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プーホルスは「700本塁打」に到達できるのか。残りはあと10本

宇根夏樹ベースボール・ライター
アルバート・プーホルス(セントルイス・カーディナルス)Aug 18, 2022(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 アルバート・プーホルス(セントルイス・カーディナルス)は、700本塁打まであと10本に迫っている。

 690本塁打は、史上5人目。これまでの4人のうち、ベーブ・ルースハンク・アーロンバリー・ボンズの3人は、700本塁打に到達し、そこからさらに10本以上を積み上げた。それぞれの通算本数は、714本、755本、762本だ。一方、アレックス・ロドリゲスは、700本塁打に4本届かなかった。

 プーホルスは、8月18日に690本目のホームラン――代打グランドスラム――を打ち、翌日は3打数0安打に終わった。レギュラーシーズンが終わるまでに、カーディナルスはあと44試合を行う。プーホルスは、今オフに引退する予定だ。

 今シーズンは、69試合に出場し、193打数で11本塁打を記録している。このペースだと、700本塁打には届かない。ロドリゲスを上回ることができるかどうかも、微妙なところだ。ただ、7月10日以降は出場22試合で7本塁打、7月27日以降は出場13試合で5本塁打。どちらのスパンも、打率.350、出塁率.410、OPS1.100を超え、「ザ・マシン」と呼ばれていた頃を彷彿させる。現在の調子を維持したまま、残り44試合の3分の2程度に出場すれば、史上4人目の700本塁打は不可能ではない。

 各選手の690本目以降は、以下のとおり。

筆者作成
筆者作成

 ルースは、690本目のホームランを打った後、700本に到達するまでに161打数を要した。一方、アーロンとボンズは、どちらもルースの半数前後。82打数と72打数だ。ロドリゲスは、最後のホームランから1ヵ月経たずに選手生活を終えた。

 なお、プーホルスは、最も多くの投手からホームランを打った打者になる可能性もある。それについては、こちらで書いた。記事の時点から、人数は増えていない。

「今年限りで引退のプーホルスは「最も多くの投手からホームランを打った打者」まであと1人」

【追記】8月20日、プーホルスは、2回表に691本目のホームランを打った。これを書いている時点で、試合はまだ続いている。

【追記2】続いて、4回表に692本目のホームランも打った。これを書いている時点で、試合はまだ続いている。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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