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「66番」松本裕樹先発を、斉藤和巳氏が解説へ。松坂大輔も登板予定

田尻耕太郎スポーツライター
「タマスタは初解説。『66』に縁があるのかな」と斉藤和巳氏

松本裕樹「しっかりやっている姿を見てもらいたい」

鷹の偉大な背番号の継承した若鷹が、その歴史を作った大エースの前でどんな投球を見せてくれるのか。

8月25日の2軍戦でホークスの背番号66、松本裕樹が先発マウンドに上がる。そして当日の試合中継で解説を務めるのが斉藤和巳氏だ。斉藤氏がタマスタ筑後での2軍戦で放送席に座るのはこれが初めてという。偶然とはいえ、最高のタイミングでのブッキングとなった。

松本は入団の際に球団から「66」を提示され、「ホークスにとって偉大な背番号。それに恥じないよう、さらに偉大なものにしていきたい」と意気込みを語り、「今は斉藤さんのイメージが強いが、早く自分の背番号だと胸を張って言えるように頑張りたい」と話していた。

奇しくも共通点が多い2人だ。高卒ドラフト1位の右投手。入団すぐは故障と戦った。斉藤氏はプロ8年目に20勝を挙げて、その後球界を代表する大黒柱となり、伝説のピッチャーとなった。

「球速にこだわりたい」

松本はまだ入団2年目。昨季1年間をリハビリにじっくり費やしたこともあって、今季は順調に登板経験を重ねている。夏になり、主戦場は3軍から2軍へと移った。

「しっかり腕を振って、球速にもこだわりたいし、持っている力をぶつけたい」

今日の先発に向けての抱負をそう語った。春先までは「ボクは150キロ右腕といわれますが、本当に力を入れて投げるのは肝心な場面だけ」と話し、ほとんどが140キロ台前半の直球だった。しかし、投球術だけで今後1軍の先発ローテを目指すのは難しいと感じ、力で押し込む投球スタイルにも挑戦中だという。

心に残る言葉「焦らずやれよ」

先発する松本裕樹(写真は5月のもの)
先発する松本裕樹(写真は5月のもの)

「斉藤さんからは1年目のキャンプで『焦らずやれよ』と声をかけてもらいました。動画サイトなどで現役時代の投球を見ることもあります。しっかりとやっている姿を見てもらいたいです」

タマスタ筑後での試合は13:00プレーボール。斉藤氏の解説は「FOXスポーツ&エンターテイメント」で生中継される。ならびに、インターネットの「パ・リーグTV」でも生配信される。

また、この試合では松坂大輔も約3か月ぶりに実戦登板する予定で、中継ぎで1イニングを投げる見込み。かつて名勝負を繰り広げた2人だけに、どのような解説をするか、こちらも楽しみだ。

スポーツライター

1978年8月18日生まれ、熊本市出身。法政大学在学時に「スポーツ法政新聞」に所属しマスコミの世界を志す。卒業後、2年半のホークス球団誌編集者を経てフリーに。「Number web」でのコラム連載のほかデイリースポーツ新聞社特約記者も務める。2024年、46歳でホークス取材歴23年に。 また、毎年1月には数多くのプロ野球選手をはじめソフトボールの上野由岐子投手が参加する「鴻江スポーツアカデミー」合宿の運営サポートをライフワークとしている。

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