保育園はかわいそう攻撃に対抗 現役保育士が示すかわいそう”じゃない”証拠5つ「保育園児はやさしい」
現役保育士&幼保英検1級です。
保育園を利用している人なら、一度は言われたことがあるであろう言葉「保育園に通わせるなんてかわいそう」。
保育園に勤務している現役保育士の筆者が、愛すべき保育園児の真の姿を伝えつつ、保育園がかわいそう”じゃない”証拠5つを示します。
保育園の先生たちを信頼していただき、安心してお仕事を頑張ってもらえればと思います。
保育園がかわいそうじゃない証拠1「やさしい子になる」
保育園の子どもたちはやさしくて思いやりがあります。
- 泣きながら登園してきた子がいれば、同じクラスの子たちがぞろぞろとお出迎えに行く
- 鼻水が出ている子がいれば、2-3人が一斉にティッシュを差し出す
などという光景が1歳児クラスでも見られます。
「登園したくない日もあるよね」という共感の気持ちは、朝から夕方まで長い時間を共に過ごし、生活を一緒にしているからこそ生まれるようです。
お友達に手を上げてしまう子や乱暴な子も一定数いますが、乱暴な性格の中にも、時折見せる優しさがあるのが保育園児の特徴だといつも思います。
保育園がかわいそうじゃない証拠2「知育あそびができる」
ブロックやパズル、シール貼りや紐通しなど、集中力や想像力等の非認知能力を高めるために有効とされるこのような遊びが注目されており、取り入れている家庭も多いでしょう。
一方、家庭でこのような知育系の玩具で遊ばせたとしても、せいぜい数十分、長くても1時間といったところで終了してしまうのではないでしょうか。
家庭にはすぐ手の届くところに、テレビやスマホ、冷蔵庫のお菓子などもっと楽しいものがたくさん置いてありますからね。
テレビやスマホのない保育園においては、玩具といえばブロックやパズルなど知育系玩具ばかりです。ブロックだけでも数十種類、衣装ケースいっぱいのレゴなど家庭では揃えられないほどの数があります。
例えば、8時から17時までを保育園で過ごす子の場合、日中に散歩に出かけ、給食・昼寝をしたとしても、知育系の玩具で遊んでいる時間は少なくとも2時間はあります。
保育園児の作るブロックの作品、3歳児でも色彩まで考えて作っているなどクオリティが高いですよ。
保育園がかわいそうじゃない証拠3「食事をたくさん食べられるようになる」
とある日の給食のメニューは、きゅうりとキャベツのしっとりサラダ・鮭のマリネ・白飯・味噌汁。
このメニューを全員で11人いる1歳児クラスでは、食の細い1人は量を減らして配膳した上で完食、他の10人は普通盛りで完食、5人はさらにおかわりも完食。
好き嫌いが出てくる1・2歳児、家庭では遊び食べも激しく食べきれないことも多いのではないでしょうか。
保育園では給食中は食事に関係のないものは片付け、食事だけに集中できる環境を作っていることもあり、子どもたちは時折おしゃべりをしながらも良く食べています。
また、お友達と一緒なので、よく食べる友達につられて食べられたりもありますね。
保育園がかわいそうじゃない証拠4「友達の影響で勉強や運動ができるようになる」
年中・年長さんにもなると、自分と友達を比較して自分ができないことに焦るという感情も生まれます。
文字に全く興味を示さなかった子が、本をすらすら読む友達の影響で急にひらがな表を見始めるということも少なくありません。
保育園にもひらがな表や数字表が貼ってありますが、それらを見ながら「◯◯ちゃんは、100まで数えられるよ」とか、「おれなんて足し算できるもんね」とか”俺・私、勉強できる自慢”が繰り広げられていますよ。
運動も同様、百聞は一見にしかずで友達の逆上がりをお手本に練習して、自分もできるようになる子もたくさんいます。
保育園は過ごす時間が長いので、お友達同士で”俺・私、◯◯できる自慢”を言い合える時間が十分あるからこそだと思います。
保育園がかわいそうじゃない証拠5「集団活動が得意になる」
保育園は集団生活の場です。このため、ここで育っている保育園児は集団で動くことが本当に得意です。
特に、運動会などのダンスやリレーなど集団で魅せる競技やチームワークが必要な競技は完成度が高く、圧巻です。
小学校1・2年生レベルだと本当に思います。
保育園児の歌や劇の発表は、歌や演技が得意な一部の子が引っ張って発表として成立させているのではありません。
クラスの全員が上手か下手かは関係なく、自分ができる範囲で声をしっかり出し、全員でひとつの発表を作っている意識が高い点が本当に素晴らしいです。
個性の重要性が叫ばれる今、集団行動が得意なだけが良いとは限りませんが、それが当たり前にできるのが保育園で育った子の大きな特徴だと思います。
まとめ
「保育園なんてかわいそう」という言葉。現役の保育士である筆者でさえ何度も言われたことがあります。
今回は、保育士目線で愛すべき保育園児の真の姿を伝えながら、保育園がかわいそう”じゃない”証拠を紹介してきました。
他の人にかわいそうと言われたのではなく、保育園に行かせて良いのかと自分自身が迷っているのであれば、「先生にこれ聞いて!保育園見学の質問リスト」などの記事を参考にして、気になる保育園をチェックしてみてくださいね。