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チームメイトの韓国人選手2人が同じ試合でホームランは史上初。日本人選手や台湾人選手の前例は…

宇根夏樹ベースボール・ライター
ジファン・ペ(ピッツバーグ・パイレーツ)Apr 11, 2023(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 4月11日、ピッツバーグ・パイレーツは、3本塁打を記録した。2回裏にジャック・スウィンスキーが同点2ラン本塁打、6回裏にジマン・チェが逆転ソロ本塁打、そして、同点で迎えた9回裏に、ジファン・ペがサヨナラ3ラン本塁打を打った。

 彼らのうち、チェとペは、韓国人選手だ。チェは、今シーズンがメジャーリーグ8年目。昨年11月のトレードで、タンパベイ・レイズからパイレーツへ移籍した。ペは、昨シーズンの9月下旬に、パイレーツからメジャーデビューした。

 韓国生まれの2人が、チームメイトとして、メジャーリーグの同じ試合で揃ってホームランを打ったのは、これが初めてだ。

 2人とも、今シーズン2本目のホームランだった。1本目は、チェがこの前日、ペは4月4日に打った。現時点の通算本塁打は、チェが63本、ペは2本だ。

 一方、日本生まれの2人が、チームメイトとして、同じ試合でホームランを打ったことはない。同じ試合で2人がホームランを打ったことはあるが、いずれの場合も、チームは別々だった。

筆者作成
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 2004年6月19日の松井秀喜は、野茂英雄からホームランを記録した。野茂は、松井にホームランを打たれ、その後、自身がホームランを打った。2007年5月4日の試合で、城島健司がホームランを打った相手は、井川慶だ。なお、デーブ・ロバーツは、現在、ロサンゼルス・ドジャースで監督を務めている。

 どちらも台湾生まれのチームメイトが、揃ってホームランを打った試合も、まだ皆無だ。

 ただ、アジア生まれの2人は、前例がある。例えば、この前後にも存在するかどうかは調べていないものの、2011年8月23日のダブルヘッダー2試合目に、クリーブランド・インディアンズの2人、日本生まれの福留孝介と韓国生まれのシンス・チュー(現SSGランダース)が、ホームランを打っている。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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