梅雨入りはいつごろ? 梅雨前線の北上は例年より早めの傾向
ことしの5月は上旬から中旬にかけて、東日本や西日本では、梅雨を思わせるぐずついた天気となりました。
五月晴れが恋しいと思った方も少なくないと思います。
太平洋高気圧がいつもより早く強まって、梅雨前線が一時的に本州まで北上。梅雨に入る前の「梅雨のはしり」になっていたためです。
ただ、今週、その梅雨前線は本州から1000キロ近く離れ、北上する気配はありません。これまでより比較的晴天が多くなるでしょう。
一方、沖縄付近は停滞する前線の影響で雨で強く降る日もありそうです。
梅雨前線が北上するのはいつごろか?
上図は、先日、気象庁から発表された1か月予報の資料です。
海面気圧を予想した図で、青色の線は梅雨前線です。
これによりますと、今週は沖縄付近にある梅雨前線が、来週には九州付近まで北上する予想になっています。
九州や四国では来週後半には梅雨入りする可能性が高いでしょう。
その後、梅雨前線は例年より、早いペースで北上し、東日本や東北地方ではいつもより早く梅雨の季節が到来しそうです。
早ければ来週中に梅雨入りするかもしれません。
モンスーン いつもより早いスタート
インドの気象庁によると、インドの南からモンスーンに入ったということです。
モンスーンは湿った南西の季節風、もしくは雨季を示す言葉でもあります。
下図の赤色の線は平年のモンスーン(夏の雨季)の開始日で、時間と共に北上していきます。
青色はことしを示していて、いつもより1週間ほど早く、5月中旬に、インドの南、スリランカ付近でモンスーンが始まっています。
ちなみに、インドでは記録的な熱波になっていますが、モンスーンに入ればこの熱波も解消されるはずです。記録的な熱波は、主に、インドの北部なので、北部がモンスーンに入るのは、平年ですと6月後半です。
日本の梅雨は、このモンスーンの一環として起こっていて、アジア上空の大規模な気流系の変化に対応しています。
南アジアでモンスーンが早く始まったということは、日本の雨の季節もいつもより早くなるというシグナルかもしれません。