太平洋に急遽、熱帯低気圧が発生、今後台風1号へ発達する見込み
熱帯低気圧は台風へ変わる見込み(16時30分追記)
16時30分追記
気象庁から熱帯低気圧は今後24時間以内に台風へ変わる見込みとの情報が発表されました。発生すれば台風1号です。発生が予想される台風1号は、週末にかけて西進しますが、23日(日)午後3時にはグアム島近海で熱帯低気圧に変わる予想です。
予想外の熱帯低気圧が発生
タイトル画像をみると、日本のはるか南東の海上で雲域がまとまっており、気象庁の実況天気図による発表では、きょう19日(水)午前9時に熱帯低気圧が発生しました。(実況天気図中のTDマーク)
これまで近々に熱帯低気圧や低圧部などが発生する予想はありませんでしたので、急遽雲域がまとまり、熱帯低気圧が発生した格好です。(低圧部とは周囲より気圧が低く、雲の循環はあるものの、中心がハッキリとしない熱帯擾乱)
積乱雲が急速に発達
上図は、雲の形を解析したものですが、きのう18日(火)正午の時点では、熱低周辺の雲形は曇天域(Dense)や上層雲(Ci)が大半を占めていましたが、きょう19日(水)正午の時点では、赤い積乱雲(Cb)が広がっており、一晩で急速に雲が発達した様子がうかがえます。
またこの積乱雲の雲頂高度は16000メートル以上に達している所もあり、非常に活発な積乱雲を含んでいます。
海水温は30度近い
気象庁が発表している太平洋の海水温をみてみると、きのう18日(火)の段階で、熱帯低気圧が発生した周辺は29度~30度となっており、台風が発生するといわれている26度~27度よりかなり高くなっています。
台風の発生は海水温の高さだけではなく、大気の状態も重要な要因ではありますが、海水温の高さという面では、台風へ発達する可能性は十分にあると考えられます。今後、もし熱帯低気圧が発達し、台風となれば、今年初の台風1号となります。
台風1号が平均的に発生する時期は、3月上旬頃となっていますので、今年はすでに遅い方の発生となっています。統計のある1951年から2022年までの72個の台風1号のうち、きのうの日付(4月18日)までに発生した台風1号は54個ありますので、仮にすぐにでも台風1号が発生したとしても、早い方から55個目(72個中)の発生となります。
先日の台風1号は発生せず
1週間ほど前、4月11日にフィリピン沖で発生した熱帯低気圧に対して、気象庁から今後24時間以内に台風へ発達する見込みとの情報が発表されました。(関連記事)
ところが翌12日になり、今後の発達が見込まれなくなったため、12日午後3時に、台風へ発達する見込みがなくなったとの情報が発表されました。ですから、今後発生する初めての台風が今年の台風1号となります。
参考:国立情報学研究所(デジタル台風)