【交野市】昭和20年7月9日、空中戦があった──いきいきランド交野で墜落機の一部を展示中
交野市内のスポーツ施設「いきいきランド交野」のフロアに、戦闘機の残骸が展示されています。78年前の1945(昭和20)年7月9日正午すぎ、米軍機によって撃墜された旧日本陸軍の戦闘機・飛燕のものです。
「いきいきランド交野」は、JR河内磐船駅から徒歩15分のところにあります。6月25日、交野天の川プロレスが始まる少し前に、展示を見に行きました。
これらの残骸は2005(平成17)年3月、交野市星田北8丁目の第二京阪道路の建設現場で出土したもの。同月16日に機関銃1丁と銃弾3発が発見された他、同月23日にはエンジンとプロペラが見つかるなど、様々な部品が出てきました。
星田歴史風土記によると、飛燕に搭乗していたのは旧日本陸軍の中村純一少尉(当時)です。1945(昭和20)年7月9日、硫黄島から来襲した米軍のP51戦闘機約60機を迎え撃つため、伊丹飛行場から飛行第五六戦隊の17機が離陸。この中に、中村少尉の飛燕も含まれていました。
同日正午過ぎ、中村機は国鉄(現JR)星田駅の北の上空で米軍機によって撃墜されます。中村少尉はパラシュートで機体から脱出しますが、米軍機の翼によってパラシュートのロープを切断されて田んぼに墜落し、戦死しました(その後、中村少尉は中尉に昇進)。遺体は当時の星田村の人々によって手厚く弔われ、翌朝に伊丹の基地へ引き取られたそうです。
星田歴史風土記には、この中村中尉戦死の経緯の他、当時の人々の目撃談が掲載されており、交野市立図書館や四條畷市立図書館などで閲覧可能です。
「いきいきランド交野」のフロアには、ところどころがサビているエンジンや、砲身が少しうねっている機関砲、ねじまがったプロペラの一部などが展示されています。これら出土品を見ていると、戦争の生々しさを感じます。
いきいきランド交野
所在地:大阪府交野市向井田2-5-1
最寄り駅:JR河内磐船駅から徒歩15分
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