【東広島市】奈良時代からの歴史遺産の安芸国分寺をご紹介します。
奈良時代に聖武天皇は、日本中の天災を仏教の力で防ぐために全国に国分寺を建立しました。広島県西部の安芸国の国分寺は、東広島市西条町のJR西条駅北口から、細い路地を巡った先にあります。「安芸国分寺歴史公園」として整備されていまして、数多くの建物の跡地が、板張りの台にする等して展示されています。
とても広い公園で、ウォーキングに最適です。
井戸が復元されていました。
勤務していた僧侶の寄宿舎や、国師(都から派遣されて僧侶の指導を担った官僧)の跡地が紹介されていて、安芸国一帯の僧侶が泊まり込みで学び、修行をしていたことがうかがえます。
休憩所に掲示の説明板によると、昭和7(1932)年から何度も発掘物の調査が行われていたとのことです。考古学的にも価値のある場所だとうかがえます。
安芸国分寺は歴史を経ても機能し続けます。中世には戦国大名の大内氏や毛利氏が庇護し、江戸時代には広島藩主の浅野家の祈祷寺院となりました。現在も公園の南側で真言宗の安芸国分寺が宗教法人によって運営されています。
その真言宗の安芸国分寺の境内では、16世紀中期に建立の仁王門や江戸時代後期に建立の護摩堂が残っています。
公園内では保育園児の子たちが楽しそうに遊んでいました。奈良時代からの歴史に思いを巡らせながら、ウォーキングを楽しんではいかがでしょうか。
(了)
文・写真 中本祥二
安芸国分寺歴史公園
広島県東広島市西条町吉行字伽藍
年中無休、24時間開放(真言宗寺院の境内を除きます)
お問い合わせ先:東広島市役所 生涯学習部文化課(082-420-0977)