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水道水より冷えてます! 猛暑の今こそ入りたい「29度以下の冷たい温泉」5選

高橋一喜温泉ライター/編集者

全国的に厳しい猛暑が続いている。こんな暑さが厳しい季節にこそおすすめしたいのが、水のように「冷たい温泉」である。

温泉と言えば「熱い」というイメージかもしれないが、じつは温泉成分が一定以上含まれていれば、水のように冷たい湯でも、立派な温泉と定義される。

世の中には30度を下回る源泉をそのまま提供する温泉施設も存在する。東京都の8月の最高水温は28.3度(令和2年度)なので、実際には水道水より温泉のほうが冷たいケースもあるのだ。

今回は暑さも吹き飛ぶほどひんやりとする、29度以下の「冷たい温泉」に絞って紹介したい。夏に最高な冷え冷えの温泉につかろう!

湯の山温泉・湯の山温泉館(広島県)

広島市の山あいにある鄙びた温泉地。日帰り入浴施設「湯の山温泉館」には、約4メートルの高さの打たせ湯があり、23.5度の冷泉を頭から浴びることができる。夏場でも冷たく感じるほどの泉温だが、心身ともシャキッと爽快な気分になる歴史ある名湯である。

岩下温泉・岩下温泉旅館(山梨県)

山梨県最古の温泉として知られる。明治8年に建てられた建物は国の重要文化財で、風情ある浴室に注がれるのは28.2度の冷泉。30度を切ると、もはや水のような冷たさである。ピュアで透明な源泉と加温された湯に交互につかると、気持ちよさが倍増する。

長湯温泉・万象の湯(大分県)

炭酸泉で知られる長湯温泉は、全体にぬるい湯が多く湧いているが、万象の湯の二酸化炭素泉は、約27度の冷泉。ブクブク水風呂という名称の通り、天然の気泡がブクブクと湯船の中から湧きあがってくる。温泉街のシンボルである露天風呂「ガニ湯」もぬる湯だ。

長湯温泉のシンボル「ガニ湯」
長湯温泉のシンボル「ガニ湯」

於福温泉・道の駅おふく温泉(山口県)

道の駅に併設された日帰り温泉施設。気軽に入浴できるが、湯は本格派。適温の浴槽のほか、25度の源泉をそのまま注いだ浴槽が用意されているのは、温泉通にとってはありがたい。サウナの水風呂としてもおすすめ。

赤川温泉・赤川荘(大分県)

標高1100メートル、久住高原に湧く山の秘湯。青色をおびた乳白色が特徴の湯は、硫黄や炭酸ガスが豊富に含まれた濃厚な泉質。26~28度のぬるめの源泉をそのままかけ流した湯船と加温した湯船があるので、夏場は交互につかるのが気持ちいい。滝が見える露天は絶景温泉である。

温泉ライター/編集者

温泉好きが高じて、会社を辞めて日本一周3016湯をめぐる旅を敢行。これまで入浴した温泉は3900超。ぬる湯とモール泉をこよなく愛する。気軽なひとり温泉旅(ソロ温泉)と温泉地でのワーケーションを好む。著書に『日本一周3016湯』『絶景温泉100』(幻冬舎)、『ソロ温泉』(インプレス)などがある。『マツコの知らない世界』(紅葉温泉の世界)のほか、『有吉ゼミ』『ヒルナンデス!』『マツコ&有吉かりそめ天国』『スーパーJチャンネル』『ミヤネ屋』などメディア出演多数。2021年に東京から札幌に移住。

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