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「ストレート負けは恥ずかしい限り」「また一から出直します」木村一基前王位(47)コメント全文

松本博文将棋ライター
(記事中の画像作成:筆者)

木村一基前王位「(相掛かりの序盤で▲2五飛と引いたのは)はい、やってみようと思っていたものでした。先手としては、いいとは思ってませんけど、まずまずのものだったかな、とは思っていました。今日に入って▲5五角と打ったのが、ちょっと気が変わっちゃって。(代わりに)▲6六角と打つつもりでずっと組み立てていたんですけど、予定を変更して(▲5五角と)打ってしまってから、攻められる展開になってしまって。まあちょっとわるい流れを引きずりながらやったように思います。ちょっと最後は差が開いてしまいましたので、ちょっと、よくなかった・・・ですかね。(△8六歩▲同金△8八歩の攻めは)損のないようにやられてしまったかなあ、という感じがしてます。(七番勝負を振り返って)ストレート負けは恥ずかしい限りで、申し訳ないと思っております。まあ、また一から出直します。(藤井聡太棋聖が挑戦者で注目を浴びたが)いつも通り指すように心がけてましたので、特に何かを意識したということはありません。(失礼ですがストレート負けの要因は?)わかりません(苦笑)。うち帰って反省します。(ご家族にはどのように伝える?)まあもう伝わってるでしょうから(苦笑)。明日うちに帰ってから言いますけど。(封じ手の△8七同飛成では△2六飛が本命と見られていたが)半分半分だと思ってました。昨日、ホテルに戻ってからは両方、2通りの順を考えてました。(最年長でのタイトル初獲得から1期での失冠は?)まあ実力のものですから。仕方のないことで。またやり直せということでしょう。(藤井棋聖と対峙して)やっぱりミスが少ない・・・何度も言ってますけど、もうしゃべってますけど、ミスが少ないなということを感じました。対して私の方はミスが多かったので、まあそういうところを。反省材料になりました。(シリーズを通して大きな一番は?)先ほど藤井さんが2局目をあげられてましたけど、私もしいていえばそうですかね。ただどれも、それなりにこう、頑張ったんだけど少し力が足りないというものを感じましたので、まあ実力が出たのかな、とも感じてます。(挑戦と防衛では心理的に違う?)うーん。いえ。その臨む姿勢とか、そういった準備とかは変わらずやったつもりです。結果には結びつきませんでしたけど。まあいつも通りというか。変わらずに臨むことはできました。重圧とか、そういったこともなかったです」

将棋ライター

フリーの将棋ライター、中継記者。1973年生まれ。東大将棋部出身で、在学中より将棋書籍の編集に従事。東大法学部卒業後、名人戦棋譜速報の立ち上げに尽力。「青葉」の名で中継記者を務め、日本将棋連盟、日本女子プロ将棋協会(LPSA)などのネット中継に携わる。著書に『ルポ 電王戦』(NHK出版新書)、『ドキュメント コンピュータ将棋』(角川新書)、『棋士とAIはどう戦ってきたか』(洋泉社新書)、『天才 藤井聡太』(文藝春秋)、『藤井聡太 天才はいかに生まれたか』(NHK出版新書)、『藤井聡太はAIに勝てるか?』(光文社新書)、『棋承転結』(朝日新聞出版)など。

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