スタバ「App Clip」対応でアプリ不要のスマホ注文が可能に さっそく使ってみた
5月22日から、東京や大阪のスターバックス コーヒー店舗において、アプリや会員登録なしでモバイルオーダーができる新しい仕組みが始まっています。
7月からは全国展開が予定されており、これまでアプリを使っていなかった人にも広まることが期待できます。さっそく対応店舗で試してみました。
アプリを使わずにモバイルオーダーできる
スターバックスのアプリでは、レジに並ぶことなくスマホから注文できる仕組みとして「Mobile Order & Pay」(モバイルオーダー&ペイ)を利用できます。
これをアプリや会員登録なしに実現したのが今回の仕組みです。技術的にはアップルがiOS 14で導入した「App Clip」(アップクリップ)を用いています。
App Clipに対応している店舗には入り口の近くに円形のコードが掲示されており、iPhoneのカメラで読み込むことを促しています。
今回はあえてスターバックスのアプリを入れていないiPhoneで試してみました。
お店に着いたらカメラアプリを使って円形のコードを読み取り、注文画面を開きます。ここからはレジに並ぶ必要はなく、席に座って操作できます。
見た目はスターバックスのアプリに似ていますが、会員向けの機能は省かれ、注文に特化した内容になっています。
アプリの特徴でもあるドリンクのカスタマイズにはしっかり対応しているようです。筆者がよく注文する「ディカフェ」も選択できました。
気になった点としては、初期状態では「TO GO(お持ち帰り)」が選択されており、店内で利用したい場合は消費税率が異なるため「店内飲食」に切り替える必要がありました。
支払いはApple Payに対応しており、iPhoneに登録してあるクレジットカードなどを利用できます。
商品の用意ができるとiPhoneに通知が届くという点も、通常のアプリと同じです。店員さんの声が届きにくい場所にいても分かるので便利な機能です。
このようにApp Clipではアプリ不要のモバイルオーダーが実現していますが、アプリを入れて会員登録をするとリワードなどの特典にアクセスできます。
注文完了後の画面にはアプリへのリンクが用意されており、商品の提供までの待ち時間にアプリのダウンロードをすすめるさりげない提案になっています。
「注文しやすさ」でお店を選ぶ機会が増えそう
モバイルオーダーは便利とはいえ、スターバックスの店舗をあまり利用しない人にとっては、アプリを入れたり会員登録をしたりすることが面倒に感じるはずです。
その点、App Clipに対応した店舗なら、事前に準備せずに訪れた人でも、通常のアプリと同じ感覚でモバイルオーダーを利用できるようになります。
筆者の場合、モバイルオーダーができないお店は不便に感じるようになっており、似たようなカフェが複数あるときにはレジに並ぶ必要がないという理由でスターバックスに行く機会が増えています。
App Clipのような仕組みが広まることでモバイルオーダーを使う人が増えれば、お店選びにも影響していくのではないかと予想しています。