【渋谷区】FAB4はビートルズの愛称 全国からファンが集まる新春セール
渋谷区の裏路地を自転車で走ると立ち止まりたい店がたくさん見つかる。
笹塚駅の南側に線路と平行して走る裏道がある。そこから路地に入ると、
ビートルズの大きな写真が飾られているウィンドウがある。
ザ・ビートルズ専門 FAB4ギャラリー『レットイットビー』 だ。
「FAB4(ファブフォー)」はビートルズの愛称である。FABは(fabulous=すてきな 4=4人組)という意味。
新春セール(1月15日17時まで)にあわせてビートルズの曲が琴の音で流れ、お客さんがメロディーを口ずさんでいる。どちらからいらしたんですか?とファン同士の会話に耳を傾けると全国から来ていることに驚いた。
福袋の売り出しもあり「ポールマッカートニー来日祈願福袋」「ジョージハリスンと仲間たち福袋」など名前にファン心が現されている。価格は2000円から156万円まで。福引やおみくじもある。
お店には20代のお客さんもいる。熱心にLP盤を見ている。
そして僕はビートルズ世代ではないので、見るものが全て珍しい。
プリーズプリーズミーのLPジャケットに書かれた4人の直筆サイン
BBCテレビ番組のライジングオーダー(タイプ打ち番組進行表)に書かれた4人の直筆サイン
いずれも販売されており、もし目の前で買っていく人を見たらムンクの叫びになるくらいの価格だ。
店長の水谷さんに話を聞くと、
「こじんまりしたお店ですが、ビートルズファンの憩いの場になればと思っています」と笑顔が素敵である。
なんというかお店の中が温かい。(暖房ではなく)
全国から来たファンどうしが品物を見ながらファンにしか分からない話を楽しそうにしている。親子で来店して娘さんもビートルズに詳しい。微笑ましい光景で溢れているのだ。
商品はオークションで仕入れているのだろうか?と水谷さんに尋ねると、
「オークションは贋作が混じることがあるのでイギリスにいる信用のおけるひとに頼んでイギリスから仕入れています」とのこと。
欲しい品があれば水谷さんに相談すると運が良ければイギリスで見つかるかもしれないようだ。
写真を撮影しながら思ったが今見てもビートルズはお洒落だ。
当時センスの良さにどれだけファンは翻弄されただろうと想像する。
お店の新春セール(入場無料)は15日月曜までだが、今後も企画展など開催される。(企画展は入場料が必要な場合がある)。過去には「ジョンレノンの手紙やモペット」「ジョージハリスンがコンサートで着たコ-ト」など展示されたそうだ。
「展示物は売り物ではなく後世に伝える資料」だと水谷さんは言う。
FAB4 SHOPはザ・ビートルズ・クラブが運営しており代表の斉藤さんのことを質問すると「斉藤さんは現在は執筆をされているが、オノヨーコの武道館公演やリンゴスターの7月7日のイベントや、ジョージハリスンの奥様に頼まれて・・・」と書き留めきれないほどの実績を教えてもらった。
同じく店長の葉山さんは「斉藤さんがポールと繋がっているので(来日)など新しい情報がないかと来店されるビートルズファンもいる」と教えてくれた。
値段は手ごろなものや、50年前に欲しかったけど買えなかった!というコレクターには ここにあったのか!というものもあるようだと、お客さんの反応を見て思った。そういう嬉しさと楽しさで溢れている温かいお店なのでおすすめしたい。