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2023年度も勝ちまくる藤井聡太八冠は年間最高勝率記録を更新できるか?

松本博文将棋ライター
(記事中の画像作成:筆者)

 将棋界の主要な記録を塗り替え続ける藤井聡太八冠。2023年度の成績は12月8日現在、32勝5敗(勝率0.865)です。(未放映のテレビ対局をのぞく)

 ほぼトップクラスとしか当たらないにもかかわらず、それでも勝ち続ける藤井八冠。7年連続での勝率8割超えも見えてきました。

 過去に年間勝率8割以上を2回以上マークした棋士は羽生善治現九段(3回)と中原誠16世名人(2回)の2人しかいません。それを考えると、藤井八冠の成績は異次元というよりありません。

 その藤井八冠ですら、いまだに更新していない大記録が存在します。1967年度、中原誠五段(当時)がマークした年間最高勝率0.855(47勝8敗)です。

 毎年のように、最高勝率更新の期待がかかる藤井現八冠。史上初の八冠を達成した今年度もまた、それを達成する可能性も残されています。

 銀河戦では現在、ベスト4に進んでいます。

 NHK杯では現在、ベスト16。次戦3回戦では久保利明九段と対戦します。

 朝日杯はシードで本戦(ベスト16)からの登場となります。

 王将戦七番勝負は菅井竜也八段を挑戦者に迎えての防衛戦。

 棋王戦は現在、挑戦者決定トーナメントが大詰めを迎えています。五番勝負では広瀬章人九段、伊藤匠七段、本田奎六段のいずれかを挑戦者に迎えて防衛戦を戦います。

将棋ライター

フリーの将棋ライター、中継記者。1973年生まれ。東大将棋部出身で、在学中より将棋書籍の編集に従事。東大法学部卒業後、名人戦棋譜速報の立ち上げに尽力。「青葉」の名で中継記者を務め、日本将棋連盟、日本女子プロ将棋協会(LPSA)などのネット中継に携わる。著書に『ルポ 電王戦』(NHK出版新書)、『ドキュメント コンピュータ将棋』(角川新書)、『棋士とAIはどう戦ってきたか』(洋泉社新書)、『天才 藤井聡太』(文藝春秋)、『藤井聡太 天才はいかに生まれたか』(NHK出版新書)、『藤井聡太はAIに勝てるか?』(光文社新書)、『棋承転結』(朝日新聞出版)など。

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