台風3号北上中 台風と梅雨前線は大雨パターン
台風3号は8日(土)夜に発生しました。突然、降って湧いたように台風が発生したと思われるかもしれませんが、台風の発生は数日前から予想されていました。でも、当初は日本に影響がないコースを通ると思われていましたので、本州へ近づくとはちょっと予想外でした。
台風シーズンは6月から始まります。
ですが、発生しても近づくのは少数で、ほとんどが日本列島から離れて通るか、沖縄・奄美に近づく程度です。ましてや、6月に上陸した台風は1951年以降で、11個しかありません。平均すると、5年から6年に1個くらいとなります。
今回の台風はまっすぐ、日本をめざしているようですが、本州に近づくと、台風を動かす風が弱くなり、また、上空の高気圧が強まるため、進路が定まりにくくなるおそれがあります。この時点では、台風の予想に幅があることを理解してください。
さらに、四国沖から東海沖の海面水温は23℃前後と、台風が勢力を維持できる水温27℃を下回っています。そのため、今後、台風が急に発達する可能性は小さいです。
そこで、一番に注意しなければならないことは、
台風の中心ばかりに気をとられないことです。本州には梅雨前線があり、台風が遠くにあっても、台風からの湿った空気で大雨になることが、しばしばあります。すでに、台風の雲と梅雨前線の雲がつながっています。これは、梅雨前線の活動が活発になるシグナルです。
なお、台風の強弱は一番早く、雲の形に現れます。なので、気象衛星の雲画像を注意深く、観察することが大切です。
東京の今月の雨量はわずか0.5ミリ。6月、1か月に降る雨の量は平年で167.7ミリですから、どこかで帳尻あわせをしそうです。実際、6月上旬に雨がほとんど降らなくても、その後、大雨になったケースは多数あります。
台風が近いときの雨はいつも以上に強く、大雨になりやすいので、くれぐれもお気をつけ下さい。