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やはりそう、携帯メインなソーシャルメディア利用

不破雷蔵「グラフ化してみる」「さぐる」ジャーナブロガー 検証・解説者
↑ 情報が世界を駆け巡るソーシャルメディア。その利用に使われる端末は……

主要ソーシャルメディアは皆携帯メイン

日常の出来事を投稿する機会が多いソーシャルメディア(SNS)が急速に普及した理由の一つに、スマートフォンをはじめとする携帯電話の普及があるとされている。現在日本においてはSNSはパソコンと携帯電話(以下従来型携帯電話とスマートフォンの双方を意味する)、どちら経由で多く使われているのだろうか。総務省情報通信政策研究所が2014年9月に確定報を発表した「平成25年 情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査」の公開値を元に、現状を確認していく。

次に示すのはそれぞれのソーシャルメディア(LINEはソーシャルメディアとは異なるが今件では同一視する)を利用しているか、している場合はパソコン(PC)と携帯電話それぞれを用いているか否かを尋ねたもの。複数回答形式のため、パソコンと携帯電話双方で使っている場合、それぞれに答えている。

↑ ソーシャルメディアの利用機器(2013年、全体、複数回答)
↑ ソーシャルメディアの利用機器(2013年、全体、複数回答)

LINEはPC経由の利用者率がわずか3.0%、4割以上が携帯電話からの利用となる。FacebookはPCが多く1割を超えているが、その倍以上の21.7%が携帯経由。ツイッター(Twitter)はPC経由が6%にも満たず、携帯経由が15.1%にも達している。その他のソーシャルメディアも皆、携帯経由の利用者がPC経由よりはるかに多く、携帯がソーシャルメディアの利用を促進させていることが改めて確認できる。

LINE、Facebook、ツイッターの詳細を確認

ソーシャルメディアのうち、上位陣の3サービスとなるLINE・Facebook・ツイッターについて、世代別などの動向を確認していく。まずはLINE。

↑ ソーシャルメディアの利用機器(2013年、全体、複数回答)(LINE)
↑ ソーシャルメディアの利用機器(2013年、全体、複数回答)(LINE)

20代の利用が圧倒的に多く、全体(携帯電話保有者やインターネット利用者に限らず)のうち8割近くが携帯電話経由でLINEを利用している。10代・30代共に6割半ば、40代でも4割強。他方50代以降は大幅に利用率を低くしている。PCでの利用率は10代から20代でも1割に届かず、LINEが携帯電話(とりわけスマートフォン)を中心に浸透していることが改めて認識できる。

続いてFacebook。

↑ ソーシャルメディアの利用機器(2013年、全体、複数回答)(Facebook)
↑ ソーシャルメディアの利用機器(2013年、全体、複数回答)(Facebook)

10代から30代までは圧倒的に携帯電話経由の利用者が多い。倍率では10代が4倍強だが、%ポイント差では20代が30%ポイント以上もの差が出ている。またその20代では携帯電話での利用率が5割を超え、10代から30代、特に20代における携帯Facebookユーザーが中心となっている実態が把握できる。少し前までFacebookは中堅層以降のサービスとして浸透するだろうとの予想も立てられたが、今や若年層がメインのようだ。

最後にTwitter。

↑ ソーシャルメディアの利用機器(2013年、全体、複数回答)(Twitter)
↑ ソーシャルメディアの利用機器(2013年、全体、複数回答)(Twitter)

利用率そのものは低め。ただしLINE、Facebook以上に若年層に偏った利用状況であることが分かる。20代はPCによる利用もパワフルに行われ、15.7%。そして携帯経由では42.6%。30代以降になると急速に利用率は低下し、携帯で10%強、パソコンで数%の値に留まる。

今後スマートフォンのさらなる普及浸透に伴い、10代、そしてシニア層における利用率はさらに向上していくだろう。その際主要ソーシャルメディアの利用状況にいかなる変化が生じるのか。注意深く見守りたいところだ。

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「グラフ化してみる」「さぐる」ジャーナブロガー 検証・解説者

ニュースサイト「ガベージニュース」管理人。3級ファイナンシャル・プランニング技能士(国家資格)。経済・社会情勢分野を中心に、官公庁発表情報をはじめ多彩な情報を多視点から俯瞰、グラフ化、さらには複数要件を組み合わせ・照らし合わせ、社会の鼓動を聴ける解説を行っています。過去の経歴を元に、軍事や歴史、携帯電話を中心としたデジタル系にも領域を広げることもあります。

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