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赤木雅子さん今日テレビで初登場へ ~森友改ざん自死職員の妻~

赤木雅子さんにインタビューする金平茂紀キャスター(撮影・相澤冬樹)

 TBSの報道特集(午後5時30分~放送)に今日、赤木雅子さんが登場する。

 森友学園への国有地巨額値引きをめぐり、関係する公文書の改ざんを上司に強いられ、そのことを苦に命を絶った財務省近畿財務局の職員、赤木俊夫さん(享年54)。その妻、赤木雅子さん(49)が真相解明を求め、国と、改ざんを指示したと俊夫さんに手記で名指しされた佐川宣寿元財務省理財局長を今年3月に提訴した。その裁判が、いよいよ7月15日、大阪地裁で始まる。

 裁判が始まるのを前に、報道特集は今日11日、番組の中で特集を放送する。裁判のポイントの一つとなる公文書の情報公開のあり方に焦点を当てるという。そのことはすでに告知されているが、実は当日の今日になって大きな動きがあった。赤木雅子さんが都内のホテルで報道特集のインタビュー取材に応じたのである。聞き手の金平茂紀キャスターに思いを語った。

3台のカメラで撮影(撮影・相澤冬樹)
3台のカメラで撮影(撮影・相澤冬樹)

 赤木雅子さん本人の肉声がテレビに流れるのはこれが初めて。顔は出ないが、3台のカメラが様々な角度からその姿に迫った。

 今日のインタビューはこれだけではない。報道特集に先立ち、同じTBSのニュース23のインタビューも受けた。聞き手は小川彩佳キャスター。

赤木雅子さんにインタビューするニュース23の小川彩佳キャスター(撮影・相澤冬樹)
赤木雅子さんにインタビューするニュース23の小川彩佳キャスター(撮影・相澤冬樹)

 小川さんはすでに産休に入っているが「赤木雅子さんにインタビューができるならぜひ」と望んだそうだ。まず30分ほど会話をして和やかな雰囲気になったところでインタビューが始まり、取材は2時間余りに及んだ。未公開の写真も何点か提供された。その取材成果は15日の裁判開始前のニュース23で放送する予定だという。

赤木雅子さんは夫・俊夫さんの遺影を持参してインタビューに臨んだ(撮影・相澤冬樹)
赤木雅子さんは夫・俊夫さんの遺影を持参してインタビューに臨んだ(撮影・相澤冬樹)

 赤木さんはTBS以外にも放送や新聞など複数の報道機関の取材をすでに受けているし、今後も取材に応じる予定がいくつかある。裁判が始まる15日には記者会見もする。裁判を起こした3月には会見も取材対応もまるで考えられなかったが、テレビの取材を受けてどうだっただろうか?

「小川さんは女性の立場で私のことを気づかいながら話を聞いてくれました。ぐいぐい押してくることもなくてすごく話しやすかったです。金平さんもいい人で、納得いく話ができました」

俊夫さんの手記が入ってるパソコンも持参(撮影・相澤冬樹)
俊夫さんの手記が入ってるパソコンも持参(撮影・相澤冬樹)

 取材を受けようと心境が変わったのはなぜだろうか?

「最初に週刊文春に記事が出たら、週刊誌が完売して、皆さんが共感してくれているとわかってすごくうれしかったんです。改ざんの再調査を求める署名活動でも35万人を超える方が協力してくださって、皆さんに支えられてると実感しました。裁判が始まるのに合わせて本も出すので、たくさんの方に知ってもらうためにいろんな方の取材を受けようと思うようになりました」

 テレビ初登場となるTBSの報道特集は今日11日午後5時半から。赤木雅子さんのインタビューの放送は6時10分以降になりそうだという。

 そして7月15日には裁判開始に合わせて著書『私は真実が知りたい 夫が遺書で告発「森友」改ざんはなぜ?』(文藝春秋)が発売される。刷り上がった本を手に赤木雅子さんは語った。

「いよいよこれからですね。真実がわかるまでがんばりますよ」

【執筆・相澤冬樹】

週刊文春編集部前で完成した本を受け取った赤木雅子さん(撮影・相澤冬樹)
週刊文春編集部前で完成した本を受け取った赤木雅子さん(撮影・相澤冬樹)

宮崎生まれ。NHKで記者修業30年余(山口・神戸・東京・徳島・大阪)。森友事件取材中に記者を外され退職。経緯は文春文庫『メディアの闇「安倍官邸vs.NHK」森友取材全真相』。還暦間近なるも修業継続中。「取材は恋愛に似ている」を信条に、Yahoo!ニュースや週刊文春、週刊ポスト、日刊SPA!、日刊ゲンダイなど様々な媒体で執筆。ニュースレター「相澤冬樹のリアル徒然草」配信中→http://fuyu3710.theletter.jp/about

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