雪の事故の9割が雪下ろしなどの除雪中に発生 命を守る10箇条とは
12月としては最強寒波の影響で、日本海側では記録的な大雪になっていますが、今後、山陰や近畿の大雪の峠は越える見込みです。大雪を降らせるJPCZ(日本海寒帯気団収束帯)が北上するためです。28日にかけては北陸中心に大雪に警戒が必要です。
29日、30日は一旦、強い寒気が抜けますが、大晦日から元日にかけて年越し寒波が襲来します。この次の寒波の前に、雪下ろしや雪かきなどをひとまず済ませておこうという方も少なくないと思います。
雪による事故の9割が、雪下ろしや雪かきなどの除雪中に起きていて、その多くが高齢者です。そこで、今回は命を守るための事故防止10箇条を紹介します。
命を守る除雪中の事故防止10箇条
1.作業は2人以上で
2.建物のまわりに雪を残す
3.晴れや雨の日ほど要注意(屋根の雪がゆるんでいる)
4.はしごの固定
5.エンジンを切って、除雪機の雪づまりの取り除き
6.低い屋根でも油断は禁物
7.作業開始直後と疲れた時は慎重に
8.命綱とヘルメットの装着
9.命綱などの用具の点検
10. 携帯電話を持って行く
雪道での事故に注意
その他の雪害では車による雪道での事故があげられます。
ホワイトアウトの時はライト点灯、通常より車間距離をあける、減速するようにしましょう。
また、立ち往生などのアクシデントに巻き込まれることも想定するべきです。タイヤチェーン、ジャッキ、スノーヘルパー、防寒具、着替え、毛布、非常用の水、食料、懐中電灯、ラジオ、携帯のモバイルバッテリー、ガソリンを満タンにしておくなど、雪道の運転は冬山に登るようなものです。様々なアクシデントにも対応できるような装備をしておきましょう。
ラニーニャ現象と北極振動の合わせ技で寒冬
この冬はラニーニャ現象が発生し、偏西風がいつもより南へ蛇行しやすい流れになっているところに、日本付近に寒気が流れ込む、負の北極振動が発生しているため、年が明けても次々に寒波が襲来し、日本海側は大雪に何度も見舞われそうです。
「備えあれば憂いなし」。自分だけは大丈夫、これまで大丈夫だったから問題無い、と思い込むのは危険な考えです。大雪に慣れている人も、帰省で雪国に帰る人も万全な装備で雪害に遭わないように、万が一雪害に遭っても対応できるようにしておきましょう。
参考:首相官邸ホームページ 「雪害では、どのような災害が起こるのか」