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若鷹は「青ユニ」でも強い! 飯田優也は1軍復帰目前か、球威戻った4回零封

田尻耕太郎スポーツライター
ホークスファーム本拠のキャラクター「ひな丸」

江川9号 大隣4勝目

8月9日、タマスタ筑後のウエスタン戦は「若鷹夏祭り」(10日も開催)として行われ、ホークスがタイガースに勝利。ウエスタン首位をがっちり守っている。

【8月9日 ウエスタン・リーグ タマスタ筑後 2,641人】

阪神     010000000 1

ソフトバンク 10100000× 2

<バッテリー>

【T】●岩田(1勝2敗)、二神、石崎――小宮山

【H】○大隣(4勝6敗)、S飯田(1勝1セーブ)――斐紹

<本塁打>

【H】江川9号【T】梅野2号

決勝アーチを放った江川
決勝アーチを放った江川

<戦評>

ソフトバンクは初回2アウトから3番江川、4番猪本の連続二塁打で先制。同点とされて迎えた3回裏には江川が左中間にソロを放って勝ち越した。江川は9号でリーグ2位。

先発の大隣は切れ味鋭いボールでフライアウトを多く稼ぐ持ち味を発揮して5回1失点。2番手の飯田は力のある球で4回をゼロに抑えた。

阪神は2回にDHで出場した梅野がレフトへソロ。この日は2安打の活躍だった。先発の岩田は6回1失点も、被安打9で投球数116とやや苦しんだ。  (了)

飯田優也「直球、フォームのバランスが良くなった」

4回無失点の飯田。首脳陣は好評価
4回無失点の飯田。首脳陣は好評価

力あるボールが戻った。

飯田優也が2軍降格後2度目のマウンドに上がり、4回を無失点に抑えた。

まさに力投だった。

6回から登板すると、最初の打者(3番陽川)を146キロのストレートで空振り三振。続く4番横田には緩急もつけてスライダーを勝負球に連続三振を奪った。序盤は直球中心に、イニングを重ねると変化球を主体にと、自在性のある投球だった。視察した倉野信次投手総合巡回コーチも「まさに1軍で通用するピッチングだった。球の精度を課題にしていたが、非常に高かった」と称賛する内容だった。

首脳陣は「1軍で通用する」と評価

飯田は「4イニングを投げるのが久々だったので、最後はバテてしまいました」と照れ笑い。たしかにピンチだった。1点リードの最終回。不運な内野安打をきっかけに1アウト二、三塁と一打逆転のピンチを背負った。

「緊張感のある場面。1軍でも1点もやれない場面で登板することが多い。ギアが入りました」

対するは外国人打者のペレスだったが、真っ向勝負を挑んだ。2球で追い込んだ。どちらもストレートだ。そして3球目も外角へ144キロ。ペレスは全くタイミングが合わずに空振り三振した。最後の小宮山もフルカウントから渾身ストレートで空振り三振。飯田は左拳をぐっと握った。

「僕は疲労が原因で落とされたのではなくて、状態が悪かったから。上げていかないといけない。真っすぐは上(1軍)にいたときよりもほんの少しかもしれないけど良くなっているし、フォームのバランスも修正できています。これを続けていきたい」

ロングリリーフも可能な貴重なサウスポー。白い肌は少し日焼けしてきましたが、真っ黒になる前に1軍復帰を叶えたいところだ。 (了)

水上2軍監督にバースデー勝利をプレゼント

熱唱する曽根(左から2人目)を笑顔で見つめる水上2軍監督(右)
熱唱する曽根(左から2人目)を笑顔で見つめる水上2軍監督(右)

水上善雄2軍監督が59歳の誕生日を白星で飾った。勝利恒例の若鷹スピーチに続いて、曽根海成が音頭を取る形で、タマスタ筑後全体でバースデーソングの大合唱。指揮官は満面笑顔だった。

「昨年に続き2年連続です。勝利の中にも反省点はいくつかありましたが、個人的にはとってもいい日になりました」

大隣憲司の復調、斐紹の好リード、飯田の快投に次々賛辞をおくった。

なかでも9回の飯田対ぺレスの場面に触れ、「斐紹は『勝負ですか?』とベンチに尋ねてきたが、『当たり前だ』と返した。飯田ならばあのクラスの打者も抑えられる力を持っているし、抑えなければならない。しっかり投げてくれた」

また、この日は「若鷹夏祭り」としてファーム戦が開催された。1軍の大人気企画「鷹の祭典」のユニフォームを2軍選手も着用し、来場者には特別タオルとうちわが全員にプレゼントされたり、球場前には夜市のように食べ物をはじめヨーヨー釣りやくじ引きの露店も多数出店されたりして、多くのファンでにぎわった。

「選手たちには1軍と同じユニフォームで戦える喜びを感じてほしいし、このユニフォームを着て勝てたことを自信にしてほしいですよ」

1軍選手がやや苦戦気味だった「チャンピオンブルー2016」。ネガティブな声を若鷹たちが振り払った?!

スポーツライター

1978年8月18日生まれ、熊本市出身。法政大学在学時に「スポーツ法政新聞」に所属しマスコミの世界を志す。卒業後、2年半のホークス球団誌編集者を経てフリーに。「Number web」でのコラム連載のほかデイリースポーツ新聞社特約記者も務める。2024年、46歳でホークス取材歴23年に。 また、毎年1月には数多くのプロ野球選手をはじめソフトボールの上野由岐子投手が参加する「鴻江スポーツアカデミー」合宿の運営サポートをライフワークとしている。

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