8月前半は琉球ブルーオーシャンズとの交流試合【九州アジアリーグ】
7月のリーグ戦で火の国サラマンダーズが初優勝に王手をかけた九州アジアリーグ(KAL)だが、7月29日の試合で一旦リーグ戦は中断。8月前半は、交流試合が組まれた。
7月31日からは、サラマンダーズが福岡ソフトバンクホークス3軍との4連戦を、ホークスの本拠、タマホームスタジアム筑後と自軍の本拠、リブワーク藤崎台球場でそれぞれ2戦ずつ行い、1勝3敗で終えた。
そして5日からは、今年2度目の九州本土遠征となる沖縄の独立球団、琉球ブルーオーシャンズとの交流戦が実施された。ブルーオーシャンズは4月にKALと11試合を行い、サラマンダーズ相手に3勝2敗1分け、大分B-リングス相手に5戦全勝の計8勝2敗1分けと、元NPB選手6人を抱えるその戦力を見せつけた。
これをまず迎え撃ったのは、サラマンダーズだった。本拠、藤崎台での3連戦の初戦は壮絶な打ち合いとなったが、4対6で迎えたラッキーセブンにこの回先頭の小窪哲也のセンター前ヒットに始まる打者一巡の怒涛の攻撃を見せ、ツーアウト満塁からの松本陽雅の内野安打で勝ち越した。さらにこの回1点を追加し、4点を取ったサラマンダーズは、8回に1点を失い1点差とされたものの、ドラフト候補のクローザー、石森大誠が9回を3者凡退で締めくくり見事に逆転勝利を飾った。
これで勢いづいたサラマンダーズは残り2試合も制し、スイープ。前回のリベンジを果たした。
バトンを受け継いだB-リングスも、初戦となった(8日の試合は雨天中止)別大興産スタジアムでの試合を、西久保圭祐の2安打3打点の活躍などもあり6対3で制し、KALの成長を見せつけたかに見えたが、翌日の試合はブルーオーシャンズが5対3と意地を見せた。
12日からはブルーオーシャンズの主催で、筑後と佐賀県の唐津で対サラマンダーズの2連戦が組まれていたが、おりからの長雨でともに流れてしまった。
リーグ初の沖縄遠征も雨にたたられる
ブルーオーシャンズとの交流戦シリーズの最後は、B-リングスが沖縄に遠征を行ってのアウェイゲームとして行われた。KALはこれまで九州本土内で試合を消化し、サラマンダーズとB-リングスによる公式戦と交流戦のソフトバンク3軍のホームゲーム、それに同じく交流戦で遠征してきたブルーオーシャンズが九州本土内の球場で行った主催ゲームしか両チームともアウェイゲームを経験していなかったが。いずれも九州本土でのこと。沖縄遠征はある意味、リーグとして初めての本格的な遠征試合となった。
予定されていたのは、広島カープのキャンプ地である沖縄市のコザしんきんスタジアム、ヤクルトスワローズのキャンプ地である浦添市のANAボールパーク、そして横浜DeNAベイスターズの春のホーム、アトムホームスタジアム宜野湾での3連戦だった。しかし、これも長雨の影響で、行われたのは15日のコザでの初戦のみ。この試合はブルーオーシャンズが地の利を生かして8対0とB-リングスを圧倒した。
2度目となったKALとブルーオーシャンズの交流戦だったが、雨にたたられ、予定していた12試合の内、実施されたのは半分の6試合のみ。サラマンダーズは3戦全勝、B-リングスは1勝2敗で、今シーズン通算ではKAL側の6勝10敗1分けとなった。
なお、残念なことに、この連戦後、ブルーオーシャンズは、チーム内から新型コロナ感染者が発生してしまった。これを受けて、沖縄県内の情勢もかんがみ、球団は18日から沖縄県に緊急事態宣言が発令されている来月12日まで活動を休止することを決めた。
KALは明日20日から再びリーグ戦に戻るが、サラマンダーズがB-リングスに1つでも勝てば優勝が決まる。大分、佐伯での3連戦。B-リングスとしては、地元での相手チームの優勝はなんとしても阻止し、なんとか9月まで優勝決定を持ち越したいところだ。
(追記)琉球ブルーオーシャンズ関係者の新型コロナ感染を受けて、KALの公式戦は延期となりました。訂正申し上げます。