インフルエンザ急増 記録的カラカラ天気が影響か
東京都のインフルエンザ患者数は一週間で3.4倍に急増。記録的なカラカラ天気が影響した可能性がある。今後も雨が少ないとみられ、インフルエンザの拡大が懸念される。
インフルエンザ患者急増
東京都は17日、インフルエンザの患者報告数が東京都の人口全体の30%を超えたとして、インフルエンザの流行警報を出しました。東京都によると、今月7日から13日までのインフルエンザ患者報告数は定点医療機関当たり31.7人です。前週の9.2人と比べて3.4倍に増えました。
記録的カラカラ天気が影響か
なぜ、インフルエンザの患者が爆発的に増えたのでしょう?天気の側面から探ってみました。
東京は年末から雨の少ない状態が続いていて、この1か月間、ほとんど雨は降っていません。今月の雨量(17日まで)はわずか0.5ミリです。平年の1月の雨量は52.3ミリですから、1月の少雨記録と比べても、今年は気になる状況です。
インフルエンザ流行 さらに拡大のおそれ
今月末にかけても、関東地方は湿った空気の影響を受けにくいとみられ、乾燥した天気が続く可能性が高いです。また、25日頃から強い寒気が流れ込む予想で、一段と寒さが厳しくなるおそれがあります。
今年と同じようにインフルエンザの患者が急増した2014年は1月の雨量が平年の半分程度でした。また、昨シーズンも1月8日(成人の日)に都心でみぞれが降り、その後、患者が急に増えていました。
天気ばかりがインフルエンザの流行に影響しているとは思いませんが、過去の流行時期と天気を照らし合わせてみると、長期間の寒さと乾燥、そしてみぞれや雪の日がきっかけになっているように感じました。
しばらく、まとまった雨は期待できず、寒く乾燥した日が続く見通し。インフルエンザのさらなる流行拡大が心配されます。
【参考資料】
東京都:都内のインフルエンザ「流行警報」,2019年1月17日(報道発表)
東京都感染症情報センター:情報誌「東京都インフルエンザ情報」