40代からの健康習慣。食事で不足している3つの落とし穴。カルシウム、食物繊維、カリウムを補おう
こんにちは、健康マネジメントスクール、水野雅浩です。
『ビジネスパーソンの健康マネジメント』を中心に本の執筆、企業、行政、大学などで講師をしています。特に40代からは、ストレスも増え、健康格差が仕事のパフォーマンスにも影響するステージ。ぜひフォローして、「攻めの健康マネジメント」にお役立てください。
■40代の健康習慣は、食生活から
40代にはいると、20代、30代とはあらゆる面で異なってくる。ビジネスの経験やスキルは充実していくが、体力や健康面では陰りが見えてくる。肌艶、白髪など見た目年齢に差が出てくることも影響してくるのだろう。気持ちまでピークを通り越したような気分になる。
健康マネジメントではまず取り組みやすいのは、食事だ。何故ならば1日に3回の機会があり、どれか一食でもいつもよりも、「より健康な食事」ができたら、未来に対してポジティブな種を撒いたことにつながるからだ。
今回は、普段の食生活の中で、明らかに不足している意外な落とし穴を紹介したい。厚生労働省の定める「日本人の食事摂取基準」 には、より健康になるために、また、生活習慣病の予防などの視点から33の栄養素の摂取基準が定められている。これまで、エネルギーと塩分のとりすぎ、カルシウム不足は、常に指摘されてきた。 しかし、2015年度以降、新たに「食物繊維」と「カリウム」が摂取不足であることが指摘されている。
ビジネスパーソンに取って、どう影響するのか
カルシウム、カリウム、食物繊維といった成分が不足すると、骨粗鬆症、高血圧、糖尿病、心筋梗塞といった生活習慣病の原因となる。現役のビジネスパーソンにとっては、自分にはまだ関係ないと思うかもしれない。しかし、ちょっとまってほしい。
高血圧、糖尿病になるということは何を意味するのか。それは、血液の中に糖質、中性脂肪、悪玉コレステロールが過多になるということだ。最終的には動脈硬化を引き起こす。それは心臓だけでなく、脳にもよい訳がない。また、カルシウム由来の骨粗鬆症は、単に骨が折れやすくなるということではない。カルシウムは、神経興奮の抑制にも関わっている。つまり、メンタルを安定させるためにも欠かすことができない栄養素なのだ。
不足していることがわかっているのであれば、補う必要がある。忙しいビジネスパーソンは、サプリメントに頼りがちだが、まずは、毎日の食生活の中で意識的に増やしていこう
●骨、歯、メンタルを丈夫にする、カルシウム
カルシウムは、人体に最も多く含まれるミネラル。骨や歯の材料だけでなく、メンタルを安定させる役割も。ただ、カルシウムが不足すると、血中カルシウム濃度を保つために、骨からカルシウムが流れ出てしまう。これが結果として、骨や歯をもろくすることにつながっていくのだ。カルシウムは全世代を通じて不足しているので、意識して取り入れよう。
カルシウムの摂取量を増やすのは、冷蔵庫の中の素材を意識的に食べることでたいてい解決できる。乳製品で代表的なのは、牛乳、ヨーグルト、チーズ。コスパがよいのは、納豆。私がおすすめするのは、ちりめんじゃこのような小魚を食事のたびに振りかけること。
●肥満、糖尿病、動脈硬化を防ぐ、食物繊維
食物繊維は、人間の消化酵素では、消化できない成分だ。主な役割としては、糖質の吸収を穏やかにして、食後の血糖値の上昇を穏やかにしてくれる。また、小腸でコレステロールの吸収を抑える働きがあり、中性脂肪の上昇を抑え、動脈硬化を防ぐ。脳や心臓を守るためにも、絶対に欠かせない栄養素、それが食物繊維だ。
食物繊維を増やすには、まずは野菜を取ること。質よりもまずは、量にこだわろう。おすすめなのが、味噌汁に野菜をもう一つ加えて具だくさん味噌汁にすることだ。食物繊維を大量にとることができる。何事も手間ひまかけないことが始めるコツ。続けるコツだ。
●塩分を排出する、カリウム
カリウムは、聞いたことがあるが、馴染みがない栄養素かもしれない。カリウムは、体内の余分な塩分を排出する働きがある。実は日本人は、塩分を過剰摂取している国民だ。そのため、高血圧や、胃がんで亡くなる人が多い。
では、カリウムは何から摂取できるのか、と言えば、野菜、果物、穀物に多く含まれる。青森県では、漬物に醤油をかけるなど塩分は非常に高い。しかし、青森県で高血圧の人が低いのは、りんごを食べる習慣があるからだ。私は、食べやすいみかんやキンカンをオフィスに常備している。ビタミンCもとれてカリウムも取れて、塩分を排出できる一石三鳥なのだ。
■良いことを増やして、悪いことを減らす。
私達の日々の食事が、私達のカラダとココロを作っていることは疑いようもない。
では、私たちは、日々、よりよいカラダとよりよいココロを作る食事を選べているかと言えば、なかなかYESとは言いづらい。それは、エビデンスに基づいて健康の食事基準を習ったわけでもないし、それどころか、栄養はないが味覚を刺激する商品の宣伝をテレビ、インターネットを通じて毎日、滝のように浴びているからだ。なかなか難しい時代だ。
だからこそ、一つ一つヘルスリテラシーを身につけて、自分で健康マネジメントを始める必要がある。前述したが、食事はよりよい選択をする機会が1日3回もある。「食事」という言葉は、「人生をより良くする行い」という意味だ。まずは、次の食事から、カルシウム、食物繊維、カリウムを増やし、よりよい人生への一歩を踏み出そう。
■プロフィール
健康マネジメントスクール 水野雅浩
https://healthylifepj.com/
1975年生まれ 福岡県在住 予防医学の専門家。健康経営アドバイザー。講師・作家。『グローバルで勝つ!太らない疲れない7つの習慣』はAmazon総合ランキング1位。香港の勤務時代に、食事・睡眠・運動・ストレスケア・サプリメントに気を使い仕事のパフォーマンスを上げるビジネスパーソンを目の当たりにして、日本のメタボサラリーマンとの差に愕然とする。その後、某大手外資系企業のサプリメント商品開発責任者として10年歴任。しかし、サプリメント以前に、日本では健康習慣の基礎の啓蒙が必要と痛感。健康マネジメントの専門家として、企業・大学・行政で講師として啓蒙に力を入れている。
■講演実績
【企業】富士通株式会社、東レ株式会社、株式会社麻生グループ、株式会社中外製薬、アクサ生命保険株式会社、三菱商事株式会社、JR西日本グループ、株式会社大日本印刷、コカ・コーラボトリング株式会社、大塚製薬株式会社、ネスレ日本株式会社、Huawei Technologies Co., Ltd.北日本銀行、鳥取銀行、日本海新聞社、岩手日日新聞社、京都ホテルオークラ、とりねつ株式会社、ソルネット経営コンサルティング、税理士法人中央総合会計事務所、北斗工業エンジニアリング、一般社団法人日本パーソナルブランド協会、株式会社ホーマス・キリンヤ【労働組合】全トヨタ労働組合連合会(119社)、豊田自動織機労働組合 【行政】鳥取県、宮崎県、福岡県、岩手県など 【大学】台湾大学 【塾】公文など多数
■保有資格
日本成人予防協会一級健康管理指導員(認定番号H35366)/健康経営アドバイザー 認定番号3000092)東京商工会議所/健康マスター検定エキスパート・普及認定講師 認定番号E1400471/健康美容情報認定協議会 健康美容アドバイザー認定講師/日本ダイエット協会 ダイエットプロフェッショナルアドバイザー/JADP認定 生活習慣病予防アドバイザー/サプリメントアドバイザー(認定番号H35366)/米国NLPコーチング研究所 NLPプロフェッショナルコーチ