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ヤマハ、サントリーとの全勝対決落とす…。清宮克幸監督は「要因はいくつか」。【ラグビー旬な一問一答】

向風見也ラグビーライター
大勝負に挑んだ(写真は2014年度日本選手権制覇時)。(写真:築田純/アフロスポーツ)

日本最高峰であるラグビートップリーグの第13節8戦中7戦が12月24日、各地であり、静岡・ヤマハスタジアムでおこなわれたヤマハとサントリーとの全勝対決は、サントリーが41―27で白星を獲得。総勝ち点を60とし、単独首位に躍り出た。ヤマハは3差で2位につける。

ヤマハは前半12分までに10-0とリードを奪うも、15分、得意とするスクラムで攻守逆転。失点を招き、7―10と迫られた。

以後、スクラムを修正して相手の反則を誘うなどし、前半37分にはラインアウトからのモールでペナルティートライを獲得。17―14とリードする。しかし、その直後にサントリーの左右への揺さぶりに屈し、17ー21とビハインドを背負ってハーフタイムへ突入。後半も9、12分と加点されるなど後手に回った。サントリーの分厚いサポートを前に、自慢の守備は影も潜めた。チャンスでは、ラインアウトの保持に苦しんだ。

試合後、清宮克幸監督と三村勇飛丸新キャプテンが公式会見に出席。指揮官は時にジョークを交えながら、淡々と選手を褒めた。

以下、一問一答の一部。

清宮監督

「頂上決戦。もちろん準備も万端で、これで結果が出なかったら言い訳できないなくらいいい状態だったのですが、ご覧のような結果になったわけですね。要因はいくつかあります。自分たちの得意なフィールドに引きずり込めなかった。サントリーのテクニシャンぶりに、ヤマハのやや経験の少ない若い選手たちが力を出せなくさせられた。そんな印象です。

マイボールのスクラムとラインアウトを取れなかったことは影響を与えた。特に前半のターンオーバーをされたシーンですが、あそこはマイボールをしっかりキープできていれば、試合展開は大きく変わったと思います」

三村キャプテン

「しっかり準備していたので、負けたことは悔しいです。こちらから仕掛けるより、相手が先に動いていた印象があった。スクラムもラインアウトも、得点に繋がるであろうエリアで何回も…。ミスにも理由があると思うのですが、あと2戦、負けてはいられないですし、切り替えて準備をしたいと思います」

――ハーフタイムは後半に向け、どんな指示を。

清宮監督

「後半は風上、心理的には優位に戦えるはずでした。慌てずに1つひとつ、ペナルティーゴールも狙いながら(点差を)詰めていけば…と思っています。

具体的な指示は…。先ほど言った『ヤマハがやりたいことをやらせないようにされているシーン(肉弾戦)』で言うと、ジョージ・スミス(相手のフランカー、元オーストラリア代表)への厳しいチェック。これを(再徹底するよう)しっかり修正しました。彼がヤマハのプレーをさせないプレーをしていたので。

ディフェンスは、自分たちの10点満点で言うときょうは2~3点、なんですよね。やろうとしたことができませんでした。それはもちろんハーフタイムに指示をしましたけど、前半は特に…」

――相手が反則した際は、ペナルティーゴールではなくトライを狙った。

三村

「5~7点(トライとコンバージョンゴール)は欲しかった。あそこは冷静になれていたら変わったかもしれないですけど」

ラグビーライター

1982年、富山県生まれ。成城大学文芸学部芸術学科卒。2006年に独立し、おもにラグビーのリポートやコラムを「ラグビーマガジン」「ラグビーリパブリック」「FRIDAY DIGITAL」などに寄稿。ラグビー技術本の構成やトークイベントの企画・司会もおこなう。著書に『ジャパンのために 日本ラグビー9人の肖像』(論創社)『サンウルブズの挑戦 スーパーラグビー――闘う狼たちの記録』(双葉社)。共著に『ラグビー・エクスプレス イングランド経由日本行き』(双葉社)など。

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