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「最後まで苦しい局面が続いた」「課題を感じました」藤井聡太叡王、ストレート防衛達成後コメント

松本博文将棋ライター
(記事中の画像作成:筆者)

藤井聡太叡王「こちらが攻めを呼び込むような形で戦いになって。飛車を目標にしてなんかやっていければと思っていたんですけど。ちょっと(64手目)△7五飛車浮かれたときに、ちょっといい手段が見つからなくて。そうですね、本譜では苦しくしてしまったのかなと思っていました。(73手目▲6五桂のあたりでは)こちらの駒がちょっと連携していない形なので、少しまずいかと思って。ちょっとそのあと、もう少し違う指し方のほうがよかったのかなとは思います。(終盤82手目)△6五角と打たれた局面で厳しいかなと思って。そのあとはどうやって勝負するかというふうに考えていたんですけど。最後まで苦しい局面が続いたかなと思います。(95手目▲6五香は秒読みに追われてギリギリの着手)やっぱりちょっと形勢が厳しそうかと思って。ただ、他に手がわからなかったので、仕方ないかなと思って指しました。最後(105手目)▲3五桂と打って(相手玉は)詰んでいそうかなと思いました。(3連勝で防衛、五番勝負を振り返って)シリーズを通して相掛かりの将棋になって。けっこう中盤で長考した場面が多かったんですけど。ただ、それでもなかなか判断がつかないこともあったので。そのあたりは課題を感じました。(タイトル戦番勝負13連勝は羽生九段に並んで歴代2位)本局も負けの局面があったと思うので、あまりそのことについては気にせずにまた、そうですね、来月からは棋聖戦と、あと王位戦も始まってくるので、それに向けてしっかり準備をしたいと思います。(不二家提供のおやつは)また前期とも違ったお菓子を用意していただいて。また今回もとても美味しくいただきました。(叡王戦ではこれまで防衛した人がいなかったが、初めて防衛を達成した)それも意識していたということではないんですけど、ひとつ結果を出せたことはうれしく思います」

将棋ライター

フリーの将棋ライター、中継記者。1973年生まれ。東大将棋部出身で、在学中より将棋書籍の編集に従事。東大法学部卒業後、名人戦棋譜速報の立ち上げに尽力。「青葉」の名で中継記者を務め、日本将棋連盟、日本女子プロ将棋協会(LPSA)などのネット中継に携わる。著書に『ルポ 電王戦』(NHK出版新書)、『ドキュメント コンピュータ将棋』(角川新書)、『棋士とAIはどう戦ってきたか』(洋泉社新書)、『天才 藤井聡太』(文藝春秋)、『藤井聡太 天才はいかに生まれたか』(NHK出版新書)、『藤井聡太はAIに勝てるか?』(光文社新書)、『棋承転結』(朝日新聞出版)など。

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