お見合いおじさんは死んでない。「大宮ネットワーク」(略称オーネット。もちろん無料)を勝手に始めてます
●今朝の100円ニュース:周りのおせっかい消えた(朝日新聞)
バレンタインデーということで、朝日新聞が2面に渡って婚活記事を載せている。国際日本文化研究センター副所長の井上章一さんは、「おせっかいを焼いてくれる人」の減少が結婚しない人が増えている原因の1つだと指摘している。「人権意識の高まりもあって、おせっかいが迷惑がられるようになった。若者が傷つきやすくなったせい」らしい。
僕にも苦いおせっかい失敗経験がある。高校時代からの女友だちのA子に「いい人がいたら紹介して」と何度も頼まれていたので、仕事仲間を紹介しようとした。ネット上での発言はちょっと過激に自虐的だけど、実際に会ってみると気遣いもできる仕事熱心な男性だ。お互いに大人なのだから勝手に会ってもらおうと思って、それぞれに連絡先を伝えた。
数時間後、A子から激烈な怒りメールが届いた。「その人をネットで調べたらブログが出てきた。読むとひどい内容。あんな人を私に紹介するなんて許せない。しかも、勝手に連絡先を教えたなんて!」という趣旨だった。
男性選びを間違えたとは思わないし、連絡先を無許可で教えることも友だちの間ではよくあることだ。結局のところ、A子は僕を信頼していなかったのだろう。僕にもA子への愛情というか友情が欠けたいたのかもしれない。僕は双方に謝罪をして、以来5年以上おせっかいをしていない。ハイリスク・ノーリターンの行為だと感じたからだ。
そんな僕が今年から久しぶりにおせっかいなお見合いおじさんを始める。最大の理由は、自分が一昨年に結婚して恋愛・結婚市場から離脱し、つまらないから。当事者として、いや当事者代行のエージェントとして、恋愛のドキドキワクワクを再び体験したい。本人と一緒になって婚活し、本人以上に喜びと哀しみを全身で味わうのだ!
過去の失敗も生かす。つまり、愛情を感じられない人の代行は請け負わない。もっと言えば、僕が未婚だったらお付き合いしてみたい女性か、僕が女性だったら惹かれるかもしれない男性のみに登録してもらう。どんなに魅力的な人でも「僕の人脈では紹介できない」と感じることもあるだろう。
登録者同士には何の関わりもないが、「大宮が好きな人。失敗して恨まれるリスクを負ってでもお世話したい人」という小さな共通点がある。それを足掛かりにして、リラックスした気分でお見合いしてほしい。
僕はライターなので、お見合いの様子などは匿名で記事に書かせてもらう(4月から日経ウーマンオンラインで連載予定です)。お見合いが失敗した場合は厳しくダメ出しをさせてもらうが、愛があるから許されるだろう。
この活動を「大宮ネットワーク(略称オーネット)」と命名する。同名の大手結婚情報サービスとは関係ない。僕は個人で無料でやるのだから、無理に会員を増やさずに済む。男女それぞれ5名までを定員とする。本人の許可を得たうえで個人情報を詳細に把握し、組み合わせを考えてお見合いをセッティングするつもりだ。
というか、すでに始めている。すでに男性2名と女性3名に面談を進行中で、来月からは月1回ペースを目標にお見合いを行う。年間で1組でも「ご成約」が実現すれば、本家オーネットを楽にしのぐ成約率となるだろう。
おせっかいをするのは、親世代とは限らない。お見合いという一大事を、企業や自治体だけに任せてはおけない。結婚適齢期である20代30代の既婚者が、自らの趣味(恋バナ大好き!)と実益(自分が好きな同世代の男女を組み合わせて一生感謝されたい)を兼ねてやるべきことなのだ。私家版オーネット、勝手に始めています。