HSPにも共通する!?うつ病の人が経験する症状と寄り添い方のポイントを解説
こんにちは、精神科医しょうです。
日本では7割から8割の人が生涯を通じて、何らかの精神疾患を経験すると言われています。
その中でも「うつ病」を患う人は増加傾向にありますが、症状のつらさを言葉で表現することが難しい時もあり、周囲も実感を持って理解することが難しいため、お互いの関係性に良くない影響を与えかねません。
また、周囲がうつ病に関する知識がないこともあり、場合によっては「ただの甘え」「根性で治るハズ」などと本人を追い詰めてしまうこともあります。
今回は、あなた自身とあなたの大切な人を守るためにも、うつ病についての知識を深めましょう。
うつ病の人が発するSOS発言とは?
イヤなことがあると誰でも気分が落ち込むものですが、好きなことをしたり、人と話したりしている内に気がまぎれ徐々に立ち直ってきます。
しかし、うつ病になると落ち込みは長期間続き、好きなことさえしたくなくなってしまいます。
そのほかにも「気分の落ち込み」の他に「気の滅入り」「物悲しくなる」「イライラする」など様々な症状が出る可能性があります。
また、うつ病を患っている人が発するSOSの言葉として以下のようなものがあります。
- おしまいだ
- 絶望的だ
- 不幸だ
- 何も良いことがない
- 消えたい
うつ病を患っている人は、とてもネガティブな発言をすることがあります。
しかし、うつ病について理解していない人からすると「何を言っているの?」「そんなことばかりいつも言っていてはダメじゃない!」などと言ってしまうこともあるかと思います。
うつ病を患っている人からすれば、勇気を出して発したSOSなのに、結局分かってもらえず、さらに心を塞いでしまい症状を悪化させてしまいます。
もし、相談を受けた場合は、はぐらかしたり説教をしたりせずにその人の話に耳を傾け、「心配している」ことを伝えましょう。
また、うつ病を患いやすい人の特徴として、几帳面で生真面目なタイプが多いためついつい自分を追い込んでしまうことがあげられます。
会社や学校で真面目な人と関わる際は、本人の気持ちが和らぐような優しい言葉をかけてあげると、心理的な安心や信頼が育まれるかもしれませんね。
うつ病発症の原因は一つではない!?
うつ病の発症要因は明確には解明されていませんが、遺伝的要因や脳の機能的要因など複雑に絡み合って発症すると言われています。
発症の最も多い誘因としては「ストレス」があげられます。
対人関係や仕事での責任だけに限らず、入学や卒業、就職や退職、結婚、出産、死別などライフイベントもストレスになることがあります。
また、本人の性格や気質、育った環境なども影響するとされているため、発症要因を容易に特定することは難しいと言えます。
先述したうつ病を発症しやすい人の特徴として、几帳面で生真面目な性格の方に加え、繊細な気質を持つHSPや他人に尽くす傾向があるメランコリー親和型の方は、発症のリスクが高いとされています。
うつ病の人が経験する症状とは?
うつ病の主な症状として「気分が落ち込む」「やる気が出ない」「眠れなくなる」「食欲がなくなる」「イライラする」などがあげられますが、うつ病に限らず他の病であってもこのような症状が表れることがあるため、程度の度合いや深刻さは経験した本人にしか分かり得ないところがあります。
ここでは、うつ病と診断された人が体験する具体的な症例についていくつか紹介したいと思います。
もし、自分や大切な人が診断されたら…という目線で見ていただけたらと思います。
・音や光が痛いと感じる
何気ない日常の空間でも、うつ病を患っている人にとっては感覚が過敏になっているため、五感で刺激を受け取りやすくなっています。
「音が頭に刺さる」「光が目に刺さる」「強い光に追い込まれる」などと表現されることがあります。
もしかしたら、五感が鋭いHSP気質を持つ方なら、共感できやすいのではないでしょうか。
ドアを閉める音や蛍光灯の光、テレビの音量などつらそうにしている人がいないか?周りを見渡す配慮が必要です。
・常に何かに追われている
強い不安を感じることもうつ病の症状の一つです。
いつも何かに追われるような感覚が付きまとい、うまく休息することができず、心身ともにまいってしまい、倒れてしまうこともあります。
体が思うように動かなくなることで、さらに焦りが募り、自分を責めてしまうということもあります。
誰かが止めてくれないと、限界まで頑張ってしまう傾向があるので、周囲の優しい声掛けやフォローが大切です。
・元気なフリをする
心配を掛けたくないという理由や「ダメな人」と思われたくないという理由から、明るく振舞い疲弊してしまうという声があります。
周囲から「元気そうだね!」「もっと頑張らないと!」など言われると、全然理解してくれていないと悲しくなり、とても傷ついてしまいます。
どんなに元気そうに見ても、必死に取り繕っているだけかもしれないので「無理していない?」「頑張り過ぎないでね。」と本人をホッとさせるような言葉を伝えましょう。
まとめ
今回はうつ病の人が発しやすい言葉と、発症した時に経験しやすい症例について解説してみました。
うつ病の人や繊細な人から「つらい」「不安だ」と打ち明けられた時には、本人の話を聴き、寄り添う姿勢が何よりも症状を緩和させる上で大切です。
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