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失敗を繰り返す子には原因があった!保育士が教える「失敗から学ぶ子になるためのたった1つのポイント」

ぽん先生保育士

こんにちは!ぽん先生です。

「少しでも楽しく子育てを!」をモットーに、現在子育て世代を集めてオンライン講座を開いたり、育児に関する情報の発信を行ったりしている現役の保育士です。

今回は何度叱っても同じ失敗を繰り返す子が、ピタット繰り返さなくなる方法についてご紹介していこうと思います。

人間には失敗がつきもの

私たちは、あらゆる場面で失敗を経験します。

それは子どもたちも同じです。

しかし、私たち大人はそんな時、同じことを繰り返さないように反省します。

ところが、子どもたちはそうもいきません。

例えば、食事中にヒーローごっこの真似を始めてみそ汁をこぼした。

昨日も同じ事をしてこぼしたのに、今日もこぼした。

何度叱っても遊ぶことをやめない。

こういった姿はよく見られることと思います。

何度話しても同じことを繰り返し、そして失敗する子どもとは、一体どのように関われば良いのでしょうか。

子どもが反省するために必要なこと

子どもが自分の失敗を認め、同じことを繰り返さないために必要な関わり方とはどんなものでしょうか。

それは「自分の失敗は自分で後始末してもらう」ということです。

例えば、先ほどのみそ汁をこぼしてしまった場合で考えてみましょう。

みそ汁ここぼした直後、恐らく多くの大人が

「遊んでるからこぼすんだよ」
「ちゃんとお皿を持って食べなさい」

こんな事を言いながら、こぼれた汁を拭くことでしょう。

しかし、汁が床に広がる前に拭きたい気持ちをぐっと抑え、こう話してみてください。

「〇〇が遊んでてこぼしちゃったから、自分で拭いてもらえる?」

そして、子どもに台拭きを渡してください。

もしかしたら、上手く拭けずにただ広げてしまうかもしれません。

そんな時には

「広がっちゃったから、こっちからも拭かないと」
「一度台拭きを水で流さないとこれ以上キレイにならないよ」
「ここがまだ濡れてるよ」

そんな言葉をかけながら、可能な限り自分でできる後片付けをやってもらってください。

キレイになるまでは何回でも拭いてもらい、何回でも台拭きを洗ってもらいましょう。

ちなみに、雑巾を絞る作業は小学生くらいでないと難しいため、大人が子どもの手を上から握って絞ったり、子どもが終わってからもう一絞りしたりしてあげるのが良いです。

大切なのは、少し拭いて終わるのではなく、後片付けをする大変さを知ってもらうことです。

どうして繰り返さなくなる?

同じことを繰り返す子の多くは、親や周りの大人が後片付けをしてしまっています。

どうしてそれが失敗を繰り返すことと関係あるのでしょうか。

それは、後片付けをするということが、自分の行動に対して責任を取る行為であるからからです。

つまり、「責任」という考えを体験を通して知ることで、何かを始める前に「自分の行動」について考えるようになるのです。

ところが、後片付けを周りの大人がやってしまっていた場合、子どもは行動する前に自分の行動を考えることを行いません。

その結果、失敗を叱ったり、正しいやり方を伝えたりしたところで、同じことを何度でも繰り返してしまうのです。

注意点は2つ

「自己責任」という考えを伝えるための後片付けですが、やってもらう際に気をつけなくてはならない事があります。

①怒りながらやらせてはいけない

「ここが拭けてないよ」などと出来ていないことを伝えるのは大切ですが、スムーズに片付けが進まないことにイライラしてしまい、怒鳴ってしまっては良くありません。

なぜなら、「自己責任」という考え方は、主体的な行動によって意味のあるものとなります

つまり、怒られてやるのは「怖いから後片付けする」ということであり、無理矢理にさせていることになってしまいます。

すると、「やらされている」と強く感じてしまうことで、責任を取るというニュアンスがなくなってしまうのです。

②事前に結果を伝えておく

子どものやること成すことを放っておいて、失敗したら「責任を取りなさい」というのはあまりにも放任的なやり方です。

それは、大人自身が子育てに対して責任を持っていないということになりかねません。

あくまで、「そのままだとこんな失敗をすると思うよ」という予測を事前に伝えておく必要があります。

その上で、子どもがその行動をとったのであれば、それは自分で選択したことだから、自分で片付けようということです。

まとめ

今回は、子どもが同じ失敗を繰り返さないための方法についてお話ししました。

子どもたちが同じ失敗を繰り返すのは、自分の行動に責任を持っていない証拠です。

失敗を自分で後片付けすることは、責任を取るということであり、それによって自分が行動を起こす前にまずは考えるようになります。

ただし、子どもたちは先を見通す力が甘いため、ある程度の予測を大人が知らせてあげる必要があるでしょう。

反省を促すための働きかけは非常に大切なことであり、それが大人の責任なのかもしれません。

失敗を繰り返す子には、ぜひ試してみてくださいね。

保育士

東京都で働く保育士。「少しでも楽しい子育てを!」をモットーに活動中。

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