逆転KOで無敗を守った196cmのヘビー級
オハイオ州トレド出身のヘビー級ファイター、ジェイムス・エバンス(30)が、プロ生活6度目のリングに上がった。対戦相手は、サウスポーのキューバ人、ジオバニー・ブルゾン(25)。
6回戦とはいえ、196cmのエバンスと193cmのブルゾンがリングで向かい合うと、流石に迫力があった。
先手を取ったのは若きキューバ人ファイター。リング中央でジャブを正確に放ち、リズムを掴む。左ストレート、右フックをヒットしてポイントを稼ぐ。
2回、エバンスは体が浮いたままの状態でジャブを出す。ブルゾンのワンツー、ストレートを浴びる度にクリンチ。防御の姿勢も悪い。
勢いづくサウスポーは、左ストレート、右フックでエバンスを吹っ飛ばした。更にラウンド終了間際に左ストレートをぶち込み、ダウンを奪う。
ここまでの採点はジャッジ全員が20-17でブルゾン優勢としていた。
しかし、第3ラウンド、エバンスは捨て身で前に出る。そして、右ショートのカウンターをヒットさせ、キューバ人ファイターをグラつかせる。間髪を入れずに左右フックを見せ、最後は渾身の力を込めた右でレフェリーストップを呼び込んだ。
公式記録は、同ラウンド1分18秒。 エバンスは5勝(5KO)1分け、ブルゾンは7勝(6KO)2敗となった。
ピンチに陥った折に、バタつかないメンタルこそエバンスの武器であるように映った。起死回生のカウンターは、<諦めないスピリット>が生んだ一発だった。この大柄な6回戦ボーイは、アリーナにファイターとして爪痕を残した。