今年最強の猛烈台風23号、早々と転向へ
今年最強の台風だが、早々転向へ
3日前の日曜日に発生した台風23号は、その後急速に発達し、きのう火曜日の夜に今年4個目(2号、9号、19号、23号)の猛烈な台風となりました。
きょう午後3時現在の勢力は、中心気圧905hPa、最大風速60メートル(最大瞬間風速85メートル)となっており、これは今年発生した3個の猛烈台風の最大風速55メートルを上回り、正真正銘、今年最強の台風へ発達している状況です。
参考までに、米軍合同台風警報センター(JTWC)によるきょう午前9時の発表では、気象庁よりもさらに強く、最大風速75メートル(150ノット)、最大瞬間風速95メートル(180ノット)のスーパー台風となっています。(気象庁の最大風速は10分平均、米軍は1分平均)
さらにデジタル台風で調べると、最大風速の統計がある1977年以降、今年これまでに計1099個の台風が発生していますが、このうち最大風速が60メートル以上となった猛烈台風は28個しかなく、平均すると、1~2年に1個程度、台風40個に1個程度しか発生しない計算となります。
こんな台風がまた日本列島へ向かってくると極めて危惧される状態となりますが、季節はもう11月。
台風を北へ押し上げる太平洋高気圧の勢力は南へ退いており、どうやら小笠原に近づくこともなく、間もなく北から北東方向へ転向する見込みとなっています。
さらに今後は急速に勢力が衰え、週末の土曜日には日本のはるか南東の海上で温帯低気圧に変わる予想です。
台風23号が陸地の上に影響する心配はまずありませんが、小笠原諸島では高い波やうねりに注意が必要です。
台風24号はベトナムへ
一方、昨夜、南シナ海で発生した台風24号は今後発達し、暴風域を伴う台風となりますが、南シナ海を西進し、週末にベトナムに上陸した後、カンボジアで熱帯低気圧に変わる予想です。
この台風も日本付近への影響はありません。
ちなみに去年台風24号が発生したのは9月21日でした。ですから一か月以上も遅い発生ですが、去年が早かっただけで、台風の発生数としてはほぼ平年並みです。
参考:デジタル台風