日産スタジアム公演直前、ケツメイシに聞く王道サマーチューン誕生秘話
ケツメイシが、メジャーデビュー15周年第3弾として、最新シングル『ヤシの木のように/カラーバリエーション/君との夏』を8月3日(水)にリリースする。
ケツメイシといえば、日本のポップミュージック・シーンにおいて、日常生活で日々感じる感情によりそったサウンドを届けてくれる、リスナーと音楽的距離感の近いグループだ。
そんな彼らは8月6日(土)に、一夜限りのお祭ライブ『ケツメイシ 15th Anniversary「一五の夜」〜今夜だけ練乳ぶっかけますか?〜』を、日本最大級の7万人を収容する日産スタジアムで開催する。チケットは発売と同時にソールドアウト。はたして、日本で日産スタジアム公演をソールドアウトできるアーティストが現在どれだけいるだろうか? ふだん、あまりTVメディアへ出演することのない彼らだが、全国津々浦々たくさんのオーディエンスがケツメイシを求めていることを伝えたい。
なお、当日は全国の映画館でライブビューイングによる生中継もされるので、気になった方はチェックしてみてほしい。まさに2016年を全力で駆け抜ける、子供から大人まで楽しめるケツメイシ流エンタテインメントに注目だ。ケツメイシの4人に話を聞いてみた。
●王道サマーチューン「ヤシの木のように」
――6月にセブンイレブン限定で発売した『ケツメイシ新聞』(※A○B新聞みたいなヤツ)、どこ行っても売り切れで買えなかったんですよ。
RYOJI:内容薄いですよ。新聞だけに(笑)。
――うまいこと言いますね(笑)。でも、インタビュー担当したの僕ですけどね(苦笑)。そういえば、なんで表紙がツチノコだったんですか?
RYO:権利がなんだのって、やりたい企画が全部ダメだったんですよ。オリ○ピック・ネタとかね。
――なるほど。リアルですね(苦笑)。今回、8月3日(水)に15周年第3弾シングル『ヤシの木のように/カラーバリエーション/君との夏』がリリースされます。トリプルA面で、1曲目「ヤシの木のように」からケツメイシらしいサマーチューンが登場ですね。
RYOJI:最近は、4つ打ち的なポップスが続いたので、ちょっとリズムを変えたいなって思ったんです。デモの段階から、自然とみんな“シングルはこの曲だよね!”となりまして。僕も気に入っていた曲だったので、メンバーがセレクトしてくれて良かったなと思いました。でも、おもしろいもので、この曲だけ全くタイアップが付かずで(苦笑)。まぁ最近あれだよね、メンバーがみんなやりたいって一致した曲はなぜかタイアップがとれない(苦笑)。
DJ KOHNO:ズレてるんですかね(苦笑)。デモの出来から良かったんですよ。リリックを乗せても雰囲気があって、これはやりたいよねって。
RYOJI:ちょっとロック・テイストも入りながら。僕らのイメージは、完全に夏フェスで気持ちよく歌える曲でした。
DJ KOHNO:フェスに合いますよね。宮古島でライブしたときに、イメージがぴったりでした。なんか、昔ミクスチャーが流行り始めたころみたいなかっこよさを感じた曲ですね。サビがメロディアスで、平歌がラップでみたいな感じ。漫画『BECK』的というか。
●ミュージックビデオでの宮古島でのシーン
――宮古島『MIYAKO ISLAND ROCK FESTIVAL 2016』でのライブシーンがミュージックビデオのメインになってましたね。まさかの大蔵さんの水着姿のサービスショットからはじまって驚きました。
RYOJI:大蔵のプールのシーンはもう曲ができる前から決まってました(笑)。
大蔵:いやぁ、おいしいとこ頂けて。ありがとうございます(笑)。
DJ KOHNO:飛び込みのフォームがめっちゃ綺麗っていう(苦笑)。あれは観て欲しいですね。
――メイキングではセクシーショットも。
大蔵:パンツがずれましたね(苦笑)。
RYOJI:そっちの層も狙っていかないとね。
――ははは(笑)。ミュージックビデオでの宮古島のシーンは、みなさんかなり楽しまれている映像でしたね。
RYOJI:そうですね。なんか、遊び半分仕事半分みたいな感じで。
大蔵:ミュージック・ビデオでライブ映像を使ったのは初めてなんですよ。ジェットスキーや、ゴルフなどといろんなことをやってきました。歌詞は、最初からRYOJI君のイメージが明確だったので書きやすかったです。それこそ、ヤシの木が見守ってくれている絵が浮かびますよね。
RYO:けっこう夏の曲って、内容がない歌が多かったりするじゃないですか? 逆に僕はこういうほうが難しいんですよ。
大蔵:夏のイメージ、RYOさんは無いね(笑)。リゾートとか行かなそうな感じ。
RYO:夏、嫌いなんですかね。
一同:(笑)。
大蔵:ケツメイシは、インドア派とアウトドア派に別れますからね。
――RYOJIさんがジェットスキーの運転に慣れてらっしゃって驚きました。
RYOJI:いや、まだ免許とってからそんなに経ってないんですけどね。
RYO:2人(RYOJIと大蔵)は船舶免許持ってるんですよ。
大蔵:あ、僕はジェットだけですね。
――ミュージックビデオで、RYOJIさんの腰に捕まりながらRYOさんがジェットスキーで2ケツしてる姿が微笑ましかったです。
RYO:あああ、俺も船舶免許とりゃ良かった(苦笑)。なかなかの屈辱ですよ。
RYOJI:運悪く、かなり波が高かったんで、しっかり掴まらなきゃダメだったんですよね(苦笑)。
●ケツメ流の応援歌「カラーバリエーション」
――2曲目は「カラーバリエーション」。個性を色にたとえたケツメ流のヒューマンな応援歌。この楽曲は今風に言うと多様性ですよね。社会の中で生きる日常をすごいポップに描いて、かつ元気を与えてくれるナンバーであり、メッセージ性も伝わってきました。
RYOJI:テーマは、世界平和って感じなのかな。複雑な問題はミニマム・サイズで考えた方がわかりやすいですよね。いまは、複雑な歌を歌う気にはならないので。なるべくシンプルにって感じです。
DJ KOHNO:すごく可愛らしい印象な曲ですね、海外だったら、若い女の子のグループが歌ってそうな印象があるかな。さらっと聴いて、楽しい気持ちになってもらえたら嬉しいです。
RYO:みんな違っていていいんだよって曲ですね。
――そんなポップセンスがミュージックビデオでは、ダンサー・メインで表現されてましたね。
RYOJI:今回、単純に3曲あったので、3曲ともミュージックビデオを撮るとなるとスケジュール的に大変で。僕らが出る映像と、役者さんに頼む映像と、ダンサーが登場という振り分けになりました。ダンサーに助けて頂いた感じですね。
DJ KOHNO:それこそ、ツアーで苦楽を共にしてきた仲間なので。そんな仲間が良い表情をしてくれていて感動しました。
●せつなポップな大人のラブソング「君との夏」
――3曲目は「君との夏」。こちらは、思い出を振り返るせつなポップな大人のラブソングとなりました。ケツメイシらしさがあらわれた楽曲ですよね。
RYOJI:ちょっと前の青春じゃないですけど、タイムスリップした感があるサウンドなんですよ。そこに逆らわずに歌詞を書きました。ミュージックビデオでも、加藤ローサさんがそんな役回りで、ちょっと懐かしさを感じさせるような演出で出演して頂いてますね。
DJ KOHNO:僕がDJ始めたころって、ヒップホップとR&Bという別々のジャンルが、イベントによって融合しはじめたタイミングで。その頃に一生懸命掘っていた音なんですね。懐かしさがグッとくる曲です。ビート感に90年代のR&Bを感じます。
RYO:加藤ローサ選手がいいなぁと思いました。女の人はすぐ過去の恋愛を忘れちゃいますけど、男は忘れられないですから。そんな曲です。
大蔵:確かに男性のほうがそういうのありますよね。
RYO:電話しちゃったりしてね、大蔵さん。
大蔵:いつの思い出ですかそれ(苦笑)。
――メイキングで、加藤ローサさんが水をかけまくってはしゃいでいてよかったですね。
DJ KOHNO:うちらの事務所とレコード会社共有のLINEグループがあって、映像のラフを観たら感想を言い合うんですけど、大蔵くんが“ローサさん可愛いローサさん可愛い”って書いてて。この人本当にチェックしてんのかなって(苦笑)。
RYOJI:ローサさんが「君との夏」を“遊びに行った帰りに聴きたい曲”って言ってて。“なんだ、帰りかよ”って思ったんですけど、この前ゴルフに行って帰りの中央道の夕暮れ時に「君との夏」を聴いたらとても良かったんです。ローサ正しいなって(笑)。
●今年の夏はどんな夏になりそう?
――まさに駆け抜けられている真っ最中だと思いますが、今年の夏はどんな夏になりそうですか?
RYOJI:なんかさ、日産スタジアムでのライブもだけど、メンバーより周りがそわそわしてる感じがする(苦笑)。
DJ KOHNO:久しぶりに『ミュージックステーション』に出演した時もそうだったんですけど、こっちは割と普段通りのテンションなんですけどスタッフがやたらピリピリしちゃって、それがこっちに移ってきちゃう(苦笑)。
RYO:リハーサルのスケジュールの取り方もおかしいよね。土日もあるとかおかしくない? 土日は休みたいな、人間として。
RYOJI:それは、RYOさんが歌詞覚えるためのリハーサルなのかもしれないですよ。
DJ KOHNO:RYOさんは、ツアーでも時間をかけて完成させていくタイプですからね。
RYO:今回もやりながらかな。
DJ KOHNO:いやでも、日産スタジアムは一日だけですから(苦笑)。
RYO:まぁ、ダメなところはダメでしょうがないよね。
一同:いやいやいや(苦笑)。
RYOJI:一回しかないんで、その途中でなんとか盛り返そうよ。
DJ KOHNO:中盤から(苦笑)。
RYO:評価は人が下すことですからね。
DJ KOHNO:ファンの間でもRYOさんのツアー初日のグダグダ感は有名らしいですよ(苦笑)。
RYO:また、あれがいいって言う人もいるからね。でも、B’zの人は、全公演全部同じにやらないと、同じ時間を作ってお金を払ってきてもらっている以上、完成させたものを観せなきゃって頑張るみたいですね。これが真のプロ。
RYOJI:RYOさんは?
RYO:真のプロじゃないです(笑)。嘘です、大事にやりますよ。
大蔵:そうですね。8月6日を大事に盛り上げたいですね。そこばっか考えてます。7万人ですから。
RYOJI:グッズもメンバーがセレクトしたり、いろいろ意見出してますからお楽しみに。ハッピとか作りましたから。
●メンバーのリラックス方法は?
――とてもお忙しそうな夏だと思いますが、そんななかメンバーのリラックス方法は?
RYOJI:まぁ、やっぱりゴルフかな(笑)。あと、アメリカの海外ドラマ『ブレイキングバッド』、『アンダーザードーム』をまとめて観てます。
DJ KOHNO:大河ファンタジーの『アルスラーン戦記』にハマってます。僕が小学校のころに原作がはじまってるんですよ。なのにまだ完結してなくて。作者の田中芳樹さんはもうけっこうおじいちゃんなので、アニメの2期が始まったばかりなんですけど、原作の方を早く完結して欲しいなぁと心配してます(苦笑)。
大蔵:僕はですね。新しいトレーニング・メニューを考えたりしてます。最近スクワットにハマってますね。あと、よく外で走ってるんですけど最近もう暑すぎて、部屋にルームランナーが欲しいなって思ってます。でも外で走る方が好きなんですよね。
RYOJI:じゃあ外にルームランナー置けばいいじゃん。
一同:(苦笑)
――えっとRYOさん。なんか最近ハマっている事とか。
RYO:最近ですか? 昼寝して、帰ってきた子たちに飯食わして、たまに飲みに行って、月1回くらい風俗行って、……つまんねぇ人生ですよ。
一同:(笑)
RYOJI:そのこじれた性格を変えようって気はないんですか?(苦笑)。
DJ KOHNO:でも、最近は前向きな発言が増えてますよね。そういえば、みうらじゅんさんのライブに行ってましたよね?
RYO:アクティブですよ。何年振りかにみうらじゅんさんのライブ行っちゃいました。そうだなぁ、船舶の免許取ろうかな。釣りに行きたいですね。
――なるほどです。そういえばトリプルA面シングル『ヤシの木のように/カラーバリエーション/君との夏』のジャケット・アートワークは変わってますよね? これは女性のお尻にリアルなペインティングを施されているのですか?
RYOJI:実際の肌に描いてますね。デザインはタナカタツキさんっていう「コップのフチ子」を作っている方です。CD買って、フタを開けると前が見れます。(※編集部注:見れません。。)
RYO:肌色に黒のやつね。
RYOJI:前はペイントして無いんだよね。
――またそういうことを言う(苦笑)。では、8月6日(土)日産スタジアム公演、すごい楽しみにしてます。あ、もうソールドアウトしてるんですよね。あ、でも映画館でライブビューイングやるんですよね?
RYOJI:俺らも映画館へ観に行っちゃったりしてね。
DJ KOHNO:びっくりだよね、メンバーが来てたら。
大蔵:“あれ、なぜ隣の席に?!”って(苦笑)。
RYO:そわそわされる(苦笑)。
――ははは(笑)。では、トリプルA面シングル『ヤシの木のように/カラーバリエーション/君との夏』のリリースとともに、『ケツメイシ 15th Anniversary「一五の夜」〜今夜だけ練乳ぶっかけますか?〜』を楽しみにしてます。
一同:ありがとうございました。
ケツメイシ オフィシャルサイト