバルなんだ。互いに譲れない。偉大なファイターというのは、そういうものだ。

 自分は準備ができている。トップレベルだから、何が必要かは分かっている。これから3月25日まで、どちらがハードなトレーニングを行い、アクセルを踏み続けることができるかで結果が出るな。

Esther Lin/SHOWTIME 元IBF王者、ケイラブ・プラント
Esther Lin/SHOWTIME 元IBF王者、ケイラブ・プラント

 MGMグランドという大会場のリングに上がり、自分のファイトがPPVで放送されるってことは、グローブを嵌めたどんな子供も夢見ることだ。

 この試合は非常に重要であり、完璧なタイミングでの開催だよ。他のファイターたちにも、ステップアップしてビッグファイトに挑めというメッセージを送れる。ボクシングビジネスは、このような試合を必要としている。3月25日、自分の手が挙がるのが見えるね。

 デビッドが悪いファイターだとは言っていない。何故なら自分は、弱い選手と戦うことには興味がないんだ。常に良いファイターと戦い、ビッグファイトを実現させたいから。この試合はスーパーミドル級で起こりうるベストカードだ」

Ryan Hafey/Premier Boxing Champions
Ryan Hafey/Premier Boxing Champions

 舌戦を続けた二人は、試合当日までにどんなメニューをこなすか。3月25日のゴングまでに、どこまで自分を追い込めるか。

ノンフィクション作家/ジェイ・ビー・シー(株)広報部所属

1969年生まれ。ジュニアライト級でボクシングのプロテストに合格するも、左肘のケガで挫折。週刊誌記者を経て、ノンフィクションライターに。1996年に渡米し、アメリカの公立高校で教壇に立つなど教育者としても活動。2014年、東京大学大学院情報学環教育部修了。著書に『マイノリティーの拳』『アメリカ下層教育現場』『アメリカ問題児再生教室』(全て光文社電子書籍)『神様のリング』『世の中への扉 進め! サムライブルー』、『ほめて伸ばすコーチング』(全て講談社)などがある。

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